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練りきりは関東と関西で異なる? GWは日本の伝統和菓子「練りきり」を作ってみませんか?

decocookie和菓子研究家

桜の開花から葉桜へと目まぐるしく季節が巡るなか、ふと気がつくとゴールデンウィーク間近。まとまった連休を期に、何かを始めようと思う方も多いのではないでしょうか。

今回は日本の伝統的なお菓子、和菓子の中でも最もアレンジがしやしく遊びやすい「練りきり餡」を簡単につくったり、体験する方法をご紹介します。

まず最初に、和菓子の練りきりとはどのようなもので、何で出来ているのでしょう。

答えは「白あん」と「求肥」です。他にも「白あん」とつくね芋(ヤマトイモ)などの組み合わせなどがありますが、芋を用いるものは薯蕷(じょうよ)練切と呼ばれています。

練りきりはもともと、京都でよく作られる「こなし」という上生菓子が江戸に伝わり、変化したものと言われています。京都ではよく見られるこなしですが、関東にある街の和菓子屋さんで、こなしの和菓子を見かけることはあまりありません。

和菓子屋さんによりますが、関東では求肥を使った練りきり、関西ではつくね芋を使った薯蕷練りきりがよく見られます。

それでは、簡単な練りきり餡の作り方をご紹介します。市販の白あんを使ってレンジで出来ますので是非試してみてくださいね。ちなみにこのレシピでは求肥ではなく、餅粉でつくる「餅」を使います。

砂糖や水あめを入れて仕上げる求肥とは異なり、甘さ控えめに仕上がりますよ。

材料
白あん 300グラム
餅粉 10グラム
水 大さじ2
着色料(今回は天然着色料使用)

練りきり餡の材料
練りきり餡の材料

作り方

耐熱容器に餅粉と水(だまにならないよう少しずつ加えます)を入れ、よく溶いたらふんわりラップをかけ、レンジで40秒ほど(500W)加熱します。

餅粉に水を加える
餅粉に水を加える

ふんわりラップをしてレンジで温めます。やけどに注意してね!
ふんわりラップをしてレンジで温めます。やけどに注意してね!

加熱後の容器はとても熱くなりますので、ミトンや布巾などを使って、容器を持つようにしてください。ラップを取る際も、蒸気に気を付けてくださいね。

餅粉に水を加えたものをレンジで温める
餅粉に水を加えたものをレンジで温める

水につけたへら等でよくこね、再びレンジで30秒ほど(500W)加熱します。

レンジ2回目 とっても熱い!
レンジ2回目 とっても熱い!

レンジから取り出したら、再び水をつけたヘラなどでよくこね、ラップをしておいておきます。

今回はこれが、練りきりづくりに欠かせない「つなぎ」となる「餅」になります。

続いて白あんの水気を抜きます。白あんを平たいレンジ可のお皿に伸ばします。

白あんを耐熱皿に伸ばす
白あんを耐熱皿に伸ばす

白あんにゴムベラ(あればカード/ドレッジ)で切れ目を入れ、レンジで1分程度(600W)加熱します。

熱の通りを均等にするため切れ目を入れます
熱の通りを均等にするため切れ目を入れます

取り出したらゴムベラで混ぜ、再び平たく伸ばして切れ目を入れ、レンジで30~40秒ほど(600W)加熱します。

これを何度か繰り返します。

徐々に水分が抜けてゆく白あん
徐々に水分が抜けてゆく白あん

白あんから無駄な水分が抜け、盛り上がって小吹芋のような状態になったら、前もって作っておいた、つなぎ用の餅を20秒ほど過熱し、両方が熱いうちに混ぜ込みます。

水分を抜いた白あんに熱い餅を入れる
水分を抜いた白あんに熱い餅を入れる

餅と白あんをしっかり混ぜてゆきます。

餅と白あんをしっかり混ぜる
餅と白あんをしっかり混ぜる

バットや平たい皿の上に下のように生地を分けて粗熱を取ります。この時、生地が乾燥しないよう、濡らして硬く絞ったふきんを乗せておきます。

練りきり餡の粗熱を取る
練りきり餡の粗熱を取る

生地の粗熱が取れたら、練りきり餡の名の通り、練って切って(ちぎって)ゆきます。

練って切って仕上がる練りきり餡
練って切って仕上がる練りきり餡

出来上がった生地はこのような感じです。生地を二つにちぎるとこのように伸びてちぎれます。

出来上がった練りきり餡
出来上がった練りきり餡

練って切ることを繰り返すことにより、空気が入って白く滑らかな生地に仕上がりました。

着色前の練りきり餡
着色前の練りきり餡

出来上がったら、着色する色の数に合わせて生地を分けます。

この段階で作りたいものが決まっていない方は、白色を全体の半分程度残したまま、残りで基本の三色(赤、青、黄)を作ってみましょう。

今回は分かりやすくするため、すべて着色します。

練りきり餡を着色する
練りきり餡を着色する

生地を一度に着色するのはNG。調整がきくよう、少しずつ様子を見ながら染めてゆきます。

今回は天然着色料を使っていますが、合成着色料を使用する場合は分量が全く異なります。天然着色料はそこそこの量が必要になりますが、合成着色料は「ほんの一滴」でも染まりますのでご注意ください。

