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きょうだい喧嘩がスッと収まる!保育士がやっている「喧嘩を仲裁する時にやるべき4つのポイント」とは

ぽん先生保育士

「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。

今回は頂いたご質問はこちら。

Q:きょうだい喧嘩はどうやって仲裁するのが子どもにとって良いのでしょうか?保育園でも子ども同士のトラブルはあると思うので、参考にさせていただきたいです。

親のストレスの原因になりがちなきょうだい喧嘩。

「また始まったぁ〜」と思うと、「いい加減にしなさい!」「なんで仲良くできないの!?」とつい言いたくなってしまうもの。

ところが、子どもの喧嘩は仲裁の仕方によって、その後の喧嘩の回数が大きく変わってくることをご存知でしょうか?

そんなわけで、今回は喧嘩を減る仲裁のやり方についてご紹介していきたいと思います。

これで解決!

子ども同士の喧嘩を仲裁する際に、気をつけていただきたいポイントは全部で4つです。
順番にご紹介していきましょう。

1 大人が悪い方を決めない

例えば、子ども同士の喧嘩を見ていてどっちの方が良くないかを決めるのは仲裁者の仕事ではありません。

大人がそういう対応をすると、子どもたちは「悪いことをした人は言葉で追い詰めて良いのだ」と学んでしまうのです。

すると、「お兄ちゃんのせいで喧嘩になったんだ!」と一度思い込んでしまった時に、解決どころか相手を責めるような言葉しか出てこなくなってしまいます。

もし、「お姉ちゃんが使っていたおもちゃを弟が一方的に取り上げてしまった」というように、明らかに一方が悪いと感じた場合でも、姉の前で弟を叱る必要はありません。

そのような場合には「お姉ちゃんのおもちゃが欲しかったのかな?なんて言ったら貸してくれるかな?」などと、弟の味方になってお手伝いをしてあげると良いでしょう。

2 事実と意見を区別する

子どもたちの話は「あなたの意見はそうなのね」という姿勢で聞くことが大切です。

例えば、「僕が先に並んだのにお兄ちゃんが抜かした」と言えば、それが事実かどうかは気にせず、「そうか、そう感じたんだね」と受け止めてあげると良いでしょう。

「違うよ!本当は弟の方が抜かしたんだよ!?」と反論してきたとしても、「そうか、お兄ちゃんはそう感じたんだね」とそれぞれの気持ちを受け止めることができます。

3 解決方法を考えてもらう

よくありがちな仲裁方法として、「なんでそんなことしたの?」と行動の理由を聞くようなつもりで、子どものやってしまったことをただ責めている場面をよく目にします。

ところが、あえて極端な言い方をさせていただくなら、誰がどんなことをしたのかを聞く必要はほとんどありません。

「僕が先に来たのに…」「違うよ!?私が先だったよ!」なんて言い合いになる場面もあると思いますが、見ていなければ「ママは見ていないから知らないけれど」と伝えて問題ないでしょう。

もし、「すでにやってしまったこと」に大人がこだわってしまうとどうなるでしょうか?

例えば、「お兄ちゃんが『お前はバカだ!』なんて言うからいけないんだ!」というように、子どもが自分の適切ではなかった行いを正当化することに繋がってしまいます。

大切なのはどうすればその問題を解決することができるのかということ。
もう終わってしまったことはさておき、その問題を解決方法を当事者たちに考えてもらいます。

そこに「この前はお兄ちゃんが譲ってくれたから」などと、子どもだけで話し合えるようになるまでは他の出来事を持ち出す必要はありません。

じゃんけんでも、にらめっこでも、相撲でも、子どもたちが納得して決めた方法であれば大人は見守っているだけで良いでしょう。

ちなみに、「解決」という言葉について、私は「全員が笑って終われることだ」と子どもたちには伝えています。

4 今後のルールを決める

もし、毎回同じような喧嘩を繰り返しているのであれば、当事者たちにルールを決めてもらうと良いでしょう。

例えば、

・手に持っていないおもちゃは使っていないものとする。
・先に暴力を振るった方はキッチンへ行って体育座りで3分間、気持ちを落ち着けてくる。

といったような感じでなんでも大丈夫です。

ルールを決める際のポイントは

・親は提案するだけでルールは子どもたちに決めてもらうこと
・罰が厳しくなりすぎないこと

の2つを意識すると良いでしょう。

ちなみに、「ルールを守らない子がいた時はどうするの?」と質問されることがよくあります。

その時は「ルールを守らなかった時はどうするか?」というルールを再度みんなで決めれば良いのです。

いかがでしょうか?

きょうだい喧嘩を仲裁するコツは、子ども同士で解決できるように大人が手伝うことです。

良かったら試してみてくださいね。

その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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