大阪の老舗和菓子屋がつくる、涼を感じる和菓子
冷たいものに目がゆくこの季節、和菓子屋さんでも涼し気なお菓子がよくみられます。今回は、そんな暑い季節の贈り物や手土産にぴったりのお菓子「通」をご紹介します。
和菓子「通」を作っているのは、大阪四天王寺近くにある老舗和菓子屋、河藤さん。代表銘菓である割氷(わりごおり)が人気で、こちらはその割氷の中に、小豆をぎっしり詰めたシンプルなお菓子です。
包み紙には大きく通と書かれています。
紙を開くと、氷から小石が透けて見えるような和菓子が現れます。
割ってみるとシャリッと音をたて、薄い外側の層と内側の柔らかいゼリー、ふっくらと炊きあがった大粒の小豆が現れます。
断面も美しく、口の中に入れてしまうのがもったいないほどです。割った際にできるひびが氷の結晶のようでした。
豆の旨味がしっかり感じられる、甘さ控えめのシンプルな和菓子のため、飲み物を選ばないのも嬉しいところ。今回は単品で購入しましたが、ご贈答用に箱入でも販売しています。
そしてこちらは「通」同様、この季節に合いそうな代表銘菓「割氷」。
こちらは通常の割氷と梅酒入り割氷の入ったもの。いずれも氷砂糖のような形をしています。
右が通常の割氷、左が梅酒入りです。写真では伝わりづらいのですが、梅酒入りの方が少しだけ黄色みがかっていました。
割氷は、いわゆる琥珀糖。外側のとても薄い結晶部分と中側のゼリーの柔らかさが楽しめる和菓子です。氷のような涼し気な姿と、あっさりとした風味がこの季節にぴったり。梅酒入りは、梅酒の香りがほどよく感じられ、より清涼感がありました。
包丁で割ってみると、断面に光が通ります。
また、店内に驚くほど多種のお干菓子を置いている事でも知られる河藤さん、季節に合わせた様々な落雁や和ゼリーも販売しています。
七夕前に伺った際には、落雁の星と雲平(または生砂糖)の短冊も売っていました。短冊の薄さに驚きます。一見お菓子に見えないのがユニークです。
涼を感じられる大阪の可愛らしい和菓子たち、大阪四天王寺周辺へご旅行の際や、この季節の贈り物にいかがでしょうか。