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帰省中は子どもを叱らない方が良い!?親戚の前で子どもを叱る3つのデメリットを保育士が解説

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。

新年明けましておめでとうございます。

「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。

皆さんは今回の年末年始で帰省されましたか?

いつもの自宅と違う環境では「子どもが調子に乗っていうことを聞かない!」という悩みも少なくないと思います。

ところが、帰省した際に親戚の前で子どもたちを叱っても全く意味がないだけでなく、むしろ悪影響となってしまう場合があるのです。

そんなわけで、今回は帰省中は子どもを叱らない方が良い!?親戚の前で子どもを叱るデメリット3つについてお話ししていきたいと思います。

叱るだけ無駄?その理由とは・・・

なぜ帰省中に子どもを叱ることが悪影響となる場合があるのでしょうか?

その理由は分けて3つあります。

1 甘やかす人に依存する

祖父母など親戚の方で、子どもを甘やかすような関わりをする方が多くの場合でいらっしゃると思います。

その行為自体を全く否定する気はありませんが、子どもを甘やかすということについて、一般的な認識と保育士の認識でやや違う部分があります。

一般的には「子どもを甘やかしていると将来は自立できないのではないか」という認識である一方で、保育士は「その瞬間からその子の行動が変わる」という認識であることです。

つまり、甘やかす行為が子どもをゆっくりと変えていくのではなく、甘やかした瞬間に子どもの性格が変わるのです。

親戚が集まった中に1人でも子どもたちのことを甘やかす大人がいると、あっという間に子どもたちはその人に依存してしまいます。

すると、子どもたちは依存している人へ向けて行動を起こすようになるため、親への関心を一時的になくした子どもたちは、親が何を話しても聞く耳を持たなくなってしまうのです。

ちなみに、甘やかすことと甘えさせることには明確な区別があります。

気になった方は関連記事からご覧ください。

2 甘えることを助長してしまう

それでは、そんな中でいつもの調子で子どもたちのことを叱るとどうなるでしょうか?

「あの人のところへ行けば庇ってもらえる」
「泣けば助けてもらえる」

といった考えを助長してしまうでしょう。

すると、気に入らないことがあるとその人の後ろに隠れてしまいます。

また、そんな中で何度も叱ることによって、ますます適切に物事を解決しようとしなくなってしまうでしょう。

そういった場で子どもといつものように話せなくなってしまうのはそのためです。

日常の生活に戻ればそういった行動は自然となくなるものの、甘やかす人がいる前では不適切な行動に走ってしまうので、叱ることはその場の雰囲気を悪くしたり、イライラしたりするだけで良いことは1つもありません。

3 親子の関係が悪くなる

もう1つ、そういった場で子どもたちのことを叱っていると、親子の関係が悪くなってしまいます。

親の言葉に対して、言い返すように自分の気持ちをぶつけることもあるでしょう。

もちろん、それが子どもの本当の気持ちなのかもしれません。

しかし、そういった気持ち高揚している状態、いわゆる調子に乗っている状態で気持ちを表現するとどうでしょうか。

「お父さんあんな感じでいつもうるさいんだよね。」
「うるさいぞババア!あっち行け!」

こんな感じで、破壊的な表現をすることも少なくないでしょう。

すると、親はまた本気で叱りにいって、子どもたちは甘やかしてくれる人の後ろに隠れ、「まぁまぁそのくらいで怒らなくても」と庇われて・・・

というように、親にとっても子どもたちにとっても悪循環となることが、客観的に見てみるとなんとなく理解できると思います。

見逃すことも1つの手

それでは、本当に叱った方が良いと感じた時にはどうしたら良いのでしょうか。

それは別室に移動してから、子どもと一対一で話をすることです。

しかし、それも一時的なものとなってしまうことも少なくありません。

それだけ、その場の雰囲気が子どもの在り方や行動を左右させる力を持っているということです。

そんな時は、そういった行動を見逃すことも実は1つの方法です。

これは、ただ見て見ぬ振りをするということではありません。

「今はお正月だから特別なんだよ」
「家に帰ったらちゃんとやってね?」

というように、日常の生活と甘やかしてくれる人がいる時との生活に、しっかりと区切りをつけてあげると良いでしょう。

そうすることで、子どもたちも思い切り楽しむことができるだけでなく、その場の雰囲気や親子の仲が悪くなることもありません。

帰省が多いこの時期、せっかくの休暇を子どもたちと楽しく過ごしていただけると嬉しいです。

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保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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