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【高知市】アップサイクルファッションショー「たふとむ」を神社で開催! 伝統技法で古着を華麗な衣装に♪

ゆずゆ地域ニュースサイト号外NETライター(高知市)

昨今世界的に取り組みがされているSDGs。その中で掲げられた17の目標の中に「つくる責任 つかう責任」という項目があります。この目標の一部は端的に言うと、ゴミについて考え直し、「もったいない」という発想の元、再利用などをしてゴミを少なくしていこうというものです。

その中で今注目されているのが「アップサイクル」というもの。廃棄予定だったものを資源レベルにまで戻す「リサイクル」とは異なり、「アップサイクル」は廃棄予定だったものに直接手を加えて新たな価値を持たせて生まれ変わらせるというものになります。

この「アップサイクル」で作られた衣装を使ったファッションショーが高知市山ノ端町で開催されます。舞台はなんと神社!厳かな雰囲気漂う緑あふれる神社の中で、廃棄予定だった衣服や古布を材料に、「さき編み」という伝統技法や「パッチワーク」で作られた鮮やかな衣装が披露されます。

今回は神社とファッションショーという一風変わった組み合わせのイベント・アップサイクルファッションショー「Tahutom(たふとむ)」をご紹介します!

アップサイクルファッションショー「Tahutom(たふとむ)」とは

アップサイクルファッションショー「Tahutom(たふとむ)」が行われるのは2024年3月24日(日)。場所は高知市山ノ端町にある「若一王子宮」という神社です。

主催である小高坂地区で活動している手芸サロン「兎姫(とき)」を中心に、京都女子大学や太平洋学園高等学校の学生さんが衣装を制作。モデル役もこなします。その他高知で活動しているクリエイターさん達も参加。県内外の学生やクリエイターが一丸となって今回のイベントを開催します。

イベントの名前になっている「たふとむ」は、「尊む」、「尊ぶ」という意味を持つ古語。「たふとぶ」 、「たっとぶ」と表現することもあります。「うやまって大切にする」という意味を持つこの言葉から着想を得て「Tahutom(たふとむ)」というイベント名になったそう。

イベントのコンセプトは「町を、人を、思い出を ー尊むー」。若い頃に着た振袖や子どものころ楽しみにしていた夏祭りがあった神社、お隣さんの「おはよう」の挨拶など、日常にあふれていて、でも埋もれてしまっているような、そんな誰かの思いが詰まった日常の「尊さ」や「価値」を未来に繋げたいという思いが込められているそうです。

今回のファッションショーのテーマは「金魚」。衣装の中には反物を「アップサイクル」したものも多く、そんな和の材料を使って作られた衣装ならば、神社という舞台で存分に輝けるはず。何より昔から地域にあった神社という存在は「尊さ」を体現するにはうってつけ! そういった考えもあって今回のファッションショーの舞台を神社にしたそうです。

伝統技法「さき編み」や「パッチワーク」で「アップサイクル」衣装を作成!

アップサイクルファッションショー「Tahutom(たふとむ)」の衣装は、伝統技法の「さき編み」という技術や「パッチワーク」を用いて制作されています。

今回は実際にアップサイクルファッションショー「Tahutom(たふとむ)」で使われる衣装の制作現場にお邪魔させていただきました!

ファッションショーで使われる衣装は、「さき編み」という伝統技法や「パッチワーク」で作られた手作りのもの。「パッチワーク」はさまざまな色や形、大きさの布を縫い合わせて変化に富んだ図柄を作り出す手芸のこと。

手芸教室などでも「パッチワーク」教室を開催しているところがあるので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

では「さき編み」とは?

「さき編み」は「裂き編み」と言って、文字通り「裂いて」「編む」技法になります。使われなくなった古着や古布などを裂いて糸状にし、その糸を使って編み上げるというものです。諸説ありますが、江戸時代中期頃に東北地方で生まれた技法だと言われています。

東北地方のような寒い地域では布自体がとっても貴重でした。そのため使い古した布を新たに使う「裂き織り(さきおり)」という技法が誕生。それが進化して「さき編み」が生まれたと言われています。江戸時代から伝わる「もったいない」の発想ですね!

