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【富田林市】近鉄滝谷不動駅ができる前はこうだった!南海滝谷駅から滝谷不動明王寺まで歩いてみました。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

近鉄に滝谷不動駅があり、南海にも滝谷駅がありますね。近鉄の方の駅名は理由がわかりやすいですが、なぜ南海のほうも滝谷という駅名なのでしょうか?この地域は富田林市須賀なので、須賀駅としたほうがしっくりくるような気がします。

しかし、これには理由がありました。なんと南海滝谷駅が約3500メートル程東にある瀧谷不動明王寺の参詣駅だったからなんです!1898(明治31)年に、当時の高野鉄道の駅として開業したからだそうです。

当時はまだ電車が走っておらず滝谷不動駅がなかったからなのですが、1902(明治35)年に河南鉄道の滝谷不動駅ができてから、滝谷駅は滝谷不動明王寺に向かう最寄り駅としての役目が終わりました。

しかし、ここで私は考えてみました。滝谷不動駅がなかったころと同じように、滝谷不動明王寺に行くため、滝谷駅から滝谷不動明王寺までの約3500メートルの区間を歩いたら、どんな風景が見られるだろうということです。

ということで、南海滝谷駅から滝谷不動駅の近くを経由して滝谷不動尊を目指します。

ただ滝谷不動駅までは当時の道がどうなっているのかはっきりわからないので、とりあえず今ある道の中で、当時の人たちが歩いたであろうと予想される道を考えながら行ってみることにしました。

というわけで、滝谷駅から歩き始めました。

駅から南方向に歩いていき、左手にあるお好み焼き屋さんの角を左に曲がります。

左に曲がってからの道をまっすぐに歩いていきます。

歩いていくと、歴史のある建物がいくつも見えてきました。ここは昔の街道かもしれません。

このように両側に石積みになっている道です。

ほんとうに歴史を感じる建物が続いています。まるで寺内町のようですね。

神宮寺集会所の前を通っていきます。

つき当たりの道を左に曲がります。

広い道に出てきました。この道は大阪府道38号線、富田林泉大津線です。

まっすぐ東方向に歩いていきます。

遠くに金剛山が見えてきました。ちなみにこの辺りを歩いていくと、少しだけ河内長野市木戸に入り、しばらくすると再び富田林市須賀に戻ります。

また正面に見える小高い丘は錦織公園ですが、羽曳野丘陵の南端でもあります。こんなにも住宅がなかったであろう当時は、さぞかし突然小高い丘が迫ってきているように見えたでしょうね。

この位置からは河内長野方面も見渡せます。遠くに見えるのは岩湧山のようです。

この道をまっすぐに歩くと河内長野市です。画像中央に見える集合住宅はすでに富田林市の外です。

羽曳野丘陵(錦織公園)の山肌が見えてきました。

左側に山(羽曳野丘陵:錦織公園)が迫り、右側が谷(細谷池)になっているあたりです。

拡大してみました。よく見ると金剛山が見える手前は、山頂に亀ノ井ホテルのある嶽山(だけやま)で、右手にうっすらと願昭寺の五重塔。下側中央に細谷池の先にある細谷川にかかっている橋が見えますが、これが河内長野市との境界線です。

錦織公園の南口まで歩いてきました。地図で見た限り、この辺りが滝谷駅と滝谷不動駅とのちょうど中間点です。

錦織公園の入り口です。いつもならここから公園内を散歩しますが、今日は素通りします。

この高架は大阪外環状線のものですね。

まっすぐ先に向かいます。山が近づいてきました。ちょうど桜の咲くころに歩いたためか右手がピンク色になっています。後でわかりましたが、これはどうやら滝谷公園のようです。

陸橋を越えたところ、道が二手に分かれています。ここでは滝谷不動駅までの距離が近い左側を選択しました。

陸橋の先にある畑では菜の花がきれいでした。

菜の花畑を見ながら前進します。

先ほどの滝谷公園のピンク色がひときわ目立ちます。

まっすぐ行くと交差点がふたつあります。手前の交差点ではなく奥の交差点に向かいます。奥で交差している道が東高野街道です。

こちらの交差点が東高野街道。ここを左に曲がります。

東高野街道に入りました。

後はこの道を北方向に向かえば、近鉄滝谷不動駅方向に行けます。

右側には近鉄長野線が通っていて、ちょうど電車が走ってきました。その奥の滝谷公園の桜とのコラボは、なかなか素晴らしいショットですね。

さて、目の前に見えてきたのは割烹高野さん。ここまで来れば滝谷不動駅はすぐ近くです。

この道をまっすぐ、踏切を越えれば石川にかかる高橋があり、高橋を渡ると滝谷不動明王寺に行けます。

なのでわざわざ滝谷不動駅に行く必要はないのですが、せっかくなのでちょっと寄り道します。

ということで滝谷不動駅に到着です。

ここまでの行程を紹介するとこのようになります。ここからは特に紹介する必要はないでしょう。

訪問したのは先月の28日の滝谷不動明王寺の縁日です。このまま赤い欄干の高橋を渡って滝谷不動明王寺を目指します。

少し前に記事にしたのですが、28日に滝谷公園にて桜の花見を行いました。

こうして駐車場では屋台が出ている滝谷不動明王寺の前に到着しました。

というわけで、近鉄長野線(当時の河南鉄道)が開通する前のイメージで、南海(当時の高野鉄道)滝谷駅から滝谷不動明王寺まで歩きました。所要時間は1時間かからないくらいです。

近鉄の駅があるのにわざわざ南海の駅から歩くのは、単なるもの好きなのかもしれませんが、南海の駅から東方向に歩いていくと、錦織公園の羽曳野丘陵や大和葛城山、金剛山が見える絶景のルートを歩けます。

体力に自信があれば、南海滝谷駅から歩いてみてはいかがでしょうか?

南海滝谷駅から近鉄滝谷不動駅を経由して滝谷不動明王寺への道
住所:大阪府富田林市須賀・錦織・彼方
アクセス:南海滝谷駅から徒歩

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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