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普段使いこそこだりたい!香川発のブランド「カワニシカバン」【高松市】

原田伸一ガーカガワ編集部(高松市)

職人さんが一品ごと丁寧に作り上げ、使うほどに愛着の湧くカバンとして全国から注目の集まる香川発のブランド「カワニシカバン」さんの工房&ショップにお邪魔しました。

作るプロセスそのものも商品!ながく愛されるモノづくりにこだわる「カワニシカバン」

古い倉庫をリノベーションしたような洒落た外観からすでにワクワクが止まらないのですが、店内に入ると、そこにはちょっと高級なアパレルショップかと見間違うような洗練された空間が広がっていました。

カジュアルだけど洗練された店内
カジュアルだけど洗練された店内

使い勝手の良さそうなカバンがずらりと並びます
使い勝手の良さそうなカバンがずらりと並びます

ざっと見まわしてみると、そこにはつい手に取ってしまいそうなセンスの良いカバンがずらりと並びます。

ハレの日用のよそ行きのものではなく、普段使いに最適なカジュアルなタイプ。でもよく見ると、レザーや帆布などの素材感も良く、縫製などもしっかりしていて、素人目で見ても「良いモノ」であることが分かります。

丈夫で長く使えそう
丈夫で長く使えそう

財布や名刺入れなどの小物も充実
財布や名刺入れなどの小物も充実

お店の奥にはガラス張りの工房があって、職人さんたちが作業を行う姿が店内からも見ることができます。最近ではトレーサビリティーの重要性が叫ばれていますが、「その製品がいつ、どこで、どのように作られているのか」がひと目で分かる、こういったお店作りはとっても安心ですよね。

職人さんひとりひとりがカバン作りに自信を持っている証拠だと思います。

取材中に何組かのお客さんも来店されたのですが、ふらっと冷やかしで立ち寄ったという感じではなく、みなさんじっくり吟味しながら商品を手に取っている様子。駐車場には県外ナンバーも見られ、遠方からわざわざ来られるほどこだわりのある、ちょっと上品な客層が多い印象を受けました。

せっかくなので工房も見学しつつ、株式会社カワニシカバンプロダクト代表の川西さんに少しお話を伺うことにしました。

代表の川西さん(左)と、部長の樫原さん(右)
代表の川西さん(左)と、部長の樫原さん(右)

ーー 本日はよろしくお願いします。さっそくですが、工房を見える形で併設するショップってあるようでなかなかないと思うのですが、こういう形で始めようと思われたきっかけは何でしょう?

川西さん「元々は下請けの縫製工場を営んでいたのですが、2017年の4月に急に仕事が全くなくなってしまいました。それまでは安い価格で卸していたのですが、これでは満足に職人さんや内職さんに賃金を払うことができない、会社の成長もないと考え、思い切って値上げを行ったことが原因だったんです。」

デフレが進み、各メーカーも良い物を安く消費者に提供することが当たり前になっている時代。そのしわ寄せが下請けや孫請けに及び、無理な経営に陥ってしまっているという話はよく耳にしますが、この業界も例外ではなかったんですね。

急に仕事がなくなり、元請けに頭を下げるか、それとも別の道を切り開くのか岐路に立たされた時、以前何気なく聞いていたあるスタッフさんのひと言をふと思い出し、挑戦するきっかけになったと言います。

川西さん「あるスタッフから『うちの旦那にお前は楽な仕事しててええなと言われた』と。何もわかっていない! と悔しい思いをしましたが、よくよく考えてみると、もし我々がルイヴィトンやエルメスのようなブランドなら果たしてそう言っただろうか? むしろ奥さんを誇りに思うんじゃないかなと思ったときに、自分の無力さを思い知りました。スタッフに悔しい思いをさせたのは自分であると気づいたときに、これは挑戦するしかないと決意しました。」

そこで下請けには見切りをつけ、会社としてのブランド価値を高めるべく、消費者へ直販する新たな挑戦に向かったそうです。

工房で職人さんが縫製している様子
工房で職人さんが縫製している様子

ーー とは言え、直販するにしても簡単なことじゃなかったと思いますが?

川西さん「今まで作ることしかやって来なかったのでかなり苦労しました。最初はフリーマケットなどでも販売しましたが、今の価格の半額でもぜんぜん売れませんでしたね(笑)」

試行錯誤していく中でまずは知ってもらうことが大切であると感じ、以来、ホームページやSNSでの情報発信やクラウドファンディングの利用、各メディアから取材を受けたりしました。また、ただ知ってもらうのではなく、どのように知ってもらうのかという事も意識されたんだそう。

そういった数々の挑戦の先にあったのが、実際にカバンを作っている様子を見てもらえるショップを作ることにつながったのでしょう。

ショップの奥にある工房はオープンになっており、実際に作業風景を見ることができる
ショップの奥にある工房はオープンになっており、実際に作業風景を見ることができる

ーー 先ほど「どのように知ってもらうかが大切」と言われましたが、カワニシカバンさんが伝えたいことをどう商品に反映されているのでしょうか?

川西さん「商品そのものというより、うちの商品は、僕らが考えて、考えて、考えて…、実際販売してみたらそれでもここがちょっと違うからさらに改善して… お客様の意見なども聴きながら出来上がった『結果』なんですね。僕たちの価値というのはその商品というより、そのプロセスそのものだと思っています。
また、カバンは使っていく時にこそその真価を発揮します。売って終わりではなく、お客様とながく付き合えるパートナーのように大切にされ、愛されるカバンを作るカバン屋でありたいと思っています。」

いいモノとは、使っていく中で「ああ、いいな…」と思う瞬間が必ずありますよね。僕なんかは持ち手フェチなので、店内に展示されているトートバッグの持ち手をつかんで持ち上げた瞬間の感触に幸せを感じました(笑)

聞けば、商品の開発段階からお客さんの意見を聴く仕組みもあるそうで、一緒に作り上げ、さらに良いものを追求する姿勢に感銘を受けました。

普段使いだからこそ愛着の湧く長く使えるカバンを手に入れたい。香川発のカバンブランド「カワニシカバン」に行けば、そんなパートナーのようなカバンと出会えるかも!

【店舗情報】
店名 カワニシカバン
住所 香川県高松市太田上町384-5
電話 087-880-8079
営業時間 12:00~18:00
定休日 木曜日

ガーカガワ編集部(高松市)

香川のあれこれweb「ガーカガワ」編集長。カメラ片手に香川県内を飛び回るフォト&ライター。グルメや観光などの定番記事のほか、地元の人やモデルなどを積極的に活用する人肌感のある記事が得意です。明太子は心の友。

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