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黄ばみをシャットアウト!白いシャツをとことん白く洗う方法

ハナおうちクリーニング(洗濯)研究家

こんにちは、おうちクリーニング(洗濯)研究家のハナです。

制服でもない限り「白は汚れが目立つから嫌」と、白の衣類は避けているという方も多いですよね。

たしかに汚れると目立ってしまいますが、綿やポリエステルなどの水にも洗剤にも強い素材なら汚れを落としやすいのも真っ白の衣類です。

医療関係者の制服やコックコートが白いのも、汚れを落としやすく清潔に保つことができるからです。

本日は、清潔感が命の白シャツをとことん白く洗うための洗濯方法です。

白物衣類は白の塗料で染められている

なぜ、白い服の汚れが落しやすいかは、食べこぼしで汚れたり汗で黄ばんでしまったとしても洗浄力の強い粉末洗剤や漂白剤を躊躇なく使えるからです。

あと、白シャツの大敵は黄ばみや食べこぼしだけではありません。

実は、白というのは素材の色そのまま使っているのではなく、ほとんどの白色衣類は蛍光増白剤という染料の一種で白く見えるように染められています。

この蛍光増白剤は洗うたびに少しずつ落ちてゆき、次第にくすんだような色になっていきます。買った時のような輝くような白がくすんでくるのは汚れだけでなく白い塗料が洗濯によって落ちてしまうからです。

蛍光増白剤入りの洗剤を上手に使う

粉末洗剤に含まれる蛍光増白剤は(一部入っていないものもあります)、その白さを蘇らせるために入っています。

白い衣類をより白くみせるための蛍光増白ですが、色柄ものに使ってしまうとまばらに色が抜けたように見えたり、色があせたように見えるので白物以外には使えないというデメリットもあります。

蛍光増白剤(蛍光剤)入りの洗剤は白物専用の洗剤だと思ってください。蛍光剤入りの洗剤を使うことができるのは白シャツの特権なのです。

※蛍光増白剤は最終的に衣類の表面に残すのが目的の成分なので、合成洗剤などで肌が荒れてしまう敏感肌の方は肌あれを起こすことがあります。

白は白だけで洗うと輝く白さに

夏に気になるのは、襟(えり)や脇などに発生する黄ばみですよね。

黄ばみの正体は、汗や皮脂など落とし切れずに残ってしまった汚れが酸化したものです。夏の衣料は汗をよく吸っているので、特に注意が必要なのです。

汗は酸性なので、弱アルカリ性の洗剤を使うと中和作用で汚れをよく落とします。

また色柄もの衣類の繊維クズが白物衣類に付着すると目立ちます。

洗う時は、できれば 白物衣類だけをまとめて蛍光剤入りの弱アルカリ性の洗剤で洗うようにすると白の仕上がりが全然違ってくるのでお試しください。

白シャツは夜に洗うのが正解

洗濯洗剤って何度くらいの水温で洗うと効果を発揮するかご存じでしょうか?

実は、40〜60が適温と言われています。クリーニング店ではYシャツを洗う時に60度ぐらいのお湯を使うところが多いようです。

多くの洗剤には酵素という洗浄力を上げるための成分が入っていて、この酵素が40〜60の水温で効果を発揮するからです。

洗濯機用水栓でお湯が使えるなら一番いいのですが、冷水栓しかない家がほとんどだと思います。

そこで洗濯に利用するのに丁度よい温度なのが、お風呂の残り湯です。

お風呂の残り湯はだいたい40前後なので、ギリギリ洗濯洗剤の能力を引き出せる温度なのです。

同じ洗剤を使って水とお湯で洗った時の汚れ落ちを比べてみました。

お湯のほうが汚れがよく落ちているのがお分かりいただけるでしょうか。

このように、40度以上のお湯を使ったほうが洗浄力は上がります。

白物衣類をとことん白くしたい場合は、お風呂から上がった直後の残り湯を使うことをおすすめします。

お風呂の残り湯を使う場合「すすぎ」はキレイな水で2度おこなってくださいね。

目立つ黄ばみはウタマロ石けん

白物衣類の黄ばみにはウタマロ石けんが最強!!全国のドラッグストアで100円前後で販売されていて入手もしやすいシミ抜き石けんです。

黄ばみ落とし用の洗剤を洗い比べた記事はこちら↓

【夏の黄ばみ対策】6種類の洗剤を試して、手間をかけずに黄ばみを落とせるアイテムを見つけました!

