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福島県産の素材にこだわったヴィーガンスイーツ「momonotane」誕生秘話|工房もものたね

ふくふくふくしまライター(福島市)

ここ最近、福島市のイベント出展でよく見かけるグルテンフリー・ヴィーガンの焼き菓子。聞けば、福島県産の農産物にとことんこだわっているとのこと。製造している「工房もものたね」に、おいしさの秘密や開発の秘話を伺いに行ってきました。

工房もものたねのヴィーガンお菓子ブランド「momonotane」

工房もものたねは、福島県初の女性向け就労継続支援事業所で、ヴィーガン対応の焼き菓子やジャムの製造・販売、ハンドメイド品の制作を行っています。

「特定非営利活動法人かおり福祉会」代表理事 佐久間 香里さん
「特定非営利活動法人かおり福祉会」代表理事 佐久間 香里さん

事務所に入ると早速、焼き菓子が目に飛び込んできました!クッキーの他に、荏胡麻(えごま)のブラウニーも販売されていて、小麦粉・卵・乳製品・白砂糖不使用です。

「工房もものたね」(伊達市伏黒:福島液化ガス工業(株)伊達工場敷地内)
「工房もものたね」(伊達市伏黒:福島液化ガス工業(株)伊達工場敷地内)

クッキーは、プレーンとにんじん・ほうれん草・ビーツ・荏胡麻・会津山塩が定番で、季節ごとに旬の野菜を使った品も限定販売されます。ブラウニーは、プレーンとえごまを使った2種類です。

Webショップでも販売中の6種のクッキー(送料込み1,980円)
Webショップでも販売中の6種のクッキー(送料込み1,980円)

カラフルで美しい色といい香り、素材がそのまま生きています。

採れ立ての野菜をすぐにパウダー化するため、素材の味を感じられる
採れ立ての野菜をすぐにパウダー化するため、素材の味を感じられる

クリスピーな食感と米や野菜本来の自然な甘みが感じられ、健康志向の方にはぴったり。

原材料はすべて「福島県産」というこだわり

実は、移住者でもある代表の佐久間さんは、福島に移住する前までは「料理が本当に嫌い」だったそう。しかし、福島の農産物のおいしさに感動し、どう調理して食べたらおいしいだろうかと考えるようになり、料理が好きになっていきました。

福島の農の恵み
福島の農の恵み

そこで、福島の農の魅力も生かしたいと、かおり福祉会は「農福連携が地域の活力となり、地球環境にやさしく、安心で豊かに暮らせる、持続可能な地域社会」をビジョンの1つに掲げています。

ひとつひとつ、手作業。女性が働きやすく、自分らしくいられる場所
ひとつひとつ、手作業。女性が働きやすく、自分らしくいられる場所

では、なぜヴィーガン対応の焼き菓子を作ろうと思ったのでしょうか。

ヴィーガンスイーツ誕生のきっかけ

それは、佐久間さんのお姉さんが、食べるものに制限がある腸の難病を患っていることにありました。お姉さんは、腸に刺激が強いものを避ける必要があり、食べられるスイーツも限れていたのです。
同じような立場の人たちが、もっと普通にスイーツを楽しめるよう、法人がハンディキャップを抱える女性支援を行っていることもあって、ヴィーガンのスイーツを作ることにこだわったのです。

クッキーのかわいいデザインも女性や子どもに好評
クッキーのかわいいデザインも女性や子どもに好評

ヴィーガンスイーツのメリットとして、野菜をそのまま使うことで腸に優しい栄養が取れることや植物性のものだけにすれば刺激物が苦手な人も食べられるという点があります。

最後に、佐久間さんからメッセージをいただきました。

私たちのスイーツは、体にいいものしか使っていないから、いっぱい食べても罪悪感もなく食べられるのが魅力のひとつです。健康を気遣う女性や、お子さんのおやつにも、栄養も手軽にとれるので、ぜひ食べてみてください。

パッケージの義足の女性は、会ったことのない佐久間さんの義母をイメージ。足が不自由な中でも、常に笑顔で、誰からも好かれる人だったそうです。
パッケージの義足の女性は、会ったことのない佐久間さんの義母をイメージ。足が不自由な中でも、常に笑顔で、誰からも好かれる人だったそうです。

工房もものたねが作るスイーツには、福島の食と家族や地域、身近な人たちへの愛情がいっぱい詰まっていました。あたなの大切な人にぜひ贈ってみてはいかがでしょうか。

※写真や内容は、2023年5月23日現在の情報です。最新情報は、公式サイト等でご確認ください。

■「momonotane」販売情報
Webショップ creema
(福島市)・いちい庭坂店
(伊達市)・工房もものたね
     ・みらい百彩館んめ~べ
     ・まちの駅だて
(桑折町)・だてかベジフル農産物直売所

ライター(福島市)

主に福島市の食や観光ネタを発信。

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