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【藤沢市】片瀬の住宅街にある知られざる岩屋。その暗闇で見たものとは

ころんころライター(藤沢市)

【プライスレス藤沢】
~藤沢の魅力を再発見~

藤沢市内で見つけたプライスレスな情報シリーズ。

27カ所目は、藤沢市片瀬にある『岩屋不動尊(いわやふどうそん)』※正式名称は『石籠山不動尊(いしごめやまふどうそん)』。

観光本などには載っていない、片瀬の住宅街にひっそりとある岩屋です。

場所は、先日ご紹介した『富士見ベンチのある公園』(参考記事:【藤沢市】ここは何?絶壁の前にベンチだけがある公園。その椅子に座ってみると・・・)の横の階段を下り、左手に曲がってすぐのところ。

こちらの岩屋に続く階段脇には「岩屋不動明王入口」と書かれた石碑や記念碑がたてられています。

建物内部とその横に岩窟がある
建物内部とその横に岩窟がある

階段を上がりきると、目の前には20基以上にはなるだろう石灯籠がいっぱい。その後ろには切り立った崖があり、耳を澄ますと水の滴る音が...。湧き水が流れていました。

加えて時折り宮沢賢治の短編小説「風の又三郎」の一文にあるような“風が「どお」と鳴り”、ここだけは特別な空気が漂っているように感じます。

そして、この石灯籠の反対側には「巌不動尊」と書かれた建物があります。

この建物の奥に巌窟があるようす...入ってみます。

建物内部には、お線香などが用意されている
建物内部には、お線香などが用意されている

小さな部屋のような岩窟。
そこには、不動明王が祀られていました。

少し調べてみると、ここはかつて弘法大師が穴居修行のために掘った岩屋なのだとか。

その後、快祐上人(1663年・片瀬の生まれ)が『石籠山救法教寺(現在は廃寺)』を開き、82歳で生きたまま仏になった(即身成仏)と伝えられています。

ここは、そんな歴史の残る場所だったのですね。

参拝客はほとんどおらず、静寂な時が流れる『岩屋不動尊』。

身が引き締まる空気を実感できる、貴重なスポットでした。

基本情報
『岩屋不動尊』
住所:藤沢市片瀬2丁目3-22

※駐車場は無いため、行かれる際は公共交通機関をご利用ください。

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ライター(藤沢市)

湘南エリアの複数メディアや紙面、昭文社「まっぷるトラベルガイド」などで、記事執筆&撮影を担当。取材スポットは1000ヶ所近く。そんな取材後記や、徒然なるままのゆるゆる日暮らしを、Instagramに綴っています。ほわっとあたたかくなる「神奈川県藤沢市」の情報をお届けできたら幸いです。※「毎週日曜の20時10分」に約1週間分の記事をまとめてお届けする「LINEでの配信」がスタートしました。ご登録いただくと藤沢市の話題(特に美味しいもの情報)に困りません。

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