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「お荷物」よりも「お持ち物」ちょっとした言い換えでイメージアップする言葉5選

樋口智香子マナー・コミュニケーション講師

日常でよく使う言い回しでも、ちょっとした言い換えをすることで、相手の受けとり方が変わり、印象が良くなることがあります。
仕事などの場面で使える、イメージアップできる言い換えを5つ、ご紹介します。

「お荷物を、お預かりいたします」

例えば、お客様の携帯品をお預かりするという場面。
「お荷物を、お預かりいたします」ではなく「お持ち物を、お預かりいたします」と言い換えたほうが、好印象です。

そもそも「荷物」は「運搬・運送する品物」という意味の言葉です。
これが転じて「負担になるもの・やっかいなもの」という意味にも使われます。
このため、お客様のバッグなどを表現する場合は「お荷物」ではなく「お持ち物」と言うほうがよいのです。

「遅れて、14時にいらっしゃるのですね。」

例えば、アポイントをいただいたお客様から、遅刻の連絡が入った場合。
「遅れて、14時にいらっしゃるのですね。」ではなく「14時頃の、ご到着ですね。」と言い換えたほうが、好印象です。

お客様には「約束の時間に遅れて、申し訳ない」という気持ちがあるはず。
「遅れ」を強調するのではなく「到着」にフォーカスすれば、この罪悪感をやわらげることができます。

「いつものやつで、よろしいでしょうか」

例えば、常連のお客様が、毎回、同じものを購入する場合。
「いつものやつで、よろしいでしょうか」ではなく「いつものお品物で、よろしいでしょうか」と言いましょう。

これはもう、おわかりになると思いますが「やつ」という言葉が、乱暴だからです。
「やつ」とは「人を見下していう言葉」「物事をぞんざいにしていう言葉」です。
日常生活でも、使わないようにしたいものです。

「少々、お待ちくださいませ」

例えば、お客様から呼ばれたけれど、すぐに対応できない場合。
「少々、お待ちくださいませ」よりも「ただいま、伺います。」と言い換えたほうが、好印象です。

「お待ちください」というと、こちらの都合でお客様を待たせることを、強調してしまいます。
もちろん、場合によってはお待ちいただく場合もありますが、こちら側が「伺います」と、自ら動くことにフォーカスすれば、印象が良くなります。
尚、「お伺いいたします」という表現をよく耳にしますが、実は、誤った敬語です。
「伺う」だけで、敬語として成り立っていますので「お」や「いたす」をつけなくてもいいのです。

「確かに~」

例えば、お客様と会話をしていて、お話に共感した場合。
「確かに」という相槌を「確かに、そうですね。」「まさに、そのとおりですね。」と言い換えたほうが、好印象です。

「確かに~」と、相槌として使いがちですが、これに違和感があるという人も多い表現です。
言葉を途中で止めず「~です。」「~ですね。」と、最後まで言いきりましょう。

以上、言い換えをすることで、イメージアップする言葉5選をお伝えしました。
ぜひ、会話に取り入れてみてくださいね。

マナー・コミュニケーション講師
樋口智香子

マナー・コミュニケーション講師

マナー・コミュニケーション研修講師。千葉県出身、元資生堂ビューティコンサルタント。NLP心理学とマナーをかけ合わせた独自のプログラムにより、セミナー・研修を実施。全国250か所から招致され、指導人数は延べ20000人以上。セミナー・研修の他、書籍の出版、コラム執筆、雑誌記事や教材監修など幅広く活動中。

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