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【京都】宇治市 重要文化財『白山神社』の美しい拝殿と「金色院」遺構と藤原寛子ゆかりの「九重石塔」!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都市内にある『白山神社』の宮司さんにお話をお聞きしてからとっても興味を持ち始めた『白山神社』。宇治市白川にも国の重要文化財に指定されている古社『白山神社』はありました。

宇治川沿いを少し進むと立派な白山宮の門が見えてきます。門を通り過ぎると、「金色院」と書かれた石碑が見えてきます。

この石碑を左に進むと「宇治の関白」と呼ばれた藤原頼通の娘、藤原寛子(ふじわらのかんし)の供養塔が見られます。

「九重石塔」は宇治平等院を建立した藤原頼道の娘で後、冷泉天皇の皇后寛子がその病の治癒を願って創建したと伝えられる金色院の遺構で「白山神社」敷地内に建ちます。

旧金色院九重石塔は、南北朝時代、また鎌倉時代作と伝わるもの。

さて、戻って石碑を右に進みます。

1146年(久安2年)に加賀の白山神を勧請したのが始まりと伝えられています。

社伝によれば、延暦九年(790年)に疱瘡が流行した際にその治癒を祈願して建てられた金色院の鎮守社で、古くより雷除け、歯痛、疱瘡治癒の信仰を集めています。

白川という川にかかっている白山橋を渡ると古い祠と狛犬に守られた長い階段が見えます。

なが〜い階段を一気に登ります!

そこには、拝殿があります。住宅風の古建築で宇治離宮の遺構と伝えられています。

国の重要文化財に指定されています。とっても美しい〜♪

平安時代に創建されています♪

愛宕さん、八幡さん、天照大神、春日さん、天神さん…3社の末社には、あらゆる神様がいらっしゃりました!

ご祭神は伊邪那美命(いざなみのみこと)で、平安時代後期の木造座像を祀っています。

仏像「木造十一面観音立像」も平安時代後期のものとされ、こちらも国指定重要文化財。

現在、近くの浄土宗「地蔵院(白川)」に安置されています。

社前には、三角錐状の「清め砂(立砂)」が2組作られていました。本殿の屋根は檜皮葺、流れ造りとなってます。

『白山神社 当地白川は、昔藤原頼通が山荘を設けたところといわれ、頼道の女四条宮寛子はこの地を相して康和四年(一一〇三)金色院を造営した。当社は久安二年(一一四六)に創建された。金色院の鎮守社である。本殿は一間社流造桧皮葺で、堂内とは伊那郡美尊坐像(重文、藤原)も安置している。拝殿(重文、鎌倉)は、宇治離宮の遺構ともいわれ、方三間単層四注造茅葺で、鎌含中期の様式を示しておリ、腰高障子をたて住宅風の古建築である。社宝として、十一面観音像(重文、藤原)がある。宇治市』

社殿にむかって右側にはミサイルのような砲弾が置かれてました。その脇には紀元2600年と書かれてあります!

紀元二千六百年記念行事として1940年(昭和15年)に神武天皇即位紀元(皇紀)2600年を祝った一連の行事の一環だそう…

地元の方の話では、毎年10月18日に秋祭りが行われ、18日未明には「百味の御食(おんじき)」と呼ばれる神饌が供えられるそうですよ。

宇治へは宇治田原にある「高津商会」の流通センターにいくときによく通ります。その途中に「白山神社」があったことに驚きです!

京都市内にある「白山神社」の過去記事もどうぞご参照ください→ 『白山神社』ご神体は″加賀一の宮″の神輿一基!縁結び、夫婦和合、歯痛平癒のご利益♪

『古事記』や『日本書紀』にでてくる、『白山神社(宇治)』御祭神であるイザナミは、イザナギの妻で多くの神々を生み落としたことから、子宝や安産祈願の神として信仰されています。また、冥界の女王という側面も持ち黄泉津大神(よもつおおかみ)とも呼ばれています。

今日2月28日は、建國神話『古事記』(日本最古の歷史書であり、伊弉諾(いざなぎ)伊弉冉(いざなみ)命の「國生み」などが記されている)が編纂者の太安萬侶公により獻上された記念日。

神々による建国について考えながら今日という日を過ごしたく思いました…♪

白山神社(宇治)
京都府宇治市白川娑婆山16

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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