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無料で見学できるなんて…!130人を超える使用人がいた「旧前田家本邸」が豪華すぎて…

otoホリデーノート運営

こんにちは、休日メディア「ホリデーノート」を運営しているotoです。今回は、京王井の頭線「駒場東大前駅」より徒歩8分ほどの場所にある「旧前田家本邸」をご紹介します。

旧前田家本邸は、旧加賀藩主前田家16代当主の侯爵前田利為侯の居宅として建設されたものです。屋敷地は昭和42年(1967年)に駒場公園として開園。前田家が居住していた頃の配置を色濃く残しています。

昭和初期の貴族の暮らしを伺いしることができる貴重な建物として、国の重要文化財に指定されています。

豪華すぎる洋館が、なんと無料で見学できる!

玄関広間
玄関広間

無料で見学できるのだから、そこそこだろう…。なんて思ったら大間違い!

重々しいドアを開けると広がるのは、シャンデリアが飾られ、真紅の絨毯が敷かれた、あまりにも広い広間です。賓客をお迎えする場所だったそうで、階段下には、暖炉と小さなソファが置かれたイングルヌック(日本でいう囲炉裏端)があります。

当時、東洋一の大邸宅と言われた「旧前田家本邸」。部屋数の多さにも驚きますが、使用人が130人以上いたことにも驚きます。

1階はお客様をおもてなしする場所

それでは1階から見ていきましょう。1階にはお客様をおもてなしする部屋があります。

大客室と小客室

大客室と小客室
大客室と小客室

大客室と小客室はつづき間となっており、その時々に応じて引戸で仕切ることができます。大客室はお客様にくつろいでもらうための部屋。当時はソファやティーテーブルが置かれていました。

大食堂

大食堂
大食堂

大食堂は晩餐会が開かれる部屋です。26人までが食事できたそう。

小食堂

小食堂
小食堂

大食堂の隣には、家族が食事するための小食堂があります。壁一面が食器棚になっており、使用されていた銀食器なども展示されています。

地下にある厨房から料理を運ぶための小さなエレベーターもあったそうです。

2階はプライベートな場所

階段広間
階段広間

2階には家族のための部屋があります。大階段を上がると階段広間があり、広間は家族それぞれの部屋につながっています。

三女居室

三女居室
三女居室

菊子夫人の化粧室でしたが、のちに三女の部屋となりました。弧を描き張り出した三連アーチの窓やシャンデリアが優美な空間です。

浴室

浴室
浴室

三女居室のとなりは浴室です。当時は手前に洗面所、奥にバスタブとトイレがありました。

寝室

寝室
寝室

つづいて夫妻の寝室があります。中に入ることはできず入り口から眺めるのみですが、枕元には前田家当主の守り刀が、そして部屋の奥には菊子夫人がつかっていた化粧代が置かれているのがわかります。

夫人室

夫人室
夫人室

つづいて菊子夫人の部屋です。家族が集まるリビング的な場所でもあったそうで、紫色の壁や絨毯が印象的。旧前田家本邸内でも一段と華麗な雰囲気です。

菊子夫人は2番目の奥様です。一男三女をもうけ6人で暮らしていました。6人に対して使用が130人以上いたというのですから驚くしかないですね。

書斎

書斎
書斎

菊子夫人の部屋は邸宅内でもっとも華麗な空間ですが、たいして利為侯の書斎は、邸宅内でもっとも重厚な雰囲気がただよいます。こちらも入り口から眺めるのみです。

長女居室

長女居室
長女居室

もともとはお客様の寝室として計画されていましたが、実際には長女の部屋として使われていました。次女、三女の部屋にくらべて広く、2部屋に仕切ることもできるほどです。

三男居室(図書館)

三男居室(図書館)
三男居室(図書館)

現在は図書館として公開されている、三男居室(前妻とのあいだに長男、次男がいるため三男)。もともとは予備のお客様の寝室として計画されていました。

旧前田家本邸・和館も見学できる

外国からの賓客をおもてなしするために建てられた和館も見学できます。ただし見学できるのは1階のみで、2階および茶室はガイドツアーの時のみ公開されます。

雰囲気はガラリと変わり、どこか京都を訪れたような気分にもなります。

約40畳ある大広間。庭園に降りることはできませんが、池泉庭園も備えられており大広間から眺めることができます。

旧前田家本邸の所要時間は約1時間

洋館と和館をじっくり見てまわると、1時間ぐらいは時間を要しました。それだけ見応えのある邸宅です。着物姿で訪れるグループもおり、洋館によく似合っていました。

すぐ近くには「日本近代文学館」や「日本民藝館」などの見所もあります。つぎの休日は京王井の頭線「駒場東大前」で下車し、「旧前田家本邸」で在りし日の貴族の暮らしぶりに思いを馳せるひとときはいかがでしょうか。

旧前田家本邸 洋館
住所:東京都目黒区駒場四丁目3番55号
電話番号:03-3466-5150(駒場公園洋館管理事務所)
開館時間:午前9時〜午後4時
休館日:月曜日・火曜日(ただし祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日から1月3日まで)
見学料:無料
公式サイト(外部リンク)

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