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生後六か月から食べられる和菓子、愛媛県の野菜を練り込んだはじめての和菓子とは

decocookie和菓子研究家

今回ご紹介するのは、愛媛県松山市にある老舗和菓子屋、薄墨羊羹さんのつくる「おやおやようかん」です。

松山銘菓として知られる同名の代表銘菓「薄墨羊羹」は、薄墨桜にちなんで名づけられ、羊羹の中にたたずむ白い豆を薄暮に舞う桜の花びらに見立てた歴史ある和菓子。

最近では、和と洋を融合させたブランド「餡ファン」など、新しい和菓子づくりにも積極的に取り組まれています。

今回ご紹介する和菓子も、生後六か月から食べられる「離乳食和菓子」という斬新な試みでつくられた新しい和菓子です。

栄養価が高い白餡に、愛媛県産の野菜を練り込んだ羊羹のお味は五種類。とまと、かぼちゃ、みかん、ほうれん草、紫いもがあります。

下はそのうちの「ほうれん草」と「とまと」です。

おやおやようかん ほうれん草ととまと
おやおやようかん ほうれん草ととまと

優しい雰囲気のイラストが印象的な「おやおやようかん」には、最中製のスプーンが付いています。

優しいイラストが印象的なおやおやようかん
優しいイラストが印象的なおやおやようかん

まずはほうれん草から。紙の箱から取り出してみます。

おやおやようかん ほうれん草
おやおやようかん ほうれん草

フィルムを剥がすと、いかにもほうれん草が入っていそうな色の羊羹が現れます。

いかにもほうれん草が入ってそうな色のおやおやようかん
いかにもほうれん草が入ってそうな色のおやおやようかん

付属の最中製スプーンを刺してみると、すっと入ります。とても柔らかい羊羹です。

おやおやようかんについてくる最中のスプーン
おやおやようかんについてくる最中のスプーン

そのまますくってみます。最中が割れるのではと不安があったのですが、羊羹が柔らかいので問題ありません。ただ、しばらくすると羊羹の水気が最中生地に移って柔らかくなります。

最中製のスプーンでほうれん草のようかんをすくう
最中製のスプーンでほうれん草のようかんをすくう

お味は羊羹というより野菜のペースト寄りです。甘さはかなり控えめで、野菜の自然な甘みが感じられるように仕上がっています。

使用している砂糖は沖縄県産のさとうきび糖。口に入れる前は、ほうれん草と羊羹の組み合わせが斬新すぎて、合わないのではと思っていたのですが、実際にいただいてみると、どこか抹茶を思わせる馴染みのある風味でした。

続いてとまと味。

おやおやようかんとまと味
おやおやようかんとまと味

わずかに酸味があるトマト風味は、健康志向の方にも喜ばれそうです。

おやおやようかん とまと味の羊羹
おやおやようかん とまと味の羊羹

こちらもトマトの旨味たっぷりの野菜ペースト寄りの柔らかい羊羹。

優しい味のおやおやようかん
優しい味のおやおやようかん

いずれも野菜の味が濃いので、常温よりも少し冷蔵庫で冷やした方が食べやすいかもしれません。体に良さそうな味なのでお子さんはもちろん、健康志向の方にも好まれそうな優しいお味です。

「おやおやようかん」は愛媛県にある薄墨羊羹さんの店舗と、公式オンラインショップで購入可能です。

生後六か月から食べられるユニークな離乳食和菓子、「おやおやようかん」のご紹介でした。

ご紹介したお店とお菓子

薄墨羊羹

おやおやようかん 一個 345円(税込)

和菓子研究家

YouTubeにて日本のお菓子と菓子作りを海外に紹介する菓子専門チャンネル「decocookie channel」を運営。伝統的な日本の菓子づくりだけでなく、今現在、海外で人気のある日本の菓子や知育菓子まで、幅広い日本の菓子を紹介しています。Yahooでは、奥深い和菓子を様々な角度からご紹介できればと思っています。

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