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油抜き生活を30年続ける訳とよかったこと お勧めの脂質の摂り方 揚げないとんかつレシピ

保健師ノンオイル料理研究家茨木くみ子保健師・ノンオイル健康料理研究家

こんにちは、保健師の料理家 茨木くみ子です。
最近、私を知ってくださった方は「この人はなぜノンオイルノンバターのレシピを作っているのだろう」と疑問を持ってくださる方もいらっしゃることと思います。

今日は我が家の定番「揚げないとんかつ」の作り方をご紹介するととも
自身の食生活について
ノンオイルの食生活を30年続けている理由と、私の脂質の摂り方、続けてきてよかったことなどお話させていただきます。

〇ノンオイルのレシピを作り続けている理由
私がバターオイルを使わないレシピを作るのは、自分自身のためです。
どんな美味しいシェフのお料理より、私はこのノンオイルの料理が好きです。
体が楽で、おいしく感じ、安心なのです。
わたしがこのノンオイルの食生活をはじめて、30年近く経過しています。
美味しくなかったら、こんなに長期間、継続はできなかったことと思います。

〇ノンオイルの食事にたどり着いた経緯
わたしは若いころ、保健師なのに肥満に悩んでいました。実際体重は70キロ以上あった時期もありました。
いろいろなダイエットに試し、太ったり痩せたりを繰り返していました。
頭の中はいつも痩せること、太らないようにすることばかり考えて生きていました。
ちなみにいままでわたしの試したダイエットは、

  • 食べるものすべてをカロリー計算し〇〇kcal以内と決めて食べるダイエット
  • 穀物は食べずに蛋白質と野菜を食べる糖質制限ダイエット
  • ダイエットサプリやダイエットの針治療
  • りんごだけを食べるなどの単品ダイエット
  • 一日の食事を1回にする単食ダイエットなどなど
  • 走るなどのカロリー消費の運動、筋肉をつけて基礎代謝をあげるもの。

しかしどれ一つとして、結果が出たものはありませんでした。
例え、ひと時、痩せてもリバウンドして更に太ることが多かった。
そして継続することができませんでした。
そのうち、基礎代謝は下がり、どんどん痩せにくい体質になっていきました。
なかなか痩せなくなったため、ダイエットは次第にストイックになって、一日1食しか食べないことも多々。
痩せすぎて自律神経失調症になって寝たきりの時期もあり、ダイエットの罠から抜け出すのに大変な時間と家族に多大な迷惑をかけました。

そんな体験を経て、やっとたどり着いた食生活が、今のこのノンオイルの食べ方でした。

〇ノンオイルの食事の内訳
昔はもっとおかずは少なかったのですが、どの程度なら太らないかを試しながら、蛋白質の摂取量を少し増やし、今は下記の割合で食べています。

(穀物は一日三回きちんと食べる。そしておかずはノンオイルにする。お菓子やパンはできるだけ手作りでオイル不使用で作る。)
穀物6~7割 蛋白質1~2割 野菜1~2割 

この食事で70kgあった体重は、数年かけて48kgになりました。
それから今日まで太ることなく過ごしています。
痩せたこともうれしかったのですが、何より
太る恐怖から解放されたことで、心が大変安らかになり、
毎日安心して生きることができるようになりました。
罪悪感なしに安心して食べられるこの食事は、私にとって、この上なく美味しいのです。
ノンオイルノンバターのレシピは、私自身にとって必要なもの。

〇普段の食事はノンオイル
ノンオイルの食生活と言っても「決して油は摂りません」というほど、厳格ものではありません。
「基本の食事、普段の食事はノンオイル」くらいの緩いものです。
外食もします。いただき物のやお菓子やお総菜なども食べます。
旅行では現地の食事も楽しんでいます。
でも普段、毎日食べるものはバターオイル不使用のものを食べています。

「原点」「立ち返るところ」「基本」といったイメージです。


〇「油は身体に必要なのでは?」と多くの方に質問をいただぎます。
答えは、「もちろんそのとおりです。脂質は身体にとって必要です。」

しかしわざわざあぶらを摂ろうとしなくても、食材からでも十分とれているのが脂質で
気づかないうちに過剰摂取になりやすいのも脂質です。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)では成人に対し、脂質から摂取するカロリー(エネルギー)を1日の総摂取カロリー(総エネルギー摂取量)の20〜30%に抑えるという摂取目標量を設定しています。

一日2000kcal摂取する人だと45~65グラムになります。
例えば
朝食にメロンパン
ランチにハンバーガーとポテト
おやつにアイスクリーム
夕食に牛丼を食べると  脂質はもう72.5グラムになっています。

それだけではすまないでしょう。
例えば会社帰りにカフェに寄れば
フラペチーノはショートサイズで脂質13グラムです。
脂質はいろいろな食品や食材に含まれているのです。

食事を普通に食べて、さらに身体にいいとされる油をとったら、過剰にならないほうがおかしいというわけです。過剰摂取は肥満や生活習慣病・アレルギーの原因になります。
わたしは身体にいい油を優先的に摂取するために、そのほかの油は控えめにしています。