今回お邪魔させていただいた衣装の制作現場では、「さき編み」で作ったパーツを縫い合わせていき……。

キレイな衣装を作り上げていました! 完成が楽しみ!

提供:京都女子大学
提供:京都女子大学

他にも学生さん達が作った衣装を見せていただきました。どれも個性豊かな衣装になっており、これを実際にモデルさんが着て歩くとどうなるのか、考えるとワクワクドキドキです♪

この「さき編み」という技法はまさに「アップサイクル」の考え方そのもの。手芸サロン「兎姫(とき)」では、この「さき編み」のワークショップなどを開催しています。小さな子どもから高齢者までが集まってワイワイと作業に取り組んでいらっしゃいますので興味がある方は1度参加されてみてはいかがでしょうか?

舞台は高知市山ノ端町の神社「若一王子宮」

今回ファッションショーの舞台になるのは、高知市山ノ端町にある神社「若一王子宮」です。とさでん上町四丁目駅から徒歩約10分の場所にあります。

地元では「にゃくいちさん」という名で親しまれているこちらの神社は、初詣や季節の各種お祭りの時には多くの地元住民で賑わいます。

高知市から保存樹林として指定されており、神社の敷地内は緑でいっぱい。

境内には縁結びや夫婦円満などのご利益がある「夫婦杉」も。

ファッションショーはこの境内で行われる予定。専用の舞台などを設置するのではなく、神社の中にあるスロープや小道をランウェイとしてモデルさん達が衣装を披露してくれます。

この厳かな雰囲気の中を「金魚」をテーマにした衣装を着たモデルさんが歩く。衣装によってポップだったり、神秘的だったりと見え方が変わってきそうですね!

ファッションショーは午前と午後の2部制。ショーの後はモデルやクリエイターさん達と写真を撮ったり、お話をすることができる交流の時間もあるので、手芸に興味がある方や将来服飾関係の仕事をしてみたいという方にはオススメのイベントです。

会場では「薬膳 BAR 芒種(ぼうしゅ)」や「おやつBUS CUL CUL」などの飲食店や、参加クリエイターさんがお店を出店する予定。ファッションショーと合わせてお楽しみください!

イベント用の駐車場はありません。車で来る場合は近隣のコインパーキングなどに駐車するようにしてください。

明日2024年3月24日開催予定!「Tahutom(たふとむ)」

「Tahutom(たふとむ)」は雨天でも決行予定。ただ警報が出るなど、あまりに雨が酷い場合は中止にする可能性もあるそう。当日3月24日の朝6時に公式Instagramで実施の有無を告知するそうなので、もし足を運ぼうと考えていらっしゃる方は明日の朝チェックしてみてください。

華麗なる衣装舞うアップサイクルファッションショー「Tahutom(たふとむ)」。明日はどうかお天気に恵まれますように! 関係者の皆さん、頑張ってください!


【会場】 若一王子神社
【住所】 高知県高知市山ノ端町70-70
【開催期間】 2024年3月24日(日)
【開場時間】 10:00 ~ 17:30(第1部 11:00 ~、第2部 14:30 ~)
【公式情報】 Instagram
【助成】 一般財団法人こうち文化福祉振興財団

地域ニュースサイト号外NETライター(高知市)

高知市在住の主婦フリーライターです。大阪、東京を経て地元高知へ帰還。2018年からフリーランスとして活動を開始しました。漫画やアニメのまとめ記事から地域記事の記事制作や校閲などしています。2023年9月から号外NETにて高知市の記事を担当。お店や施設のオープン・閉店情報を中心に高知市の情報を発信していきます。Instagramではストーリーで記事で紹介できなかったお店やイベントの情報を投稿しています!(2024.4.19更新)

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