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【静岡】“富士山ビュー”と”静岡の美味”を満喫するハイアット系リゾート「富士スピードウェイホテル」

江藤詩文 shifumy旅するフードライター

新しい時代に入ってトラベラーの動きが変わったと感じます。かつては東京・京都・大阪に集中していた旅行者が北海道や福岡へも旅を重ね、今また新たなデスティネーションを求めている。ツアー客ではなく個人旅行に限るとアジア系女子旅で人気のアイテムが Mt.フジ 。富士山と桜、朱色の五重塔・忠霊塔をワンショットに収められることで有名な新倉山浅間公園なんかは、桜のシーズンに行くと日本人をめったに見かけないほぼ外国!です。

▲メインエントランス。1・2階は「富士モータースポーツミュージアム」
▲メインエントランス。1・2階は「富士モータースポーツミュージアム」

そんな「Mt.フジ〜」のパノラマを思う存分楽しめるのが、2022年10月にオープンした富士スピードウェイホテル。ホテルの名称からはわからなかったのですが、このホテルは世界に展開するハイアットのブランド アンバウンド コレクション by Hyatt の日本一号店。「アンバウンド コレクション by Hyatt」には、ハイアットの世界水準のホスピタリティを満たしつつ、とりわけユニークなストーリーを持つ個性的なホテルがラインナップされているとか。

▲サーキットビューまたは富士山ビューのいずれかをチョイス
▲サーキットビューまたは富士山ビューのいずれかをチョイス

▲クルマがモチーフのアートやアメニティがさりげなく置かれています
▲クルマがモチーフのアートやアメニティがさりげなく置かれています

世界でもあまり類を見ないモータースポーツをメインコンセプトにしながらも、静岡の文化のショーケースとしての一面もあり、館内のバー&ダイニングでは静岡の食文化を体験できます。

たとえば富士山を望むテラス席もあるTROFEO(トロフェオ)イタリアンでは、駿河湾の鮮魚や桜えび、富士宮 七富チーズ工房 のチーズ、静岡産のブランド野菜など静岡ならではの食材を使ったイタリアンを。

同じく富士山ビューの TROFEO ラウンジ では、地元のフルーツをふんだんに使ったアフタヌーンティー。私が訪れたのはちょうど桃が旬の季節。富士山を背景に、ピンクのモクテルを手にして Peach Afternoon Tea(トップ写真)と自撮りする ヌン活 女性がちらほらと。みんな新しい撮影スポットを見つけるのがうまいですよね。

アペロに立ち寄ったのは BAR 4563。大きな窓には暮れなずむ富士山、両サイドの壁にはミニサイズのクルマのオブジェがびっしりと、ちょっと異国気分になる空間です。和がテーマのシグネチャーカクテルや、モータースポーツがテーマのスペシャルカクテルはプレゼンテーションも華やか。

注目すべきは、希少な ガイアフロー静岡蒸留所 のジャパニーズ・ウイスキーが揃っていること。いまや世界的に品薄の日本のウイスキーをグラスで味わえるチャンスです。

劇場型の炉端焼きは静岡の美味のショーケース

なかでももっともおすすめしたいのは劇場型ショーキッチンの炉端焼き Robata OYAMA 。朝霧高原の大地の恵みと駿河湾の海の恵みの双方を豊かに享受したメニューには、 静岡牛富士山御殿どり といった肉類、金目鯛、三島野菜、御殿場コシヒカリなど、静岡が誇る食材がずらりと並んでいます。

生き生きとした旬の野菜が並ぶカウンターに囲まれたオープンキッチンでは、それらが炭火で焼き上げられたり、美しく盛り付けられたり、炊きたてのご飯がほこほこと湯気をあげたり。ライブ感たっぷりでつい視線が惹きつけられてしまう。

▲地酒とワイン、お茶とドリンクのラインナップもセンスがいい
▲地酒とワイン、お茶とドリンクのラインナップもセンスがいい

その中央で腕を振るうのが料理長・三品大輔さん。総料理長・石井順さんの監修のもと構成された2種類のコースアラカルトとバリエーション豊富な料理を、ゲストの目の前できびきびとリズミカルにつくりあげます。

「このあたりを流れる富士山系の水は水質がよく料理に使いやすい。食材にも水にも恵まれた静岡で仕事ができるのは、料理人としてやりがいがありとても楽しいです!」。国籍も年齢もさまざまなゲストのリクエストにも、笑顔で軽やかに対応していました。

そしてここに来たら必ず体験したいのが天然温泉を備えたスパ施設 Omika Wellness & Spa 。地下1500mの源泉から引いている硫酸塩泉です。

静岡のお茶を焚いた茶香炉から漂うお茶の香りが満ちたトリートメントルームでのプログラムは、足を清める「フットリチュアル」からスタート。塩と静岡の緑茶のパウダーに、お茶を製造する工程では廃棄されていたお茶の実をアップサイクルしたお茶の実のオイルを合わせたスクラブで洗い、静岡の日本酒 富士錦 を入れたお湯で清めます。よもぎや桑の葉、びわの葉、クロモジといった静岡産の和のハーブを季節によってブレンドして手づくりするハーブボールを使ったマッサージなど、この土地ならではのトリートメントがおすすめです。

仕事柄もあり新しいホテルはできればチェックするようにしていますが、実はここは少し迷っていました。なぜって「サーキットに隣接して、館内にモータースポーツミュージアムを併設したホテル」はクルマに関心の薄い私には縁遠いかなと思っていたから。

ところが来てみると私にとっては「富士山を眺めつつヌン活もできて炉端焼きがおいしい 温泉&スパつきのハイアット系リゾート」。日本への旅の超リピーターで富士山が大好物の台湾の女子旅仲間にさっそく教えたいと思います。

現在は10月7日の開業一周年を記念したスペシャルな宿泊プランを販売中。こちらもチェックしてみてくださいね。

予約/富士ピードウェイホテル

旅するフードライター

世界を旅するフードライター。ガストロノミーツーリズムをテーマに、世界各地を取材して各種メディアで執筆。著名なシェフをはじめ、各国でのインタビュー多数。訪れた国は70カ国以上。著書に電子書籍「ほろ酔い鉄子の世界鉄道~乗っ旅、食べ旅~」(小学館)シリーズ3巻。

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