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産後の尿漏れは一生もの!?充実した一生を送りたければ産後はもれなく骨盤底筋を鍛えるべし!

理学療法士/ケイシー理学療法士、骨盤底筋指導士、マタニティヨガインストラクター

骨盤底筋ってご存じですか?

その名の通り、
骨盤の底をハンモックのように
支えてくれている筋肉を
「骨盤底筋」といいます。

骨盤底筋はとても
重要な役割をもつ筋肉です。

  1. 内臓を支える
  2. 尿もれを防ぐ

どちらも生きる上で
かかせない役割ですよね。

骨盤の底を支えている筋肉「骨盤底筋」
骨盤の底を支えている筋肉「骨盤底筋」

ですが、女性は妊娠・出産により
骨盤底筋にダメージを受けてしまい
産後は内臓が下垂したり
尿漏れを起こしやすくなります

骨盤底筋がダメージを受けると尿漏れや臓器脱が起きます
骨盤底筋がダメージを受けると尿漏れや臓器脱が起きます

しかも最悪なのがこの
骨盤底筋へのダメージ
産後だけではなく
将来的な尿漏れのリスクも
高めてしまう
んです。

病院で仕事をしているとしばしば
「歳だから仕方ない」という
ことを言われます。

困っている本人でさえ
こんな調子なので、
若い世代もきっと
そんなに深刻には受け止めて
くれないのかなとも思います。

ですが、想像してみてください。

更年期以降・・・つまり
50歳前後の自分を。

仕事や子育てがひと段落ついて
「そろそろ遊びに出かけようかしら」
と思っていた矢先に
「尿漏れ」が悩みの種になることを。

私は実際に、中年~高齢者の
骨盤底筋リハビリを担当していたので
実感のこもった生の声を
たくさん聞いてきました。

「尿漏れの臭いが気になって
友達と会うのが億劫なんです。」

「トイレの場所が気になって
外出を楽しめません」

「バス旅行!?絶対無理です。
パッドがかさばるから旅行も
行かなくなりました」

尿漏れは、入院が必要な
大きな病気なんかではありません。

でも、人に言えない
恥ずかしい悩みを生涯抱えることは
確実に女性の足を引っ張って
家に引きこもらせ
人生の質を下げます。

それが「尿漏れ」なんです。

(熱弁がすごい)

ですが産後、確実に衰える
この骨盤底筋の重要さを
教えてくれる人はなかなかいません。

色んな研究で
産後の女性の骨盤底筋の筋力が
きわめて弱くなることや
収縮すらできない女性が
2~3割もいる
にもかかわらずです。

なぜでしょうか?

答えは簡単です。

「命に関わらないから」

ですが、自分の未来を守れる人は
自分しかいません。

家に引きこもって
ただ呼吸をして生きていれば
いいのでしょうか?

そんなことないですよね。

この超高齢化社会において

いかに健康に自分らしく生きるのか。

これが私たちの大きなテーマ
だと思ってます。

なので、運動が嫌いでも
育児が忙しくても
どうか、
骨盤底筋だけは締める練習を
続けてください。

繰り返しますが

自分の未来を守れる人は
自分しかいません。

私は現在、産婦人科で産後の女性の
骨盤底筋リハビリを担当していますが
骨盤ケアが世の中に広まっているせいか
骨盤底筋に対する意識が高い女性も
増えてきている印象です。

素晴らしいことだと思います。

「骨盤底筋」に不安がある方
まずは1回でいいのでやってみましょう。

骨盤底筋トレーニングの基本

肛門を頭のほうに引き上げるように
する運動が骨盤底筋トレーニングです。

膣を引き上げるときお腹をへこませるようにすると◎!
膣を引き上げるときお腹をへこませるようにすると◎!

おしっこを我慢する感じ、
お尻をすぼめる感じ
とも言います。

最初、分かりづらい場合は
自分で骨盤底筋を触ってみましょう。

膣と肛門の間に少し隙間があるので
そこに指を軽く当てて
上げったり下がったりするか
手で感じてみましょう。

膣と肛門の間に軽く手を当てます
膣と肛門の間に軽く手を当てます

感覚が分からなくても、大丈夫。

まずは続けてください。

「動かすぞ」と脳が筋肉に
何度も骨盤底筋に命令することで
少しずつ感覚が分かるようになります。

まずは目指せ5秒持続収縮!

締める感覚・緩める感覚
どっちも大事なので
しっかり意識してやってみてくださいね♪

理学療法士ケイシー

理学療法士、骨盤底筋指導士、マタニティヨガインストラクター

病院で理学療法士をしているケイシーです。【理学療法士とは】Physical Therapist(PT)ともよばれます。主に体に障害を負った人をリハビリし日常に送り出したり、運動の指導、体のメンテナンスなどをする仕事です。ケイシーは現在、【妊娠中や産後の女性の体のケア】と【入院中の患者様のリハビリ】【予防医学】を専門としています。ここでは、病院で働いてるからこそ話せる小話や、心と体を健やかに保つことの大切さ、日常生活に役に立つ医学情報などについてなどざっくばらんにお話ししていきます。

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