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【善通寺市】”旅する蝶”アサギマダラが飛来中 カメラ片手に優雅な姿を追う人で賑わう

ちぃちぃライター(丸亀市・善通寺市)

「旅する蝶」として知られるアサギマダラが、善通寺市碑殿町のフジバカマ畑「吉原アサギマダラの里」に飛来しています。10月7日に今シーズン最初の飛来が確認され、一日に20頭を数えるほどに。カメラを片手に、優美な姿を撮影しようというファンで賑わっています。

フワリフワリと優雅に

フジバカマの蜜を吸うアサギマダラ
フジバカマの蜜を吸うアサギマダラ

「アサギマダラは、飛び方が優雅ですね」「ゆっくり、フワリフワリと飛ぶ姿が綺麗」。畑を訪れた人々の感想です。羽を広げると10センチほどになる大きな姿が、アサギマダラの魅力。くっきりした模様もダイナミックで美しいです。多くの人がシャッターチャンスを狙ってカメラを構えていました。

広さ10アールの畑にフジバカマが植えられており、アサギマダラが蜜を吸う休憩場所に。渡りの途中で、アサギマダラを呼び寄せるために畑を整備しています。気温20度から25度になると、アサギマダラが畑に姿を見せます。それまでは、近くの山の中に隠れているそうです。今年は暑さのため、一部のフジバカマが枯れてしまいました。

白い可憐な花が咲くフジバカマ。アサギマダラの大好物です
白い可憐な花が咲くフジバカマ。アサギマダラの大好物です

筆者もアサギマダラの撮影に挑戦してみました。他のファンの人たちは、望遠レンズを付けたカメラを手にしていますが、筆者はアイフォンで撮影を試みました。アサギマダラは蜜を吸い始めると、近づいてもすぐに逃げたりしないので、なんとか撮影に成功。粘り強く花に止まるのを待っていれば、アイフォンでも撮影可能でした。

「私はフジバカマの上をヒラヒラ飛んでいるところを狙っています」「2頭が舞っているところを撮影したくて、追いかけています」。ファンの人たちが、それぞれ狙っている構図を教えてくれました。

2018年からフジバカマ畑の整備をしている「吉原アサギマダラを迎える会」は、地域の人で作る市民グループです。代表の山下香代子さんは「今年もアサギマダラの美しい姿を多くの人に届けたいと思っています。ぜひ、自然がもたらす幻想的なアサギマダラの舞いを楽しんでください」と話していました。

飛来状況は図書館でも発信

善通寺市立図書館のアサギマダラの展示
善通寺市立図書館のアサギマダラの展示

アサギマダラの飛来状況は、善通寺市立図書館入り口の掲示板でも日々発信されています。午前11時現在の飛来状況が、20頭以下の「小」から100頭以上の「超」まで4段階で表示される仕組みです。

また、掲示板では「吉原アサギマダラを迎える会」の活動についても詳しく説明されています。ぜひ、一度確認してみてくださいね。

アサギマダラの生態はまだ分かっていないこともあり、「謎の蝶々」とも呼ばれます。飛来した個体にマーキングして「渡りのルート」を調査したり、一般のファンも参加しながら研究が進められています。

フジバカマの白い花にアサギマダラが寄ってきます
フジバカマの白い花にアサギマダラが寄ってきます

山下さんたちは、マーキングされた個体を見つけたら大阪市枚方市の「アサギマダラの会」に報告。渡りのルート調査に参加しています。

「今年も既に多くの人に見に来てもらっています。まだ飛来数が少ないのですが、ピーク時は一日に100頭ほどが乱舞した年もありました。これから増えてくると思うので、楽しみにしていてください」と山下さんは話していました。

秋の訪れを告げるアサギマダラの優雅な姿。カメラで追いかけていると、時間が経過するのを忘れてしまいそうでした。

「吉原アサギマダラの里」で飛来を告げる看板
「吉原アサギマダラの里」で飛来を告げる看板

基本情報
名称 : 吉原アサギマダラの里
住所 : 香川県善通寺市碑殿町(Googleマップで「吉原アサギマダラの里」と検索)

アクセス : JR善通寺駅から車で15分程度(駐車場あり)
時間 : 午前9時から午後5時(11月5日ごろまでの予定)

ライター(丸亀市・善通寺市)

ヘルシーなごはん、そして、雰囲気を含めた「心地よい食体験」が大好きです。時には、知的な発信も手がけたいと思っています。香川県丸亀市・善通寺市での時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。

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