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ホンダ、カワサキとガチンコ対決!ヤマハの選択。YZF-R25 試乗インプレッション

相京雅行下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

現在は空前の250ccフルカウルスポーツブーム。

バイクには流行りがあって、40歳の僕が高校生の頃はCB400SFやゼファー400といったネイキッドブーム。

他にもビッグスクーターブーム、キムタクが火をつけたTWなどのトラッカーブームなんてのもありました。

現在のフルカウルスポーツブームの火付け役はカワサキのニンジャ250R。

2008年にリリースされた同車両は税込で49万8000円と50万円をきる価格設定。

フルカウルのスポーティーな外観ながらも扱いやすく大人気となりました。

「負けてられん」と2011年にホンダがリリースしたのがCBR250R。

当時の僕の周りの諸先輩方は「CBRという名前がついているのに短気筒エンジン??」と疑問を呈する方が多かったですが、短気筒ながら高回転まで伸びやかに加速するエンジンは評判となり、お値段も44万9400円と手を出しやすかったこともあり大ヒット。

カワサキ、ホンダがフルカウルの250ccスポーツモデルをヒットさせれば、ユーザーの関心は「ヤマハはどうでる?」となります。

2014年12月満を持してヤマハがリリースしたのがYZF-R25です。

価格は55万6200円を前述した二台よりも少々お高め。

ですが注目すべきは最大出力。36PS/12000rpmは同クラスのライバルを大きく引き離す性能でした。
【2013年にフルモデルチェンジを実施したニンジャは31PS/11000rpm。】

もちろんバイクは馬力が全てではありませんが、リリース時は大いに盛り上がりました。

結果、こちらも大人気となりました。

2019年には一度目のマイナーチェンジ。LEDヘッドライトや新デザインのカウリング、倒立式のフロントフォークなどマイナーチェンジといいながらも大幅に刷新されました。

今回はそんなYZF-R25の試乗インプレッションをお届けします。

YZF-R25の足つき

YZF-R25のシート高は780mm。僕の身長は164cmです。

シート幅がせまく、足をまっすぐおろすことができるので足つきは悪くありません。

両足をつこうとするとつま先が2/3ぐらい、片足ならベッタリつきます。

車両重量は170kgと軽量なので跨ったままでも前後に動かすことはできました。

YZF-R25の燃費

下道でメインで200kmほど走行して33km~34km/L程度でした。

燃料タンク容量は14Lですので、単純計算で450kmは走れることに。

YZF-R25の下道での使い勝手は?

YZF-R25 フロントビュー
YZF-R25 フロントビュー

下道では3000rpm~4000rpm以下だとトルクが薄く感じます。

特に信号待ちしていて走り出す際には3000rpmぐらいまではアクセルに対してレスポンスが悪い印象。

逆に3000rpm以上回せばアクセルのレスポンスが良くなりクイックに加速します。

クラッチが比較的軽く、足つきも悪くないので街中でのストップ&ゴーは苦になりません。

マイナーチェンジによって、フロントフォークが倒立フォークに変更されましたが、

剛性感が増していて、以前に比べると動きが固くなった感じがします。

ハンドリングも少々変わった感じがしますが、決して悪い方向にではなく、

設置感が増し、コーナリング時などは前後のサスペンションの動きが良い感じです。

YZF-R25の高速道路での使い勝手は?

YZF-R25 サイドビュー
YZF-R25 サイドビュー

エンジンを高回転まで回すと楽しさが200%増します。

高回転時のエンジン音はライダーを高揚させテンションが爆上がりします。

下道での使い勝手の良さから初心者ライダー向けと思ったら大間違い。

高回転までエンジンを回してパワーバンドに入ると加速に磨きがかかるので楽しい!

80km~100km巡行でも不快な振動がなく、やや前傾のポジションなので

ウインドスクリーンの恩恵も決して小さくありません。

初心者から上級ライダーまで満足させる懐の深さ

YZF-R25 リアビュー
YZF-R25 リアビュー

発進時こそ少々トルクの細さを感じさせますが、基本的には下道での使い勝手は良好で初心者ライダーでも運転しやすいセッティングです。

36PSを12000rpmで出力させる高回転型エンジンは回せば回すほど俊敏に加速してベテランライダーも高揚させます。

カワサキ、ホンダに続いてフルカウル250ccスポーツバイクブームに参入したヤマハのYZF-R25は初心者から上級者まで満足させる懐の深さを備えたバイクでした。

下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

下町の小さいバイクパーツメーカーで番頭を務めています。面白い事には大抵首を突っ込みます。ワークマンでアンバサダーをやっていたり、オールアバウトでバイクガイドを担当していたりします。

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