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【公認心理師ママが実践している】自己肯定感が高まる離乳食の進め方とは?

jaja公認心理師/社会福祉士

自己肯定感は日々の小さな成功体験の積み重ねによって高められていきます。

1日に何度もある食事の時間を使って自己肯定感を高めることができたら良いと思いませんか?

BLW-赤ちゃん主導の離乳食

BLWという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

最近本やSNS、歯科医院などで推奨されていることがあるので聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

BLWというのはBaby Led Weaningという「赤ちゃん主導の離乳食」という意味で、イギリスの保健師であり助産師でもあるGill Rapley氏によって提唱されました。現在では20か国以上の国でお母さん達から愛されてる方法です。

(一般社団法人日本BLW協会HPより)

BLWの進め方

姿勢が安定する椅子に座らせ、

赤ちゃんの手の届く位置に3〜5種類の食材を用意すればOK。

初めはなかなかうまく食べられないので、握ったり舐めてみたり、時には振り回してみたり食材で遊んで研究するところから始めます。

日本では「食べ物で遊んではいけない」と教えられることが多いため抵抗を感じるかもしれませんが、この工程が自己肯定感を高めるためにとっても大事なプロセスなんです!

ちなみに「いきなりつかみ食べをするなんて窒息が心配」という方もいらっしゃるかもしれません。研究によって窒息の頻度は従来の離乳食と変わらないといわれているため、BLWだからといって過度に窒息を恐れる必要はありません。

※ただしどんな離乳食の方法であっても誤嚥・窒息時の対応について学んでおくことは大切です

(参考:日本BLW協会HP)

何故自己肯定感が高まるのか

自己肯定感は小さな成功体験の積み重ねによって高まっていくとお話ししました。

赤ちゃんが目の前に置かれた食材を使って

「これはどんな硬さなんだろう?」

「握る→つぶれた!」

「これはどんな味なんだろう?」

「食べる→甘くて柔らかい!」

など、握る・つぶす・匂いを嗅ぐ・口に入れる・舐めてみる・吸ってみるなどさまざまな工程の中でたくさんの仮説検証が行われています。

赤ちゃんは食材を使って実験を繰り返すことで「想像した通りだった!」「自分で食べれた!」「つぶれて楽しい!」といったように一回の食事の中で小さな成功体験をたくさん積み重ねることができるんです。

自己肯定感を高める上で欠かせないもうひとつのポイント

自己肯定感を高めるために欠かせないのが「安心感」です。「この食材を誰にも邪魔されることなく自由に扱っても良い」という安心安全な環境が必要不可欠。思う存分食材を研究してもらいましょう。

ただBLWはその分汚れます!

思いっきり食材を研究してほしいけど…汚れていく様子を見ているのは気が気でないですよね。

できる工夫としては、椅子の下にレジャーシートやビニール袋を敷く、椅子と机の隙間をカバーできるエプロンを使うと比較的掃除が楽になります。「BLW エプロン」で検索すると色々なタイプのものが出てきますのでぜひ探してみてください。

実際にBLWをやってみた様子

私の娘は椅子に座れるようになった6ヶ月になってすぐから始めました。

初めのメニューは柔らかく蒸したブロッコリー、にんじん、カボチャです。

持ちやすいように細長い形に切っています。

初めは掴んだものを口に入れてみたり握ってつぶしてみたり、うまく入らなかったりほとんど食べられていない時期が続きました。

40日目にして急に食べるようになり完食!

私の場合は、従来の離乳食のようにお粥ではなくいきなりおにぎりをあげていました。お粥やスープをあげるときは赤ちゃん主導になるように、お粥をのせたスプーンを赤ちゃんに持ってもらって食べさせていました。

1歳3ヶ月になった今のメニューです。

好きだった野菜を急に食べなくなったと思ったらある日突然食べるようになったり

食べムラはありますが出したものは基本的になんでも試してみてくれます。

色々な食材をつかんでいるおかげで今では絹の豆腐をつぶさないように持って食べることができるようになったり、ブロッコリーの破片をつまんで食べたり、手先がとても器用になったことも BLWの効果だなと感じています。

片付けは大変ですが、いつもとても楽しそうに食べてくれるのでBLWを始めてよかったです。

詳しい方法を知りたい方は日本BLW協会のホームページを参考にしてみてください。

また、SNSでBLWと検索するとメニューや工夫の仕方が出てきたり、実践しているママさんパパさんと繋がることもできます。

今回BLWを紹介させていただきましたが、BLWが正解というわけではないですし、従来の離乳食の方法で自己肯定感が育まれないというわけでもありません。お子さんや家庭の状況に合わせて選択されることをおすすめします。今回の記事を通してお子さんの成功体験を作るヒントになれば嬉しいです。

公認心理師/社会福祉士

公認心理師/社会福祉士/発達障害を専門に学ぶ。うつ病などの心の病のある方や発達障害のある方への就労支援経験7年。マネジメント経験6年。一児の母でもあります。「自分らしくのびのび生きる」ためのヒントを発信していきます。

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