お腹の上に乗せると赤ちゃんがよく寝るのはなぜ?注意したいデメリットと対策方法【専門家解説】
なかなか寝てくれない赤ちゃん、ママやパパのお腹の上に乗せてあげるとスヤスヤと寝始めた…なんて経験はありませんか?
「ベッドに着地はできないけれど、お腹の上なら着地できる」というのはご相談でもよく聞くお悩みです。
たしかにお腹の上に乗せると安心してよく寝てくれるのですが、これを続けていくとママやパパにとってはあんまり嬉しくないことも…
この記事では累計1,000人以上のねんね相談を受けてきた『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』著者の乳幼児睡眠コンサルタントねんねママが、赤ちゃんがお腹の上でよく寝る理由と注意点、その対策を解説していきます。
お腹の上ならよく眠る理由
赤ちゃんはなぜベッドに置くと泣いてしまうのに、ママやパパのお腹の上ならよく眠ってくれるのでしょうか?
それは赤ちゃんが「環境変化を嫌うため」です。
抱っこで寝かしつけられた子がベッドに置かれると、設置面の温度や感触、重心などが変わりますよね。
すると「なにか変化が起きた!不安だ、危険だ、起きなければ!」という本能が働いてしまうのです。
一方でお腹の上に寝ていれば、抱っこされていた時と設置面の感触も温度も変わることなく、ママやパパの匂いにも包まれて、安心して眠り続けることができるのです。
(そんなふうに安心してくれていると思うと、とってもかわいいですよね…!)
お腹の上で寝かせるのはダメなこと?
ではこの方法は赤ちゃんにとって悪いことなのか、いけないことなのか、というとそんなことはありません。
ママやパパがそれがとってもラク!ということであれば、ラクな方法で構わないのです。ただし、親も寝てしまったり、注意が散漫になったりして安全が保証できない場合はおすすめはできません。
しかしこれを続けていると困ってしまうシーンもあります。
たとえば、トイレにいきたい…と思っても赤ちゃんをおろせないから動けないと困ってしまいますよね。ちょっと本を読みたい…と思っても本を取りにいくことがままならなかったり、宅配便のピンポンがきて、在宅しているのに受け取れない!ということも起こり得ます。
また、赤ちゃんはどんどん大きく重くなります。ずっと抱っこばかり続けていると肩や腰の負担も大きく、ママやパパの体を痛めてしまいかねません。こういったデメリットも考えられるので、お布団やベッドに着地して寝かせる練習をしていくことも大切です。
お腹の上での寝かしつけをやめる方法
◎STEP1 ルールを決める
お腹の上で寝てもOKな時間帯とNGな時間帯を明確にしましょう。
おすすめは夜の寝かしつけのとき&寝てから早めの時間帯ではやめていくルールです。具体的には24時くらいまでの間は眠気が強くてクセをとっていきやすいので、その時間帯ではお腹の上には置かないようにしていく方法です。
一方で明け方や日中(特に夕方)では難しいこともあるかと思います。
もちろんこれも練習次第でやめていくことは可能なのですが、赤ちゃんの理解を得るためには統一したルールで継続できることが大切なので、継続できないような無理はしないように少しずつ取り組むことをおすすめします。
STEP2 決めた時間帯は布団に下ろす練習をする
「お腹の上でねんねをさせない」と決めた時間帯においては、絶対にお腹の上に乗せないことを徹底していきます。
泣いてしまう場合は抱っこをしてあやしてもいいので、とにかく布団に下ろすことを心がけましょう。
赤ちゃんは「まさか着地させられるとは思っていない」状態なので、はじめは着地させられるということを受け入れられず泣いてしまうかもしれません。しかし、その対応を継続していくことで「いつも通り・当たり前」のこととして受け入れられるようになり、徐々にお腹を経由しなくても寝られるように変わっていきます。
このように寝かしつけの方法を変更していく場合、睡眠環境が眠りを邪魔していないことは確認しておきましょう。快適に眠れる環境を整えてこそ、新しい寝かしつけ方法にも順応していくことができますよ。
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乳幼児睡眠コンサルタント ねんねママ
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