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【横浜市】本当は教えたくないセン北の「越廼(こしの)」はメニューがない 1日6組限定の絶品蕎麦屋。

ミオ横浜市地域ライター(横浜市)

出身地福岡のうどんをこよなく愛していますが、関東のお蕎麦も別の次元で大好物な地域ライターのミオです。

横浜市都筑区センター北に、ランチ時の2時間だけ暖簾がかかるお蕎麦屋さんがあります。

ひっそりと2時間だけ開店する手打ちそば「越廼(こしの)」

センター北駅から南方面に徒歩4分、居酒屋「鶏和酎(とりあえず)」の間借りでランチタイムのみ営業されているお蕎麦屋さん「越廼(こしの)」。

営業時間は11:30~13:30とわずか2時間。

蕎麦を打つことはもちろん、仕込み、接客、すべてご主人お一人でされているため、1日に受け入れるお客さんは5、6組となっています。

掘りごたつ式のカウンター、テーブル席もあります
掘りごたつ式のカウンター、テーブル席もあります

1,800円の小盛蕎麦3種コースで勝負

何と、越廼さんにメニューはありません。小盛蕎麦3種を提供する1,800円(税込み)の内容1本で勝負されているのです。

冷たい季節の変わり蕎麦温かいお蕎麦冷たいお蕎麦の3種類を順に食べさせてくれるお決まりの流れ。

温かいお蕎麦は、「ニシン」か「鴨か」どちらを選ぶか尋ねられたので、筆者は好物の鴨を頼みました。

届けられた蕎麦茶で喉を潤しながら待ちます。どんな蕎麦がでてくるか、わくわく...。

冷たい季節の変わり蕎麦

9月の変わり蕎麦がこちらです。

今月は「海苔」。

麺に海苔が練り込まれていてほんのり緑色。少しだけつゆにつけてズズッとすすると、

わわ! 磯の香り!

0.8mmほどに廼して極細に切った蕎麦はコシが抜群で、噛むほどに香りが広がります。

「これは別名『ウルトラマンそば』。3分以内に食べないと伸びるからね」と大将から助言を受け、夢中で食しました。

10月からの変わり蕎麦がどんな内容なのか教えてもらいましたが、そちらはお楽しみという事であえてここでは秘密にしておきます。(意外な食材...!)

11月から3月の変わり蕎麦は「柚子」で毎年恒例なのだとか。(絶対美味しいに決まってる...)4月~10月は月ごとに変わります。

温かい蕎麦「鴨バージョン」

続いて、2番目にくるのは温かいお蕎麦。選択肢のニシンを捨てて選んだ、鴨のお蕎麦です。

「七味をかけると良いよ」とおすすめされたので、そちらをパラリ。

ホロっと柔らかい鴨肉団子に、香ばしい鴨ロース肉。七味をアクセントにしつつネギの甘みと辛みが相まって最高潮に。

蕎麦は少し幅広めに切られていて、鴨に負けない存在感を放っています。ぐうの音もでないほど、旨い!

鴨の油が溶け込んだ出汁は深い旨みを含みながらもあっさりしていて、最後の一滴までずいっといただきました。

冷たい〆蕎麦

最後の冷たい蕎麦は、鰹の削節とおろしのぶっかけ蕎麦。

あっさり出汁に浸った蕎麦は、最後まで清涼感たっぷり!

蕎麦もお出汁も3種3様全く趣が異なるものを食べさせてもらった充実感は、ちょっと他店では味わえないかもです。

蕎麦屋の楽しみ、最後は蕎麦湯でしめくくる
蕎麦屋の楽しみ、最後は蕎麦湯でしめくくる

大将が導いてくれるから付いていく、そんな店

大将の笠原さんは50歳過ぎて蕎麦職人を志したそうで「打ちたい蕎麦を打つ」をモットーにお店を開いています。

「待たせてしまうこともあるし、お客さんが重なると入店を断ってしまうこともある」という大将。

今回は大将の了解を得て紹介させていただきましたが、常連さんに「入れなくなったら困る」と怒られやしないか正直筆者はドキドキしています。汗

予約制を取り入れないのか伺ってみたところ、「覚えられないのよ」と思わぬチャーミングな答えが。商売っ気のなさから「ただ、美味しいそばを打ちたい」という職人の純粋な本音が伝わってきました。

なので来店の際は、スムーズに入れたらラッキー!くらいの心持ちで足を運んでいただければと思います…!

蕎麦好きと、蕎麦を美味しく食べさせたい大将に良きご縁がありますように。

越廼(こしの)
住所:横浜市都筑区中川中央1丁目5−4 センター北ミレナリオビル 1F
営業時間:11:30-13:30
電話番号:045‐915‐7627(夜は居酒屋「鶏和酎」に繋がるのでご注意ください)
定休日:不定休

横浜市地域ライター(横浜市)

グルメや季節の移ろいを通して横浜市の魅力をお届けします。カフェ、喫茶店、そしてナポリタンが好き。本当におすすめしたいお店だけを紹介しています! 地域情報サイト「ロコっちセンター南」副編集長/日本ナポリタン学会会員

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