春に好きなものと秋に好きなものでカレーを作ったら
最近目立って増えてきたのが、ジビエカレー。
個人的にも色々集めています。
野生動物問題は農作物被害だけでなく、人身事故や共通感染症など多岐に渡ります。
その中でもイノシシの被害は畑を掘り農作物を食べるだけでなく、田んぼに入ればその匂いがついてしまい稲がダメになってしまうといいます。
今回のカレーを作った「おおち山くじら」はイノシシを地域資源として活用することで、自然との共存・共栄を目指しています。
そのような考えのもとに作られたイノシシのカレーは他とちょっと違っていて、春と秋のバージョンがあり、イノシシがその季節に好む食材を合わせているという面白さがあります。
イノシシは雑食なので何でも食べるイメージがありますが、もちろん好きな食べものもあります。
やわらかい新芽やきのこ、栗などを好むそうです。
ビックリなのはサツマイモを掘り集めてカヤをかぶせて貯蔵したりすることもあるそうで、イノシシ恐るべし!
そんなイノシシの食性をあらわすかのように、季節にあわせた春と秋バージョンの2種を食べてみました!
春に好きなのはタケノコ
春は山椒の風味があってイノシシ感は控えめ。
タケノコと猪肉、食感の違いが楽しめます。
ラー油を足して中華麺で食べても良さそうな感じがしました。
秋に好きなのはサツマイモときのこ
秋はサツマイモのやさしい甘さと、ほんのりと口に広がるイノシシの香りが絶妙です。
春の山椒のように強い香りがないのでよりイノシシを感じますが、ふわふわと漂うような香りなのでジビエに慣れていなくても食べやすいと思います。
全体的に淡い輪郭で若干決め手に欠けるところがありますが、そこがかえって物悲しい秋を連想させます。
イノシシが貯蔵してまで食べたがるサツマイモがたっぷり入ってます。
まさに「秋の味覚」ですね。
春も秋もイノシシ+好物は美味しかった!
春はピリッと軽くしびれる山椒に引き締められて、秋は優しい甘さのサツマイモに包まれて。どちらも食べやすいのにイノシシを感じられて甲乙つけがたい美味しさです!