ウタマロ石けんには蛍光増白剤が入っているので、パステルや生成りの素材には不向きですが、白物衣類には絶大な洗浄力を発揮します。

洗濯機で洗う前の予備洗いに使ってみたください

【ウタマロ石けんの使い方 】

1、ウタマロ石けんを黄ばみが気になる箇所に擦り付けてもみ洗い

2、洗濯機に入れて通常の洗濯をします(洗濯洗剤は使います)。

ウタマロ石けんでもみ洗いするだけで黄ばみがスッキリ落ちました。

襟や脇などの部分洗いにおすすめです。

最強の漂白剤が使えるのは白物だけ

部分的なエリ袖(そで)や食べこぼしなどのシミは固形石けんが落としやすいですが、広範囲の黄ばみとなると石けんで擦り洗いは大変なので漂白剤を使います。

漂白剤には酸素系と塩素系があり、酸素系は色物にも安心して使えますが、より漂白効果の高い塩素系は色物衣類の染料も落としてしまうほど漂白力が強いので、白物にしか使えません。

塩素系漂白剤:花王『ハイター』、エムズワン『ブリーチ』など
酸素系漂白剤:花王『ワイドハイター』、『オキシクリーン』など

どんな漂白剤が使えるかは、それぞれの衣類に記載されている洗濯表示に従ってください。

お湯+酸素系漂白剤で黄ばみを落とす

黄ばみなど多くの汚れは酸素系漂白剤でつけ置きすることで落とすことができます。

酸素系漂白剤は40度以上のお湯に溶かすと酸素の泡が発生して汚れを剥がしとる仕組みなので、色柄ものでも安心して使うことができます。

ただし、水では効果が薄れるのでお湯を使うのが絶対条件です。

1、容器に40〜60度以上のお湯をはり、指定量の漂白剤を入れます。

2、1に漂白したい衣類を入れて、2時間ほどつけ置き

3、洗濯機で洗剤を入れずに洗濯

最終手段の塩素系漂白剤

黄ばみだけでなく、衣類の色移りなど、どうやっても落ちない汚れも塩素系漂白剤を使うことで落とせる場合もあります。

洗濯物も真っ白になって気持ちいいのですが、漂白力が強い分、衣類の繊維も傷めてしまいがちなので、使用する際は液剤に長く浸け過ぎないことが大切です。

【塩素系漂白剤の注意点】

●色物には絶対に使用しない

●素手で触らない

●酸性の洗剤とは混ぜない

●換気は充分にする

「混ぜるな危険」と書いてあるので、怖いかもしれませんが、混ぜてはいけないのは「酸性の洗剤」です。

洗濯洗剤の場合は、酸性の洗剤は今のところ「アリエールの除菌プラス」くらいと極端に少ないので、危険度は低めです。

塩素系漂白剤の使い方

1、容器に水を張り、指定量の漂白剤を入れる。

2、1に漂白したい衣類を入れて、20〜30分ほどつけ置き

3、充分に濯いでから洗濯機で通常洗濯します(洗剤も使います)。

※長く浸けすぎると繊維が傷みますので、最長で30分を目安にしてください。

仕上げ(汚れを防ぐ)

白シャツについた汚れや黄ばみをキレイに落とせたら、これから着く汚れや黄ばみを防止することも大切です。

ベビーパウダーを使う

これは白物衣類だけに許される裏技です。

付いてしまった黄ばみや汚れを取るのは骨が折れる作業です。

できるだけ汚れを付けにくく、付いても取れやすくすることも大切。

白シャツを洗ったあとは、汚れやすい襟元や脇にベビーパウダーを付けておきましょう。

ベビーパウダーが皮脂を吸着して、汚れても洗濯機で簡単に落とせます。

フッ素加工の防水プレーで衣類をコーティング

また、フッ素系の防水スプレーを脇や首元などにスプレーしておくのもおすすめです。

防水スプレーにはシリコンタイプとフッ素タイプのものがありますが、フッ素タイプのものは通気系も確保できるので、汗による蒸気を逃がしつつ汚れがつくのを防いでくれます。

※防水スプレーが完全に乾いてから着用してください

まとめ

ほとんどの白物衣類は白に見える染料「蛍光増白剤」で染められています。洗濯のたびに染料は落ちていくので、白は蛍光増白剤入りの弱アルカリ性洗剤で洗うと白くきれいに洗いあげることができます。

ついてしまったシミや黄ばみには漂白剤を躊躇なく使えますし、「汚れるから」という理由だけで避けるのはもったいないです。

暑い夏にこを爽やかな真っ白はシャツを着こなしてください。

おうちクリーニング(洗濯)研究家

年間100以上の洗濯グッズを自腹で試すおうちクリーニング(洗濯)研究家。世の中に当たり前のようにある洗濯に関する常識が本当なのか?売れている商品は本当に使えるのか?そんな疑問を実際にやってみて、誰もが目に見えるかたちで公開するブログ「洗濯ラボノート」を運営。雑誌「LDK」、「LEE」、「Mart」、「GISELe」、「ESSE」など多数掲載。関西を中心にテレビにも出演。

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