創業26年！横手駅前の鉄板焼きが魅力の店『あつあつ亭』とは？

秋の冷たい雨を浴びながら、昼飯難民となった私はこの日も横手駅前を彷徨っていた。足を運ぼうと思っていた目当ての店が予約で満席だったのである。

この日の最低気温は4度。寒いし、腹減った。とりあえずどこでもいいから店に入るか。いや、貴重な昼飯を妥協してはいけないぜ。いつでも人知れず何かと戦っている私が行きついた先は、横手駅前にある1軒の食堂である。

鉄板焼きの店・あつあつ亭。なるほど、お好み焼きか。横手で焼きそばを食べられる店はたくさんあるが、広島焼きを食べられる店に出会ったのは初めてだ。よし、ひとまず私の腹は決まった。今日はこの店で広島県にグルメの小旅行といこう。

店内に入りテーブル席に座ると、たくさんのサインと並んで「銀河鉄道999」のヒロインがセイハロー。全面禁煙の店が増えている中、テーブルにはナチュラルに灰皿が置いてあり、店の本棚にはあだち充の名作「H2」がコンプリート。誰もが気取らずに楽しめるザ・町の食堂という雰囲気だが、私はこういう店が大好物だ。

品書き

広島風お好み焼き

ぶた：720円、チーズ：800円、いか天：800円、スタミナ：800円、秋田きりたんぽ：850円、ちから：900円、シーフード：900円、カキ（季節限定）：1,200円、横手焼き：600円など。

焼きそば・焼うどん

ぶた：550円、目玉：630円、ビーフ：730円、オムそば：730円、シーフード：750円、キムチ焼きそば：780円、焼うどん：590円、キムチ焼きうどん：790円、横手焼きそば：550円。

牛すじコン煮込み：520円、肉豆腐：590円、焼きおにぎり：180円、砂肝焼き：490円、いか焼き：630円、ホタテバター：490円、一口餃子：490円、手羽チーズ：680円など。

※一品料理は夜17時から。

名物の広島風お好み焼きのほか、夜の一品料理も豊富なあつあつ亭。米粉を使ったお好み焼きである横手焼きも気になるところだが、今回私がチョイスしたのは広島焼きのシーフード。そう、今日は広島の食の海にレッツ・ダイブだ。

広島のソウルフードを実食！焼きそばの町で味わう広島風お好み焼きとは？

広島風お好み焼きが登場。こちらの店は自分で焼くのではなく、店の方が作って持ってきてくれるスタイルだ。店のメーテル……じゃなくて店のお母さんが目の前の鉄板で焼いてくれた店名どおりアツアツの広島焼き。さっそく大好きな漫画「H2」をお供に実食だ。

秋田県民にはあまり馴染みがない広島焼きだが、そのモダンなルックスの中にはシャキシャキのキャベツ、たっぷりの海鮮、カリッカリの豚肉など、めくるめく旨味がぎっしり。濃い目のソースとの相性もバッチリで、こってり美味しい広島の世界にひとときのグルメ旅行だ。

薄い生地にたっぷりの焼きそばと海鮮が潜んでいるため、食べ応えも抜群。焼きそばは薄味に調整されているため、濃い目のソースをまとった生地と一緒に食べると良い塩梅だ。

……と、ひとり広島焼きに夢中になっていると、生まれたばかりの赤ちゃんを連れたご夫婦が来店。どうやら店のお母さんに出産の報告を兼ねて訪れたようだ。気兼ねなくいつでもフラっと立ち寄れる町の食堂。そして、いつでも温かく迎えてくれる親切な店主。それがこの店のもうひとつの魅力のようだ。

ふらりと立ち寄った横手の駅前食堂。秋の冷たい雨に打たれて冷え冷えモードの私だったが、ウマい広島焼きを食べて、心も体もすっかりアツアツになった私である。