【札幌市中央区、豊平区】川の上にある「幌平橋」の展望台から、サケの目線で札幌を感じてみよう!
札幌をつらぬく豊平川は、20世紀の後半にサケ(鮭)の遡上が復活した河川としても知られています。
先日、そんなサケの目線を感じることができる川にかかる「幌平橋」のアーチの上にある展望台に登ってみました。
まだ肌寒さが残る頃で、私は自分が担当するサイクリングツアーの下見に出かけました。その時初めて、この川の展望台に登ったのです。
この橋に「登る」ことができるのは意外と知られていません。緩やかな階段で、道路との高低差はわずか10メートル少々なのですが、川の表面からはかなりの差があります。
1995年にかけられた現在の橋の展望台の下には、「幌平橋ポートランド広場」というスペースが設置されており、札幌とオレゴン州ポートランドの友情をしめす展示がされています。
元々は1927年、当時の豊平町と札幌市をつなぐための橋として架けられた幌平橋。現在は国際交流の橋として、アメリカと日本をつないでいるのですね。
展望台から下流側を見ると、サケが遡上しやすいように工夫された魚道が印象的です。
向かって右側の豊平区側、魚道の少し下に小さな川が合流しているのがわかるでしょうか?
これはかつて豊平川の一部であった精進川の合流部分です。中の島とは、蛇行して幅広になった豊平川の、現在の流れと分流であった現在の精進川の間のエリアだったわけですね。
精進川につきましてはあまりに魅力的なので、また改めて取り上げたいと思っています。
こちらが上流域です。藻岩山もきれいに眺めることができます。下流とはまったく違い中流域の、ちょうど山間部から出来てきたばかり、というような風情ですね。
向かって右側、中央区側に小川が流れ込んでいるようにも見えますが、これは実は人工河川「創成川」が逆にここから流れ出るというスタートポイントなのです。
江戸時代に豊平川の流れが大きく変わり、この創成川の流出ポイント付近から現在の創成イーストのあたり、そして現在の伏古川の流域には昔の豊平川の流れがまだまだ健在で、湿地を形成していました。
大友亀太郎などの努力で創成川が掘られ放水路として活躍し、のちに水運のための運河となったのです。
ぜひ展望台に登って、水面を直接のぞいて見てください!秋にはサケの遡上を見ることができるかもしれません。
少し下流には、遡上について誰にでもわかるように親切に解説した看板があります。
実は、この豊平川流域は結構傾斜がきついため、Eバイクを使うというのも合理的な方法です。これがあれば体力に自身のない方でも、手軽にリバーサイドサイクリングを楽しむことができます。
私はかつて、英語の家庭教師として苗穂からこの河岸を通って幌平橋のさらに上流まで自転車で「通勤」していましたが、とてもペダルをこぐのがきつかったのを覚えています。しかし逆に苗穂に帰るときには、ほとんどペダルを使う必要がないほどでした。そのくらい傾斜があるのです。。。
豊平川リバーサイドのサイクリングは本当に快適です。野鳥の森やパークゴルフ場を通り抜けながら、快適な時間が楽しめます。
これは冬のファットバイクツアーの時です。豊平川は川原にも莫大な量の雪が降ります。この雪が流れ込んで豊かな水量となるのですね。
リー・ケリー氏作の金属彫刻「サーモン・リバー」も橋のたもとに展示されています。
ぜひ一度、リフレッシュにサイクリング、あるいは散歩でも結構ですので、都心から幌平橋まで散歩してみてはいかがでしょうか?
■幌平橋■
住所:札幌市中央区南16条西1丁目
電話番号:011-211-2617 (札幌市建設局 土木部道路課)
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