元パイ山の「さんきたアモーレ広場」がリニューアルオープンしてから、早いものでもう2ヶ月半が過ぎましたね。すっかりお洒落空間となった神戸の待ち合わせスポットは、既に新たな一歩を踏み出しています。

オープニングイベント(※)が素晴らしかったこともまだ記憶に新しいですが、実は先週こっそりと行われたイベントがありました。「さんきたアペリティフ〜実験夜市〜」という意味深なタイトルです。これはちょっと気になりますよね、一体あの場所でどんなことが行われていたのでしょうか。

広場に向かうと、いい感じに音楽が流れています。どうやら今から夜に向けて、何名かのDJによるプレイが楽しめるようですよ。その音楽ジャンルもジャズ、ハウス、トライバル系と幅広く自由なラインナップです。

DJブースでは「FUNKTION ONE (ファンクション・ワン)」というサウンドシステムが使われていました。これはフジロックなどでも使われているものの小型版をバッテリー駆動させるため、自転車でも運べるそうなんです。「K-arrey (ケイアレイ)」という景観に配慮されたスマートな音響システムもありました。

今回の「さんきたアペリティフ」には音響実験的なことも含まれていて、それには「音そのものの質を高くしたい」という理由があるとのこと。

それならばと試しにDJブースの目の前に立って音楽を聴いてみた所、ガッツリとハマってしまった私はその場から抜け出せなくなってしまいました。何と表現すればいいのでしょうか、耳で音を「聴く」ではなく体で音を「浴びる」という感じで、全身に隈なく音が入ってくるのが心地いいんです。

そこに今回は、映像アートもありました。広場のモニュメントに動く光や色を映してアート作品が作り上げられています。地面や、辺り一面にも映し出されたカラフルな色合いは、街に大きな落書きをしたかのような楽しさがあります。その豊かな極彩色は、道ゆく人の洋服までも綺麗に染め上げていました。

ここにいる多くの人が、キッチンカーで軽食やホットワインなどを買って、仕事終わりで家に帰る前のひと時を楽しんでいるような雰囲気です。1日の終わりにホッと一息抜ける場所があるっていいですよね。美味しいものやいい音楽、アートなどで心を開放できると、日々の充実度も変化するように思えます。

さんきたアモーレ広場で長時間過ごしていていると、次から次へと色んな人たちがやって来ます。年齢層も様々で、元気な若者たちから会社帰りのスーツ族、学生たちや子連れの親子、外国人やチャリンコでふらりとやって来るおじさんまで、とにかくごちゃっと入り混じってて面白いんです。

時間帯によってその風景はガラリと変わり、人も入れ替わり立ち替わり。今日はイベントもあるから尚更なんでしょうね。お洒落な若者たちや、動く色を踏みながら楽しそうに歩く子供、座って音楽に合わせて足を揺らしたり、軽くステップを踏んで踊る人々…会話をしながらすり抜けていく人もあれば音の中に入っていく人も。

何の隔ても壁も仕切りもなく、好きなだけそこにいてふいに帰るのも自由。何のルールもないけど乱れることもなく、皆んながそれぞれに楽しんで調和しているという素敵な空間がそこにありました。

来年3月に本番を目指した、今回の実験「さんきたアペリティフ」。ますます盛り上がりを見せることはもう間違いないでしょう。今回行けなかった人も、次回の本番には是非足を運んでみて下さいね。音楽とアートが溢れる街、神戸をみんなで盛り上げていきましょう！

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さんきたアペリティフ〜実験夜市〜