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【藤沢市】ここで洗われたのは義経の首。鎌倉時代からそう言い伝わる、伝説の井戸をのぞいてみた

ころんころライター(藤沢市)

【プライスレス藤沢】
~藤沢の魅力を再発見~

藤沢市内で見つけたプライスレスな情報シリーズ。25カ所目は、藤沢市藤沢にある『伝義経首洗井戸(でんよしつねくびあらいいど)』

鎌倉幕府初代将軍、源頼朝の異母弟にあたる源義経の首を洗い清めたという伝説の井戸。こうして文字にすると、なんだかおどろおどろしい場所ですよね。でも、実は少々切ない場所でもあります。

井戸の場所は、小田急江ノ島線「藤沢本町駅」から5分ほど歩いた「藤沢警察署本町白旗交番」の裏手

近くにはこんな案内板が立てられています。

案内板の矢印がさす「藤沢警察署本町白旗交番」横の細い路地へ...。

進んだ先は袋小路になっていて、民家と小さな公園が一緒になったような不思議な空間が広がります。

この写真の右手側に見えるのが『伝義経首洗井戸』。いつ来ても、ここだけが涼し気に感じるんですよね...。

『伝義経首洗井戸』のお話は、今からおよそ850年前の平氏と源氏の戦いにさかのぼります。

一度は敗れた源氏が「一ノ谷(いちのたに)の戦い」や「屋島の戦い」、そして「壇ノ浦の戦い」で平氏に勝利。その功績を挙げた義経は、後白河法皇(ごしらかわほうおう)から官位をあたえられます。しかしそれが兄・頼朝から「功績を独り占めした勝手なふるまい」と怒りをかうことに...。

そうして頼朝から追われる立場となった義経は東北(平泉)へ逃亡。しかし衣川の館で自害し、この世を去るのです。鎌倉へ送られた義経の首は、首実検のあと片瀬の浜にうち捨てられましたが、川を下り藤沢本町付近に漂着。その首を村人がすくいあげ、この井戸で洗い清めたと言われています(金色の亀の背中に乗って、川岸に流れ着いたとの言い伝えも)。

「首塚」
「首塚」

この「首塚」と向かい合うようにして『伝義経首洗井戸』があります。

『伝義経首洗井戸』
『伝義経首洗井戸』

今は枯れ井戸となり、落ち葉が埋め尽くしている『伝義経首洗井戸』
今は枯れ井戸となり、落ち葉が埋め尽くしている『伝義経首洗井戸』

31歳で激動の人生に幕を下ろした源義経。

戦にまつわる数々の伝説は書籍や歌舞伎となり、今の時代でも語り継がれていますよね。また、ちょうど今放送中の大河ドラマにも登場する人物として再び注目を集めています。

『伝義経首洗井戸』は、そんな義経の最後に触れられる貴重なスポットなのでした。

基本情報
『伝義経首洗井戸』
住所:藤沢市藤沢2丁目1-10

【関連情報・藤沢本町周辺のスポット】
祭神は寒川比古命と源義経公
白旗神社
紅葉が美しい、白旗神社の隣の公園
御殿辺公園(ごてんべこうえん)』
白旗神社の御社紋をかたどった御紋菓が買える和菓子店
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白旗神社向かい『トレアージュ白旗』のケーキ屋さん
AKI'S藤沢本町店
藤沢本町駅から徒歩0分。アップルパイが美味しいパン屋さん
JACOMO'S a Bakery(ジャコモズアベーカリー)

ライター(藤沢市)

湘南エリアの複数メディアや紙面、昭文社「まっぷるトラベルガイド」などで、記事執筆&撮影を担当。取材スポットは1000ヶ所近く。そんな取材後記や、徒然なるままのゆるゆる日暮らしを、Instagramに綴っています。ほわっとあたたかくなる「神奈川県藤沢市」の情報をお届けできたら幸いです。※「毎週日曜の20時10分」に約1週間分の記事をまとめてお届けする「LINEでの配信」がスタートしました。ご登録いただくと藤沢市の話題(特に美味しいもの情報)に困りません。

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