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【京都市北区】受験生に人気。安産祈願で有名な「わら天神」には必勝祈願のご利益も。

まーちコーディネーター/ライター(京都市)

京都コーディネーターのまーちです。

10月〜11月にかけて京都市内の各神社で、秋の例祭が行われているところも多いですね。安産祈願で有名な「わら天神宮」前を通りかかったところ、ちょうど秋季例祭が行われていました。「わら天神宮」は洛北エリアの金閣寺から、西大路通を南へ5分ほどの場所にあります。近くには立命館大学衣笠キャンパスや、桜苑で有名な平野神社があります。

西大路に面しているわら天神宮
西大路に面しているわら天神宮

「わら天神宮」の正式名称は、敷地神社(しきちじんじゃ)と言います。御祭神は、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)。京都では通称「わら天神」と呼ばれており、京都市内はもちろん全国各地から安産や子授け、縁結び祈願として参拝者が集まる有名な神社です。ご家族の安産祈願や出産後のお礼参りで参拝したことがあるという方も多いのではないでしょうか。私がお伺いした日も、赤ちゃん連れのご家族や妊婦さんが多数お参りされてました。

境内へ続く参道
境内へ続く参道

安産祈願のお守りも。
安産祈願のお守りも。

わら天神宮
わら天神宮

秋季例祭は、わら天神の摂社である六勝神社(ろくしょうじんじゃ)のお祭りで、毎年10月26日に祭典と奉納狂言、居合抜刀術奉納演武、呈茶が行われています。わら天神はよく知っていましたが、六勝神社については今回初めて知りました。

六勝神社
六勝神社

境内の案内板を読むと、六勝神社は平安京遷都の際に平野神社の地主神として勧請され、六所神社などと呼ばれていました。江戸時代、近松門左衛門の作品「女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)」には「勝負師は六社大明神に祈願する」という台詞もあり、古くから必勝、成功、開運、合格祈願の神様として崇められています。受験シーズンや、弁護士、公認会計士などの資格試験前は多くの受験生が参拝されるそうです。

ちょうど秋季例祭の奉納狂言が行われていたので、観賞しました。

茂山千五郎社中による舟船
茂山千五郎社中による舟船

奉納狂言は、江戸時代から京都に続く茂山千五郎社中がお越しになっていました。
演目は翁、仏師、舟船の3つ。以前、京都市内の能楽堂に茂山狂言会をよく観に行っていたので思いがけず茂山千五郎社中の狂言をわら天神で観ることができ、懐かしく嬉しい気持ちになりました。
私は時間がなく呈茶はいただきませんでしたが、参拝客どなたにも振る舞われており、偶然参拝に来られた外国人観光客の方もお茶を楽しんでいらっしゃいました。街中の神社の例祭で、奉納狂言や呈茶があるのは、京都ならではの光景だなと思います。

今年の秋の例祭は終了していますが、毎年4月第一日曜日にはわら天神の春季例祭があり、御神輿や北山お弓祭などの神事が行われるそうです。
皆さんもわら天神摂社の六勝神社で必勝祈願のお参りをされてみてはいかがでしょうか?

わら天神宮 六勝神社
〒603-8375
京都府京都市北区衣笠天神森町10
営業時間:8:30〜17:00

コーディネーター/ライター(京都市)

京都生まれ。2014年より京都観光サイト運営を担当し京都観光や地域情報の発信を始める。およそ10年の東京生活を経て京都へUターン。現在は京都暮らしを満喫しつつ「京都コーディネーター」として京都観光事業、京都暮らしの相談対応、京都への新規出店アドバイスなどを行なっています。京都ならではのスポット、グルメ、伝統工芸、アート、自然など、京都の街の魅力を発信していきます。

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