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【京都市中京区】予約必須の人気店!東北の郷土料理と店主の笑顔を求めて、今日も常連客が足を運ぶ

松田洋平ライター(京都市)

2019年10月にオープンし、先日4周年を迎えた「おさけごはん処 あいの家」は、宮城県出身の店主・愛さん手づくりの東北地方の郷土料理が人気のお店です。

例えば、今の時期には東北地方で定番の芋煮を味わうことも。ねっとりとした里芋の食感が、最高です。

宮城の「芋煮」
宮城の「芋煮」

実は、同じ東北の芋煮でも、地域によって味噌ベースのもの、醤油ベースのものがあり、具材も鶏肉・豚肉・牛肉などさまざまだそう。幼少期に、宮城県だけでなく、東北各県で暮らしたこともある店主から、東北の食文化や魅力を聞けるのも楽しい体験です。

また、店主が実際に現地に足を運び、厳選した食材を独自に仕入れているため、珍しい料理に出会えるのも同店の魅力のひとつ。

こちらの「ほやの塩辛」は、京都の飲食店で見かけることはほとんどありませんよね。貝のような、イカのような、不思議な食感です。

京都では珍しい「ほやの塩辛」
京都では珍しい「ほやの塩辛」

東北地方の美味しい郷土料理や日本酒の魅力はもちろん、店主のほのぼのとした接客に惚れ込んでお店に通う常連客も多そうです。

お店の外観

河原町丸太町の交差点から、河原町通の東側を南へ150メートルほど下がったところに、「おさけごはん処 あいの家」はあります。

おしゃれな小料理屋といったたたずまいの外観ですが、店内のようすがうかがえる大きな窓ガラスと、のれんにあるロゴマークから親しみやすい雰囲気が伝わって来ます。

「おさけごはん処 あいの家」の外観
「おさけごはん処 あいの家」の外観

ワクワクとした期待感を持って、いざ店内へ。

店内のようす

店内は、間口が狭く奥行きが深い京都らしい敷地で、木のぬくもりが感じられる清潔感のあるカウンターには8つのイスが並んでいます。

「おさけごはん処 あいの家」の店内のようす
「おさけごはん処 あいの家」の店内のようす

壁に描かれたかわいい絵柄や手書きの文字も、なごやかな雰囲気をつくっています。「いずい」「だっちゃ」などの文字は愛さんが東北で暮らしているときによく使っていた言葉だそうです。いったいどういう意味なのか気になりますよね。店主との会話のキッカケにもなりそうです。

東北地方の方言が書かれている
東北地方の方言が書かれている

カウンター席のほか、テーブル席も用意されています。友だち同士の集まりに良さそうですね。

テーブル席も
テーブル席も

愛さんの気配りに驚かされたのが、店内に流れるBGM。なんと、予約しているお客さんの年齢層を考慮し、お客さんに合ったBGMを選んでいるそうです。このきめ細やかな接客に、多くのお客さんが魅了されるのかと納得。

どの料理を注文しても美味しい!本当に美味しい!

メニューに「今週のごはん」と大きく書かれている通り、その時々の旬の食材を取り入れ、週ごとにメニューを入れ替えているそうです。

「おさけごはん処 あいの家」のメニュー
「おさけごはん処 あいの家」のメニュー

上段の「東北メニュー」には東北6県の郷土料理が並び、料理の名前を眺めているだけでも楽しくなります。

そうそう、宮城の名物「はらこ飯」は先に注文しておくのがおすすめです。調理に40分ほどかかるそう。注文すると、目の前の釜で調理がはじまりました。

「はらこ飯」の注文はお早めに
「はらこ飯」の注文はお早めに

東北6県の銘酒が揃えられているのも、同店ならでは。ぜひ、東北地方の郷土料理に合う日本酒をたずねてみてください。

東北地方の日本酒
東北地方の日本酒

どの料理を注文しても、本当に美味しかったですが、特に食べてほしいおすすめのメニューをご紹介します。

“いぶりがっこ”入りポテトサラダ

まずは、常連のお客さんにもっとも多く注文されるという、一番人気のメニューが「“いぶりがっこ”入りポテトサラダ」。

“いぶりがっこ”入りポテトサラダ
“いぶりがっこ”入りポテトサラダ

黒胡椒の効いたポテトサラダの中に、秋田の名産“いぶりがっこ”が仕込まれており、口の中でポリポリと音がする食感がクセになります。どんなお酒にも合いそうです。

北上コロッケ(岩手)

北上市産の食材を使ってつくられる「北上コロッケ」もおすすめの一品です。もっちりとコクのある里芋をベースに、黒毛和牛、白ゆりポーク、アスパラガスが入っています。

北上コロッケ
北上コロッケ

パリッと揚げられた外側ともっちりとした内側の食感の違いを楽しめますよ。

はらこ飯(宮城)

はらこ飯は、宮城でもっとも有名な郷土料理で、鮭の煮汁で炊き込んだご飯の上に、鮭・いくらを盛り付けて提供されます。伊達政宗に献上されたとも伝えられるほど、歴史のある名物。

はじめに注文しておいた「はらこ飯」が良いタイミングで炊き上がりました!

見るからにホクホクとした鮭の身に食欲がそそられますね。目の前で盛り付けられていくのを見ていると、ますます期待が高まります。

鮭の煮汁で炊き込む「はらこ飯」
鮭の煮汁で炊き込む「はらこ飯」

適量をお茶碗によそい、いくらと刻み海苔が盛り付けられました。

宮城の名物「はらこ飯」
宮城の名物「はらこ飯」

期待通りに口の中でホクホクとほぐれていく鮭の身に、味がしっかりと染み込んだご飯、プチプチとつぶれるいくら、それぞれのバランスが絶妙です。

「いつか本場のはらこ飯を食べに行きたい」と思っていましたが、まさか京都市内でその夢が叶ってしまうとは!

美味しい郷土料理の数々に、心あたたまる最高の接客。常連のお客さんが多いのもうなずける

わたし自身ははじめて訪れましたが、これほど満足度が高く、居心地の良いお店はなかなかありません。

ちょうど同じ時間帯に店内にいたお客さんのほとんどが常連客のようでした。なかには、「本当は神戸に用事があるんですけど、ここに寄るために京都で下りたんですよ。じゃあ、行って来ます」と、キャリーバッグをガラガラと引きながらお店をあとにしたお客さんも。ですが、そんなお客さんがいるのも納得です。

ぜひとも、たくさんの人に訪れてほしいお店です。

お店の情報

「予約が取れないお店なんて書かれたら営業妨害ですよー」と屈託のない笑顔で話す、愛さん。

笑顔で話す、あいさん
笑顔で話す、あいさん

ですが、やはりお店を訪れる時には予約をしておくのが良さそうです。「おさけごはん処 あいの家」公式Instagramでは、お店の空き状況を投稿されることもあるので、フォローしてこまめにチェックしておきましょう。

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おさけごはん処 あいの家
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住所   |京都市中京区大文字町238-1 エースビル1F
電話番号 |075-744-6216
営業時間 |[火〜金曜日]17:00〜22:00
      [土曜日]11:00〜17:00
定休日  |月曜日・日曜日・不定休あり
SNS   |Instagram

ライター(京都市)

人気の観光地として国内外から多くの人が訪れる京都。長く暮らしていても、意外と見過ごしている魅力がたくさんあります。身近にある歴史的なスポットや京都ならではのグルメ情報をお届けします。

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