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125cc版モンキーとして登場したグロム。モンキー125登場によって立ち位置はどのように変わった?

相京雅行下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

2013年に登場した初代グロム
2013年に登場した初代グロム

2013年に登場したグロム。当時は原付レジャーモデルとしてモンキー50がラインナップされていました。

シンプルなネイキッドバイクをミニチュアにしたようモンキーは大変な人気でした。

2013年当時は原付二種クラスが人気となっており、移動の足だけではなく、趣味としても楽しめるモデルも求められていたように思います。

そんな中登場したのがグロムなのです。

現代的なデザインながら、モンキーを一回り大きくしたような車体構成は125cc版モンキーを彷彿させました。

実際に筆者の周りの二輪関係者の中でグロムを125cc版モンキーと称していた方も少なくありません。

モンキー125
モンキー125

しかし2017年にモンキーがカタログから姿を消すと翌年2018年にはグロムのエンジンを搭載したモンキー125がリリースされます。

そうなってくると微妙なのが125cc版モンキーだったグロムの存在です。

しかし二台を乗り比べてみると同じエンジンながらセッティングが変更され明確な性格の違いが見えてきました。

先に結論から言ってしまうとグロムはキビキビした走りを好む方向けのバイク

そしてモンキーは125はトコトコとのんびり走るのを楽しむバイクなのです。

モデルチェンジで更に走りが楽しくなったグロム

グロムは2016年にマイナーチェンジ、更に2021年にモデルチェンジを実施。4速だったギアが5速に変更されています。

グロムのエンジンは派生車種のベースとなっていることもあり、順次他の車種も5速化されていることと思いますが、2021年7月現在はグロムのみ5速、他の車種は4速となっています。

上のギアが一段増えると、巡航時の回転数を落とせることから振動による疲労の軽減や燃費の向上などが期待できます。

しかし実際に試乗してみると1速や2速などで以前よりもエンジンを制限速度内でぶん回せるようになり走りの楽しさに磨きがかかっています。

エンジンやマフラーの音がその気にさせる

モンキー125に比べると排気音やエンジン音に迫力があり、本当に同じエンジン?と不思議に思います。

マフラーも以前はモンキーと同じアップタイプでしたが、現在は下方に移動されています。

この事からもグロムはストリートバイクとして走りを楽しむ方向にシフトしているように思います。

ゆったりと走るモンキー125、キビキビとした走りを楽しむグロム。

よく似た二台ですが、性格は異なります。ただしこれは現在の話。今後モンキー125がモデルチェンジした際にはどのように変わるのか楽しみです。

グロムの試乗インプレッション動画はこちら

下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

下町の小さいバイクパーツメーカーで番頭を務めています。面白い事には大抵首を突っ込みます。ワークマンでアンバサダーをやっていたり、オールアバウトでバイクガイドを担当していたりします。

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