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「大人だけずるい!」って言われた時の正解は!?保育士が教える「子どもが納得する驚きの答え方」とは

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:4歳の息子は「大人だけずるい!」というのが口癖で、よく親に対して不満をいってきます。「私も子どもの時は我慢をしていた」といつも説明するのですが、全然納得してくれません。どうやって答えるのが良いと思いますか?

皆さんは子どもから「大人だけずるい!」と言われた経験はありますか?
私は言われることよりも、自分が子ども時代に言ってばかりだったことを思い出しますが、子どもの視点に立つと大人はとっても自由に見えてしまうもの。
「ずるい!」と言われたそんな時、私たちは子どもたちにどのように答えるのが正解なのでしょうか?
こちらの解決方法についてご紹介していきたいと思います。

これで解決!

そんな悩みを解決するには、失敗した時を想像してもらうと良いでしょう。
例えば、私は保育園で子どもたちに「ポケットに手を入れて歩くのはやめようね」と話をしています。
もし転んでしまった時に、顔にけがをする可能性が高くなるからです。
ところが、ある時、1人の子が「大人はポケットに手を入れて歩くよね」と発言しました。
それに続いて、子どもたちに「どうして大人は良いの?」と聞かれたのです。
その時、私はこう答えました。

大人はもし転んで顔にケガをしてしまっても、自分で病院へ行って診てもらうことができるよね?でも、今のみんなはパパやママ、保育園の先生たちがいないと病院へは行けません。みんなが1人で病院へ行けるようになった時、ポケットに手を入れて歩いても誰も何も言わなくなるよ。

当時の子どもたちに、この話がどこまで本当の意味で理解できたかは分かりません。
しかし、20人以上の子どもたちがいる中で、誰一人としてこれに反論する子はいませんでした。
それは、子どもたちなりに保育士の説明に納得することができたからでしょう。
このように、ある行動に対する失敗に注目することで見えてくるものがあります。
それは子どもが自分で責任をとることができるのか、そうでないのかということです。
万が一、失敗してしまった場面について問いかけることで、子どもが見通しを持ったり、自身の責任について考えたりするきっかけとなるのです。

親子関係が影響する意外なもの

ここまでは、責任から考える大人と子どもの違いについてご説明してきました。
一方で、責任から説明できないようなものもあると思います。
例えば、「20時以降、子どもはお菓子禁止」
こういった大人が一方的に決めたルールは、子どもたちにとってどのような影響があるのでしょうか。
結論から言うと、きょうだい喧嘩が増えてしまう可能性があります。
一見全く関係がない話のように感じますが、一体なぜでしょうか。
親がルールに縛られない特別な存在になってしまうと、家族の中に非常に強い上下関係が自然と作られていきます。
その結果、きょうだい間でも上下関係が厳しくなり、兄や姉が次のような信念を持つことになります。

「自分たちよりも先に生まれた親は偉い」

「偉いから何をしても許される」

「自分たちはきょうだいの中で1番偉い。早く生まれた自分たちは妹や弟たちよりも特別であるべきだ」

当然、弟や妹はこれに納得せずに歯向かっていくでしょうし、これがケンカや不仲の原因となることは言うまでもありません。
このように、親子の関係性やあり方がそのままきょうだいの関係性へと映し出されるのです。
そのため、家族の仲を良好に保つことを考えるのであれば、可能な限り親と子どもが対等な関係であると良いでしょう。
親子が対等にルールを作るためのコツとしては、以下で詳しくご説明しています。

いかがでしょうか?
説明できないルールは子どもも当然納得できないもの。
子どもたちが納得できるように伝え方を工夫してみることで、子どもたちの姿も少しずつ変わってくるかもしれませんね。
その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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