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最後の空冷ビッグネイキッドは違いのわかる大人の乗り物だった

相京雅行下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

ここのところ、ファイナルエディションが続々リリースされています。ファイナルエディションとは字面の通りなのですが、カタログ落ち前の最終モデルとなります。

特に歴史の長いモデルはファイナルエディションがリリースされることが多く、ここ数年でSR400、セロー250は発売されています。

2010年にCB1300のエンジンをベースに空冷化。1100ccの空冷4発エンジンを搭載して発売されたCB1100はビッグネイキッドらしい一台でした。

筆者は41歳になりますが、高校生の頃は空前のネイキッドバイクブーム。CB400、XJR400、ゼファー400、インパルスなど各社から名車が誕生しました。

ここ数年、ネイキッドバイクはストリートファイターと呼ばれることが増えてきました。ストリートファイターとはスーパースポーツをベースにネイキッド化するカスタムを施した車両のことを指していましたが、ここ数年は純正車両にも使われることが増えてきました。

車体が重く、シート高も抑えられたネイキッドに比べて、ストリートファイターは車両重量が軽くシート高が高いのが特徴。

KATANAやZ900RSといった往年の名車をオマージュしたバイクが登場しましたが、どちらも見た目はネイキッドですが、ベースになったストリートファイター車両が存在するため乗り味はネイキッドではありません。

そういった意味では最後の残されたビッグネイキッドがCB1300とCB1100と言えるのではないでしょうか?

しかもCB1100は空冷エンジンを搭載。空冷Vツインエンジンが象徴的なハーレーですら水冷化され、トライアンフボンネビルも水冷化済です。

最後に残されたCB1100は乗ってみれば、流行りのストリートファイターとは異なり、どっしりと加速する往年のビッグネイキッドそのものです。

最近のバイクのような俊敏さはありませんが、どっしりと安定したネイキッドバイクの走りを楽しみたいならお勧めの一台です。

下町のバイクパーツメーカー/ディレクター

下町の小さいバイクパーツメーカーで番頭を務めています。面白い事には大抵首を突っ込みます。ワークマンでアンバサダーをやっていたり、オールアバウトでバイクガイドを担当していたりします。

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