黄色い柄に真っ赤な傘の派手な色合いだけど美味しいきのこタマゴタケの特徴と料理例を豊富な写真と共に紹介
タマゴタケの特徴
タマゴタケはテングタケ科のキノコです。
卵のような真っ白なツボから真っ赤な傘が出てくるのが名前の由来です。
毒キノコが多いテングタケ科の中では珍しく食用になる、しかもとても美味しいキノコです。
見た目が派手な色合いで他に似通ったキノコが少ないためキノコ狩り初心者でも見つけやすいキノコと言えます。
成長した傘は中央部に大きめのイボのようなふくらみを残してほぼ平坦に開き、色は真っ赤、傘の周囲は条線と呼ばれる明瞭な放射状の線で囲まれます。
傘の表面は乾いている時は滑りはないが湿った場合にはやや滑りが出ます。
傘の裏にあるヒダは黄色でやや密集した状態で付き、柄の付け根部分のヒダは柄から離れた状態(これを離生と言います)になります。
柄には黄色い膜質のツバがあり、このツバはまるで柄が布をまとったような感じで大きく垂れ下がります。
柄はパイプ状の中空で表面の色は黄色の濃淡でまだら模様が入ります。
柄の太さは上から下までほぼ同じ太さです。
柄の根元には真っ白なツボがあります。
このツボは成長途上の若い個体ではかなり大きく明瞭ですが、上の写真のように成長しきった個体では残骸程度にしか残らない個体もありますが、ツボは必ず付いており完全に消失することはまずありません。
上の写真は完全に成長しきった(この状態を成菌と言います)タマゴタケです。
タマゴタケは全体が非常に崩れやすい脆いキノコです。
採取して持ち帰る時は崩さないように注意します。
傘と柄をその場で切り離して別々に持ち帰ると崩さずに形を保って持ち帰ることが出来ます。
下処理と調理例
タマゴタケは痛みやすいキノコです。
持ち帰ったらその日のうちに調理するのが良いでしょう。
ツボは味も食感も良くないので取り去ります。
柄の根元の汚れた部分も折り取ってしまいましょう。
タマゴタケは生の時は全体が非常に脆く簡単に折ることができます。
傘と柄も事前に切り離してしまいます。
調理した時に特に傘の食感は滑らかな舌触りと独特の旨味があります。
傘には枯れ葉や泥などの汚れが付いていることも有りますが、傘の赤い色は水溶性ですので、水を大量に掛けて洗うと赤い色が薄れてしまします。
料理に色を活かしたいなら傘を洗う時の水洗いは最小限にするのが良いでしょう。
傘に対して柄の部分はややボソボソした食感で、それほどの旨味も出ません。
たくさん取れた時は柄は食べずに捨ててしまっても良いかも知れません。
料理の種類に合わせて適当な大きさに切ります。
この状態で冷蔵保存はせいぜい24時間が限度です。
乾燥を防ぐため密封してから冷凍すれば数週間の保存は可能です。
タマゴタケは乾燥保存は出来ません。
少量の水を加え茹でてから茹で汁と共に瓶に密封して冷蔵保存する方法もあります。
今回はタマゴタケの色を活かした炊き込みご飯を作ってみます
成長したタマゴタケ1個に対してお米は1合です。
米は普通に水加減します。
用意するものは鶏肉適宜と…
中華風調味料を少々
これらを研いだお米に加えて炊飯するだけです。
炊きあがったら軽く混ぜれば出来上がりです。
タマゴタケの赤は調理すると黄金色に変わります。
タマゴタケに関する注意点
タマゴタケはキノコ狩りの対象になる美味しい食用キノコですが、1本食べただけで死ぬ事も有るという猛毒キノコを多数含むテングタケ科に属するキノコです。
間違えると命取りです。
赤いキノコはタマゴタケだと思い込むのは危険です。
赤いキノコはタマゴタケだけではありません。
そう言った意味でこの記事を見ただけで、似ているキノコを見つけてタマゴタケだと決めつけるのは非常に危険です。
この記事を見ただけではキノコの種類の見極めは不可能です。
キノコ狩りに於いては正確な同定(種を見極める事を どうてい と言います)が必要なのは言うまでもありません。
同定に自信が無い方は知識豊富な人と同伴のもとにキノコ狩りを楽しむ事をお勧めします。
最後に、野生のキノコを食べる時は十分な知識と確実な同定そして自己責任で!!
最後までご来意頂きありがとうございます。
この記事は動画でもご視聴頂けます↓