【千葉市】保護犬猫についてもっと知ろう。昨年末オープンの「ペテモライフハウス稲毛海岸」へ行ってみた
千葉市の地域情報発信ライターちはなです。
昨年の12月にオープンした『ペテモ ライフハウス ピアシティ稲毛海岸』に行ってきました。
こちらの施設は千葉市とイオンペットの協定締結に基づき、保護犬猫の譲渡活動と、保護犬猫を取り巻く社会課題の発信、ペットの適正飼育の知識の提供をおこない、保護動物を減らすことを目指しています。
譲渡活動について
まずはこちらの活動の1つである譲渡活動についてご案内します。
保護犬猫が人との共同生活に適応できるよう、人慣れやしつけなどのサポートをし、新しい家族(セカンドパートナー)のもとへ譲渡をおこなっています。
譲渡までの流れはこのようになっています。
①【申込み】ペットを飼う上で必要な条件の説明を聞きます。
②【連絡】希望した保護犬猫と無理なく幸せに暮らせるかなどを判断され、縁があれば譲渡の連絡がきます。
③【飼い方教室】ペットを飼う上での飼い主の心構えなどを聞きます。(※保護犬猫の性格との相性を加味し、断られる場合があります)
④【譲渡】飼い方教室を受講し、住環境を整え、お迎えします。
譲渡後も、飼育に関する悩みなどのサポートをおこなっているので安心です。
施設案内
こちらの施設では、保護犬猫が快適に過ごせるよう、運動スペースや個室などが用意されており、犬2匹・猫8匹前後まで飼育が可能となっています。
スタッフは、常時3人から4人。グルーマー(トリマー)だったかたや動物の専門学校講師だったかたなど、動物に関する知識が豊富なかたたちです。
しつけやトレーニングについては、トレーナーからのレクチャーも受けています。
キャットルーム
こちらが「キャットルーム」です。部屋は2つあります。
キャットルームといっても、みなさんに見てもらうための展示用の部屋なので、寝る部屋は別に設けられています。
猫の負担などを考え、キャットルームにいる時間は決められています。
こちらには、猫免疫不全ウイルス感染症に感染し、未発症の猫もいます。
正しい知識を持てば、このような猫も一般家庭で飼育が可能です。
ドッグルーム
こちらは「ドッグルーム」です。部屋は2つあります。
ドッグルームもキャットルーム同様展示用の部屋なので、寝る部屋は別に用意されています。
こちらの施設で飼育できる犬は、動物愛護管理法の規定により、体高50センチまでの犬と決まっています。
現在ドッグルームにいる2匹の犬の紹介が、モニターに流れていました。
犬とのふれあいルーム
こちらは犬とのふれあいルームです。
犬たちは、寝る時間・散歩の時間・トレーニングの時間・みなさんに見てもらう時間・休憩する時間など、徹底したスケジュール管理のもと飼育されています。
猫とのふれあいルーム
こちらが猫とのふれあいルームです。
学び体験
こちらのもう1つの活動である、適正飼育の知識の提供についてご案内します。
犬猫が人と幸せに暮らすための「社会化」のサポートや、適正飼育に必要な知識習得など「学び体験」を実施しています。
学び体験として、「飼い方教室」と「ふれあい教室」が用意されています。
飼い方教室では、ペットオーナーが知っておくと役立つ知識を、専任スタッフがわかりやすく解説します。
ふれあい教室では、実際に保護犬猫とふれあい、ふれあい方や生態に関する知識を説明します。
飼い方教室は事前予約制で、ふれあい教室は決まった時間に開催しているため、訪問の際は事前にご確認ください。
猫のふれあい教室に参加
今回筆者は「猫のふれあい教室」に参加してきました。
猫のふれあい教室は、毎日10時から12時までおこなわれています。
今のところ平日はそこまで混んでいませんが、土日はにぎわっているそうです。
ふれあいルームに入る際は、まず靴を脱ぎ、部屋用のスリッパに履き替えます。
その後ロッカールームへ行き荷物をしまい、手洗いと消毒をします。
ふれあいルームでのルールを確認・同意した上で、ふれあいルームを利用することになります。
ルールは「猫を追いかけたり、抱っこはしない」や「写真撮影の際はフラッシュをきる」、「中学生以下のお子様は保護者同伴」など全部で16項目ありました。
この部屋にはスタッフを含め15名までが一度に入場でき、定員を超える場合は時間で入れ替えとなっています。
猫が自由に過ごせるキャットタワーや棚・クレートをはじめ、人もくつろいで過ごせるようにテーブルや椅子、ベンチなどが用意されていました。
ボードには、ふれあいルームにいる猫の紹介ポスターが張られています。
この仔たちの中には、この日これから譲渡先へ向かう仔もいました。
オープンして1か月ちょっと経ったこちらの施設では、これまでに犬猫あわせて5匹の新しい家族(セカンドパートナー)が決まりました。
人もそうですが、猫たちも個体で性格や体質が違います。
ふれあい教室を体験しているお子さんと楽しく遊んでいる仔もいれば、警戒している仔もいました。
軽やかな身のこなしをする猫や、猫同士で遊んでいる姿も見れ、犬しか飼ったことのない筆者は貴重な体験をさせてもらいました。
そして、ふれあい教室に参加しているかたたちはスタッフとコミュニケーションを取りながらとても楽しそうに過ごしていました。
ふれあい教室終了後は、さきほどのロッカールームで手洗い消毒をしてから退室します。
ライフハウスのプロジェクトマネージャーさんは、学びを提供することで正しい知識を持つ人を増やし、不適切な飼育環境によって保護される犬猫を減らし、さらには未来の飼育者となってもらえたらと話していました。
ペット好きな人も嫌いな人も共存できるような社会を作っていけたら、みんなが幸せに暮らせますね。
「譲渡状況確認書・誓約書」や「譲渡事前確認書」を読ませていただきましたが、こちらの施設は行政の規定に基づいて譲渡をおこなっていますが、筆者が思っていたほどハードルの高いものではありませんでした。
ただ単に厳しいルールを提示するのではなく、希望者がどういうふうにしたら飼えるか適正飼育を啓発することで、一人でも多くのかた一匹でも多くの保護犬猫に明るい未来がくるように、ひいては保護犬猫がまた施設に戻ってくることがないように活動されています。
ご興味のあるかたは、1度足を運んでみてはいかがでしょうか。
『ペテモ ライフハウス ピアシティ稲毛海岸』
住所:千葉市美浜区真砂1-2-6ピアシティ稲毛海岸B棟1階
TEL:043-307-7075
営業時間:10時~19時
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