意外とやっている!?寝かしつけのNG行為【専門家解説】
赤ちゃんの寝かしつけがうまくいかない!子どもが全然寝てくれない!
…というお悩みをお持ちのパパやママは多くいらっしゃると思います。
そんなとき、見直してみていただきたいのは「眠りの邪魔をしてしまっていないか」ということ。
今回はそんな眠りの邪魔になってしまいがちなポイントを乳幼児睡眠の専門家、ねんねママが解説します。
<注意>
当てはまる行動があっても、それでうまく寝られていれば問題ありません。うまくいかない場合の原因として参考にしてください。
寝かしつけのNG行為①泣いたら即反応
赤ちゃんが「ふえーん!」と言ったら真っ先に駆けつけていませんか?もちろん、頭をぶつけたとか足がはさまったとか緊急事態のときはすぐに駆けつけることが大切です。
ですが、スヤスヤ寝ているときに急に「ふえーん!」と言ったときはもしかすると「寝言泣き」かもしれません。
寝言泣きとは、その名の通り寝言で泣いていることです。夢を見たりするなかで泣いてしまって、それが声に出てしまった…そのときすぐにパパやママが「どうしたの!?大丈夫?」と話しかけることで、せっかく寝ていたのに起こしてしまう可能性があります。
寝ている時に急に泣き始めても2-3分は見守ってみましょう。もしかしたらそのまま寝られるかもしれませんよ。
また、日中に起きている時も泣いたらその瞬間にすぐ駆けつけていると、赤ちゃんは自分で自分をあやす能力を身につける暇がなくなってしまいます。泣いたらすぐにパパやママが飛んできてあやしてくれるので、自分で自分を落ち着かせる必要がないのです。
ところが、双子や第二子などで意図せずとも「ちょっと待っててね」の時間が長くなると、赤ちゃんは自分で自分をあやして落ち着かせる方法を探します。そして、指しゃぶりをしたり、こぶししゃぶりをしたりして落ち着く方法を身につけていくのです。
赤ちゃんが泣いたときは、なんでかな?を考えて、時にはすぐに駆けつけずに少しの時間「待っててね〜」とすることも大切です。
寝かしつけのNG行為②泣くたびにおむつ替え
低月齢のうちは夜中に何度かの授乳が必要になります。でも、おむつはその度に替える必要はありません。うんちをしていたら替える必要がありますが、おしっこだけなら替えなくてもOKです。
これはおむつを替えることによって赤ちゃんを起こしてしまうことを防ぐためです。おむつ替えは真っ暗だと難しいのでライトが必要になったりしますし、その明かりで起きてしまう、体を触られることで起きてしまう、といったせっかく寝ているのに起こしてしまうリスクがあります。
現代の紙おむつは性能がよいので、「12時間タイプ」などと表記のあるものもあります。うまく活用して起こしてしまうことを予防してみてください。
寝かしつけのNG行為③夜中に声をかけながら授乳
おっぱいやミルクを飲んでいる姿はとてもかわいく、思わず「かわいいね〜上手に飲んでるね〜」などと声をかけたくなってしまいますよね。
これは日中ならとても良いことですが、夜間は避けた方がよいでしょう。先程のおむつ同様、せっかく眠りモードに入っているところを起こしてしまう可能性があるためです。
深夜の対応は「サイレント」が基本です。
寝かしつけのNG行為④夕方は寝かせない
“夕方17時以降は昼寝させてはいけない”などということを聞いたことがあるでしょうか?しかし、月齢にかかわらずこれを当てはめていると寝つきが悪くて何時間も泣かれたり、朝4時や5時に起きてしまったりする…というトラブルが起こることも考えられます。
特に生後8ヶ月以下の場合、夕方の睡眠はとても大切です(月齢はあくまで目安)。赤ちゃんは元気に起きていられる時間に限界があります。それを過ぎて、なお起き続けてしまうと脳の理性的な部分の機能が弱まり、パニックに近い状態になって眠りづらくなってしまうのです。
例えば生後6ヶ月の子の場合、2〜3時間程度起きていると眠くなってしまうことが多いです(個人差があります)。この子が20時就寝の生活をしている場合は、15時起床の20時就寝では疲れ過ぎてしまう可能性も高くなります。もし寝ぐずりや夜泣きがひどい場合は、夕寝〜就寝までの時間を調節してみることが解決法となります。