生地の一部をちぎり、水で溶いた着色料を生地につけ、混ぜます。

天然色素を用いた練りきり餡の着色方法
天然色素を用いた練りきり餡の着色方法

それを残りの生地に混ぜて色を見て、色調整をしてゆきます。

一部をしっかり着色し、残りの練りきり生地に混ぜて調整する
一部をしっかり着色し、残りの練りきり生地に混ぜて調整する

他の色も同じように染めてゆきます。

練りきり餡、基本の三色
練りきり餡、基本の三色

基本の三色ができましたら、ここから色を混ぜ、他の色を作ってゆきます。

基本の三色を組み合わせ他の三色を作る
基本の三色を組み合わせ他の三色を作る

赤+青で紫

赤と青の練りきり生地を混ぜる
赤と青の練りきり生地を混ぜる

赤+黄色でオレンジ

赤と黄色の練りきり生地を混ぜる
赤と黄色の練りきり生地を混ぜる

青+黄色で緑

青と黄色の練りきり生地を混ぜる
青と黄色の練りきり生地を混ぜる

これで6色になりました。

着色した練りきり生地
着色した練りきり生地

生地が出来上がりましたら、好きなアニメや漫画のキャラクター、そして身近なものを練りきり題材にして、好きなように作ってみましょう。

特別な道具がなくても大丈夫。粘土遊びのように自由に作ってみましょう。線を入れたい場合は、濡れ布巾で軽くしめらせたスプーンや竹串を使って細工をすることもできますよ。

五月の節句も近づいていますので、こいのぼりも簡単でお勧めです。

出来上がった練りきりで好きなものを作ろう
出来上がった練りきりで好きなものを作ろう

鯉のぼりの作り方の記事は、下にリンクしておきますので、興味のある方は練りきり生地を作ってお待ちくださいね。

【子供の日】お子さんと一緒にいかが。和菓子の練りきりでつくる鯉のぼり。関東風練りきり使用

完成した生地をすぐに使用しない場合は、乾燥を防ぐため、一つずつラップにくるんで密閉容器に入れ、冷蔵庫にしまっておきましょう。

すぐに使わない場合はラップで包んで冷蔵庫へ
すぐに使わない場合はラップで包んで冷蔵庫へ

さて、これまで練りきり生地の簡単な作り方をご紹介してきましたが、「やっぱり作るのは面倒だ」と思った方にお勧めなのが、各地の和菓子屋さんが行っている体験教室です。

ゴールデンウィークに旅行を考えている方は、旅行先で練りきりづくりの体験教室を開いているお店を検索して、予約をしてみてはいかがでしょうか。

お店によって値段は異なりますが、多くが1回(60分から90分程度)で1,500円程度から4,000円程度。予約が必要になるのと、個人や少人数でも参加できるプランもあれば、グループ参加のみの場合もありますので、公式ホームページなどで事前の確認が必要です。

ゴールデンウィークに旅行をする予定はないけれども、練りきりは作ってみたい。でも生地からつくるのは面倒という方には、「練りきり生地」をお取り寄せすることをお勧めします。和菓子屋さんの中には、体験用として練りきり生地を販売してくれているところもあります。こちらもお店によって内容は異なりますが、1,000円程度のものから5,000円以上まで様々です。

お店によっては、季節の和菓子の作り方レシピを同封してくれたり、作り方動画を公開してくれているところもありますので、興味のある方は「和菓子 体験 キット」や「和菓子 手作り キット」などで検索して、お好みのキットを探してみてはいかがでしょうか。

今回は、ご自宅で簡単につくる和菓子の練りきりの作り方をご紹介しました。慣れてきたら、色々な形にチャレンジしたり、野菜のあんやパウダーを使って生地を色付けしたり、あんこから自分で作って甘さや砂糖の種類を変えたりと、自分なりにアレンジしてみるのも、手作り和菓子の醍醐味ですよ。

このゴールデンウィークをきっかけに、ぜひ貴方だけの和菓子をつくって楽しんでくださいね。

和菓子研究家

YouTubeにて日本のお菓子と菓子作りを海外に紹介する菓子専門チャンネル「decocookie channel」を運営。伝統的な日本の菓子づくりだけでなく、今現在、海外で人気のある日本の菓子や知育菓子まで、幅広い日本の菓子を紹介しています。Yahooでは、奥深い和菓子を様々な角度からご紹介できればと思っています。

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