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シンガポールからバレンタイン日本初上陸! 人気俳優が手掛けるスイーツブランド

恋しいアジアごはん伊能すみ子アジアンフードディレクター

バレンタイン商戦真っ盛り!2月14日のバレンタインデーに向けて、チョコレートの争奪戦が起こっています。催事を行う百貨店では、開店前から行列ができていて、お目当てのチョコレートをいち早く購入するために大混雑しています。

国内外の有名ショコラティエが腕を振るっていますが、近年アジア圏のチョコレートが注目されています。

特に東南アジアは、チョコレートの原材料となるカカオ豆の産地であるベトナムの「MAROU」が日本で人気になったことをきっかけに、東南アジア諸国からもバレンタイン商戦に続々参入しています。

◎シンガポール俳優ジネット・アウがパティシエに

「ワンス・アポン・ア・タイム」。
「ワンス・アポン・ア・タイム」。

今年、日本初上陸となったのは、シンガポールのスイーツブランド「ワンス・アポン・ア・タイム(Once Upon A Time)」。店舗は完全予約制で展開しているため、シンガポール在住の人でもタイミングが合わないと購入できません。

2023年、群馬・高崎市で行われた映画イベントで登壇するジネット・アウさん(右)と監督のエリック・クーさん(左)。
2023年、群馬・高崎市で行われた映画イベントで登壇するジネット・アウさん(右)と監督のエリック・クーさん(左)。

パティシエとして活躍しているのは、俳優のジネット・アウさん。2019年に日本とシンガポールの合作映画として公開された斎藤工さん主演「家族のレシピ」では、主人公の母親役として出演されました。
映画のロケ地が群馬・高崎市だったため、現地の映画祭などで同映画が上演されるたびに高崎を訪れていることから、高崎PR大使にもなっています。

俳優業だけでなく、映画監督やアート作家といった芸術性の高い分野にも挑戦していて、パティシエとしては、世界的に有名なフランスの料理・製菓学校であるコルドンブルーを卒業しています。

◎シンガポールで人気となったブラウニーが登場

アウさんは、感性あふれるスイーツをシンガポールから発信するために、2021年に「ワンス・アポン・ア・タイム」を設立。シンガポール国内では完全予約制の店舗(アトリエ)があり、有名シェフとのコラボディナーなども開催していますが、日本のバレンタインデーに向けた催事に出店するのは初めてです。

西武池袋本店で2月14日まで開催中の「チョコレートパラダイス」。
西武池袋本店で2月14日まで開催中の「チョコレートパラダイス」。

今回、東京、名古屋、大阪の3都市での販売のうち、西武池袋本店(東京・豊島区)で開催中の「チョコレートパラダイス」を訪れました。開店時間とともに館内に入りましたが、すでに行列ができています。さすがチョコレートをも溶かす勢いのバレンタイン商戦です。

今回、同ブランドが展開しているのは、ボンボンショコラとブラウニー。日本発売に際して、海外セレブ御用達ブランドである「イヴァン・ヴァレンティン」のプロデュースチームと共同開発したというチョコレートを提供しています。

俳優としてでなく、パティシエとしてのアウさんの作品を日本で味わうことができるのは、ファンはもちろん、スイーツ、チョコレートファンの人達も注目といえるでしょう。

「Bonbon 12」(12個入り/6740円)。
「Bonbon 12」(12個入り/6740円)。

ボンボンショコラのフレーバーは全4種類。

左から。
「Dark」:チョコレートでコーティングされた中には、濃厚なチョコレートのガナッシュ。カカオの存在をしっかり感じられます。

「Coffee」:チョコレートよりも大人を感じるコーヒーの香ばしさがあります。余韻もしっかり楽しめます。

「Yuzu & Passion Fruit」:ホワイトチョコレートのコーティングの中は、パティシエに人気の柚子フレーバーにパッションフルーツを加えた南国の味。酸味と爽やかさがあります。

「Mango」」:マンゴーのピューレを濃密なペーストにしてチョコレートで包み込んでいます。ビターな味わいと酸味が相性ぴったりです。

※6個入りの「Bonbon 6」(6個入り/3370円)は、Dark、Coffee、Yuzu & Passion Fruitの3種類。

「What The Fudge」(3284円)。
「What The Fudge」(3284円)。

今回は、ボンボンショコラと一緒にブラウニーも登場。このブラウニーは本国シンガポールでも販売されたのですが、「発売後3分で完売」となり、話題となりました。

しっとりと焼きあがった生地からは、チョコレートの香りが広がり、濃厚な味わいがしっかりと感じられるブラウニーです。

「What The Fudge orange」(3456円)。
「What The Fudge orange」(3456円)。

こちらは、ブラウニーのオレンジ。チョコレートとオレンジの相性はばっちりです。オレンジを砂糖漬けにしたコンフィは、透明感があり甘さと酸味のある仕上がりに。ふんわりとシナモンの香りが広がります。

もう、ティータイムが楽しくなることまちがいないですね。

今回、バレンタインデー向けに作られた箱には、シンガポールの伝統的な「プラナカン柄」が採用されています。「プラナカン」とは、15世紀頃から中国から東南アジアへ渡り、独自の文化を育んだ中華系移民のことで、これらの人たちが洋服やタイルなどの装飾に花や生き物などをモチーフにした柄を施したのです。

実は、アウさんもプラナカンの血を引く方で、自身やシンガポールの伝統的な文化の象徴でもあるプラナカン柄に和テイストを入れながらデザインしたとのことです。

日本初登場の「ワンス・アポン・ア・タイム」いかがでしたか?
シンガポール発信のチョコレートは、まだ日本ではメジャーではないですが、今後注目されてくるのではないでしょうか。
2月14日までチョコレートのイベントは続きますので、まだまだ楽しんでくださいね。


◆ワンス・アポン・ア・タイム出店(2月14日まで)
・西武池袋本店(東京・豊島区)
・ジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋市)
・阪急うめだ本店(大阪市)



アジアンフードディレクター

アジア諸国に魅了されてしまったアジアンエスニック食偏愛人。今行きたいお店情報や食べてみたい料理・スイーツ、使ってみたい調味料など、アジアンフードが恋しくなる情報を発信。★1級フードアナリスト★日本エスニック協会アンバサダー★ごはん比較探Qユニット・アジアごはんズメンバー

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