<ご参考>注意したい!人気の野草ノビル(野蒜)と、間違いやすい毒草たち。&区別方法の『まとめ』。
皆様 いつもありがとうございます。kurukoyaです。
道を歩けば、そこかしこに草花がすごい勢いで成長し、
春本番を待ちわびていたかの様ですよね。
なお、待ちわびていたのは草花だけではなく、
野草好きな私もなのです。
そう!野草採取の春!!
中でもこの時期の野草の王様 『ノビル』は、エシャロットやネギ、ニラ、ニンニクの仲間としてご存知の方も多いのでは無いでしょうか?
色々食べ方がありますが、私は、葉や鱗茎(球根)を酢味噌などに浸けて食べるのが好きで、あのピリリ&独特のネギ臭さがクセになり続けています(笑)僕の中では島らっきょうに似てるように感じます。※つい先日も頂きました(下の写真)が、葉はマヨネーズにディップでもなかなか美味しかったです!
ただ、同じ生息域には、スイセン、 タマスダレのようなアルカノイド系の強い毒をもつ球根植物が野生化し、ノビルに混じって生えることがあるため、誤って食した時に、嘔吐、痙攣の症状をおこし、毎年毎年、中毒の被害がNEWSで流れますよね。。。
ニラなどと間違えてスイセンを誤食した事故が2017~2021年で70件程度
発生しているという資料もあります。
野草好きとしては、事故がなくなるよう、
それぞれの特徴から適切に見抜ける事で誤食の被害が減ってほしいと願っており、
今回は改めて毒草との見分け方をお伝えしたいと思います。
◆ノビルとは◆
ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属の多年草。
<見つけ方>
田んぼや河原の土手の、日当たりのよい道端に生える野草で、手で千切ると、小ネギやニラ臭がします。その昔は、らっきょうや忍辱(にんにく)、野韮(にら)、葱(ねぎ)と同じく野菜として
食されていたようですね。
<区別の際に有効な特徴>
①鱗茎(球根):地下に白く小さな丸い鱗茎(球根)を持ち、地上に細い葉を伸ばす。
②葉 :根本の薄皮には白い縦筋。潰れたストローの様な形状で、
断面を見ると中空構造になっている。
③擦り潰す :ニラやネギの様な香りがします。
◆間違いやすい野草◆
1)スイセン
ヒガンバナ科スイセン属(APG)、ユリ科の多年草。
<区別の際に有効な特徴>
①鱗茎(球根):地下に外皮はこげ茶~黒茶で覆われてた鱗茎(球根)を持つ。
②葉 :若干厚みがありニラの葉に似た扁平で、やや幅広く細長い線形で
つや消しのような表面をしている。
③擦り潰す:ニラやネギの様な香りがしません。
④開花期 :開花期は品種によって異なりますが、早いものは11月頃、遅いものは4月頃。
花の確認でノビルと区別することもできます。
2)タマスダレ(レインリリー)
ヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)タマスダレ属の球根草。
<区別の際に有効な特徴>
①鱗茎(球根):スイセンに同じく、地下に外皮がコゲ茶~黒茶で覆われ球根を持つ。
②葉 :鱗茎から幅4~5mm、長さ20~30cmの厚みのある扁平状または
線状のやや光沢のある緑色。
葉は細長く棒状で濃緑色で一見、ノビルとの区別は難しい時もあります。
③擂り潰す:スイセンに同じく、ニラやネギの様な香りがしません。
④開花期 :夏〜初秋に白い花を咲かせ、上記2者とは異なる花形状。
ノビル採取時期には開花していないことが多く、
区別はし難いと考えたほうが良いですね。
◆見分け方 まとめ◆
今までの経験から得た、見分け方を、表にまとめてみました。
①葉の断面の中空の有無と、擦り潰した時のネギ臭、
②土だけを落とした際の鱗茎の外皮色
これで見分けるのが、一番確実かな?と思います。
あと、今回は記載していないですが、
茎の根本のタテ筋もノビルを同定するための有効な手段です
★最後に、野草採取で一番重要な事★
少しでも判別に迷いや不安があれば、絶対に、食べないこと!!
そして、食す場合は、事前に少量を食べて様子見し、一度に大量を食べないこと。
※致死量を超えないということ。
あくまで個人的責任のもと採取を行う筈ですが、身内の方々にもご心配かけない様、
上記を守っていただき、安全に楽しんでくださいますようお願い致します。
<豆知識>
『ビル』の語源は、昔から食用野草として知られることから、野に生えるヒル(蒜)という意味で、蒜はネギやニンニク、ニラなどネギ属の野菜の古称。蒜という呼び名は、食べるときに辛くて舌がヒリヒリすることにちなむといわれているそうですよ!