寝かしつけのNG行為⑤起きる時間/寝る時間がバラバラ
生後3ヶ月以下の場合はこの限りではありませんが、それを過ぎたら徐々に起床時刻と就寝時刻を統一して生活リズムを作ることを意識すると望ましいです。
寝る時間と起きる時間のリズムをつくることは、夜しっかり眠るためにも大切です。
いまバラバラになってしまっている場合は、まずは朝同じ時間に起こすことを意識してみましょう。朝方まで夜泣きをしていて、やっと寝てくれた…という朝もあると思いますが、そんな日も7時と決めたら7時に起こす!というのが大切です(ある程度のおまけは良いと思いますが)。起床時間を統一していくことが、就寝時間を統一することにつながっていきます。
寝かしつけのNG行為⑥エアコンを使わない
エアコンは使いましょう。夏の暑い時期には高齢者の熱中症のニュースが増えていますが、乳幼児も同様のことが起こり得ます。
特に2歳以下の子は体温調節機能が未発達のため、室温が上がりすぎると体温も一緒になって上がってしまうことが考えられます。過度の体温上昇は健康上の心配もありますし、乳幼児突然死症候群を引き起こす原因とも考えられています。
室温は20-22度が乳幼児にとって過ごしやすい温度です。夏は外との温度差もありますし、室内でも薄着なことが多いと思いますので25-26度で良いですが、半袖半ズボンやノースリーブロンパースのみなどで十分です。着せすぎには注意が必要です。
寝かしつけのNG行為⑦大人よりも多く着せる
上記にも記載しましたが、赤ちゃんは周りを温められると体温が一緒に上がってしまいます。生後4ヶ月以上であれば、目安は「大人よりも1枚少なく」です。
風邪をひいてしまわないか心配になってしまうと思いますが、着せ過ぎのリスクを理解して適切な服装をさせてあげるようにしましょう。
寝かしつけのNG行為⑧寝る直前までテレビ/スマホ
テレビやスマホはブルーライトもさることながら、コンテンツそのものが脳を覚醒させてしまいます。寝る直前までそういったものを見ていると、頭がはっきりと冴えてしまったり興奮してしまったりして、寝つきづらくなってしまいます。これは大人でも同じです。
寝る1時間前(できれば2時間前)からはテレビの電源はOFFに、スマホは子どもの目の届かないところに置いておきましょう。
寝る前はリビングの電気も薄暗くし、寝るモードに持っていくのが寝つきをよくすることにつながります。
寝かしつけのNG行為⑨寝るときは豆電球
「真っ暗は怖いから」と豆電球をつけて寝ている方も少なくないと思います。ですが、この豆電球は赤ちゃんを覚醒させてしまっているかもしれません。
光は眠りと深い関係があります。光を見ると脳が覚醒し、眠っていたところを起こしてしまったり、寝つきを悪くさせてしまったりします。天井の豆電球は、上を向いて寝ている時に光源が直接目に入ることがそれを助長してしまいます。
真っ暗は怖くて眠れない、おむつ替えの時に見えないと困る、などという場合は床に置くタイプのナイトライトを使用するようにしましょう。お布団の場合、光源が直接目に入らないようにクッションの裏に置くなどの工夫をしてみるのもおすすめです。
寝かしつけのNG行為⑩パパの帰宅を待ってお風呂
お風呂は大変なのでパパの帰宅を待ってから…というご家庭も多く見受けられます。パパが毎日同じ時間に帰宅できているならこれでOK!ですが、日によって帰宅時間が異なり、それによってお風呂の時間も変わってきてしまう…となるとおすすめできません。
先に書いた通り、生活リズムを統一していくのはねんねトラブルを防ぐためにも大切なことです。お風呂の時間は毎日おおよそ統一し、その時間にパパが間に合わないようであればママが1人で入浴させるなどのルールを決めておくとよいでしょう。
そのためにもパパは「今日は遅くなりそう!」などの連絡は必須。できれば直前ではなく、せめて1時間くらい前には連絡できるとママも心の準備ができます。帰宅後はママをねぎらい、感謝の言葉を伝えられると良いですね。
以上、寝かしつけのNG行為を10個紹介しました。もし寝かしつけでお困りのことがあればひとつずつチェックして、できるところから対策してみてくださいね!