蛋白質は肉・魚・卵・大豆製品などいろいろなものから摂りすぎないようにいただく。
蛋白質は大量にはいただきませんが、肉・魚・卵・乳製品など
いろいろなものから満遍なく摂取しています。
肉も卵も私たちの体には必要な栄養素だからです。
しかし、その蛋白質に脂質はつきものです。
例えば
卵1個には6.1グラムの脂質が、とんかつ用のロース肉(100グラム)には19.2グラムの脂質が含まれて含まれています。

〇なぜふとらなくなったのでしょうか。

わたしの食生活はいわば、「太っている人がいなかった頃(時代)の日本人の食事に似せたものになります。
穀物を三食食べること、油脂を控えることで善玉の腸内細菌が増え、太りにくくしてくれているのだと思っています。
しかし、毎日ご飯と味噌汁の和食では飽きてしまい、中華も洋食もパンもケーキも食べたい。そこでレシピを工夫することで、いろいろなものを食べられるようしたのが、わたしのノンオイルの食生活になります。


〇バターオイルなしの食事を続けてよかったこと
・本当に太りやすかった体質から、わたしは太らない体を手に入れることができました。
太らないといっても、別に空腹と戦うことはまったくありません。
空腹が長く続くと食べ過ぎることがあるので、あまり空腹は放置しないようにしています。
空腹でなければ、集中して家事や仕事ができます。

・胃がもたれたり下痢したりすることがなく、食べた後身体が喜んでいるというか、心地よく
集中して仕事・家事・趣味の時間が過ごせます。

・肌がとてもきれいになりました。
私は、ほとんどファンデーションなしですが、肌トラブルもなく乾燥して肌がかさかさすることもありません。毎日お料理三昧なため、水仕事は欠かせないのですが、手荒れもあまりありません。

・もちろん健康診断の結果、高脂血症や糖尿病などの異常や花粉症は今のところありません。

更年期以降、遺伝的体質だと思いますがLDLコレステロールが一時上がり始めました。
酢漬けの食品(レシピ付き)で今は安定しています。

・経済的で洗い物もエコで楽
バターや生クリーム、品質のいいオイルは高価です。
しかしバターオイルなしでも、ほとんどのものを作ることができます。
お財布にとてもやさしいのがノンオイルの食生活。
と同時に、洗い物は洗剤なしでもささっと洗い落とすことができ大変エコです。

長くなりましたが
それではとんかつのレシピをご紹介させていただきます。

動画では、わたしが優先して摂取することを心がけている油についてや
揚げないノンオイルとんかつの作り方をサクサクに作るポイントを丁寧に説明しています。
どうぞご覧ください。

1人前 332kcal 脂質12.6g   (揚げたとんかつ439kcal 脂質35.9g)

【材 料】2人前

豚ロース肉  一枚100グラム程度   2枚
塩・こしょう・薄力粉       適量
パン粉       50グラム

パルメザンチーズ  大さじ1


 卵           1/2個
 薄力粉         大さじ1  
 パルメザンチーズ    小さじ1
 プレーンヨーグルト   大さじ1
 カレー粉        2つまみ

千切りキャベツ    

【下準備】
パン粉は180度のオーブンで15分から20分、時々混ぜながらから焼きする。
冷めたらパルメザンチーズを混ぜておく。

豚肉は余分な脂身をとり、スジを切る。

【作り方】

1.豚肉は軽く塩・こしょうしておく。薄力粉を多めにふりかけ手でしっかり押さえる。

2.衣の材料をバットに入れて混ぜる。

3.豚肉に衣をつけ、パン粉をまぶし、手で押さえる。

4.230~250度のオーブンでかりっと焼く。10分程度

5.皿にキャベツとかつを盛り付け、ソースをかける。
                         無断転載・コピーはおやめください。

YouTubeInstagramでは、バターオイルなしの身体に優しいレシピをたくさんご紹介しています。

ダイエットで苦しんでいらっしゃる方へ 私のブログにてダイエット卒業までの道筋を書いています。
「悲しいダイエットは卒業しよう」文化出版局より 
 では気軽なダイエットからでもハマりやすい摂食障害について深堀しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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保健師・ノンオイル健康料理研究家

産業保健・特定保健指導・子育て相談などの相談業務を長くしてきました。また自身が過食症・摂食障害を克服し約-20kgのダイエットに成功その体験から日本人に合った健康な食生活は和食だったことを再確認。高脂質な洋食・中華・洋菓子・パンを日本人に合った低脂質な和食に近づけたレシピをご紹介しています。著書多数最新刊「ふとらないクリームのお菓子 」「ふとらない米粉のお菓子」【現在の活動】オンラインや自宅で料理教室にて健康情報や料理レシピを発信保健師業務は「うららか相談」にて個別相談を受けています。料理制作動画はYouTubeにてInstagramでは最新情報とライブをしています。

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