【発達障害女子】母親になって困ること3選【保育士ママがイラストで対処法もわかりやすく解説】
こんにちは。発達症の支援サポーターの『夢 かなえ』です。
わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)の子の親でもあります。
これまでASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)などの発達障害は、男性に多いとされてきましたが、最近の研究では男女の差は少ないと言われています。
女性は男性に比べて、周りとうまく調和しようとする傾向が高いため、発達障害の症状が目立つことが少なく、発見や診断が遅れるのが、その理由だとされています。
現実には決して少なくない発達障害の女子が母親になって困ることと、その対応策をイラストを交えて具体的に挙げていきます。
1.段取りよく家事ができない
女性は一般的に、世間から家事や子育てに期待される役割が多く、
「テキパキ家事ができるのがあたりまえ」
「いつも笑顔で優しい存在」
などという理想像を求められがちです。
発達障害の女性は、このような世間の『理想の女性像』と『現実の自分』とのギャップに悩むことが多いようです。
掃除や調理など、人から見ればできて当たり前のことでも、発達障害の人は人一倍努力して、ようやく人並みにできる場合も少なくありません。
子どもの頃から苦労を続けて、ようやく『自分のことだけなら』なんとかできるようになった人も少なくないのです。
ところが、母親になったとたんに『自分以外のこと』が生活の大部分を占めるようになります。
発達障害の人は、物事の優先順位を決めるのが苦手な傾向があります。
たとえば休日の午前中に『朝食、掃除、洗濯、買い物』をするとわかっていても、どれから手をつけていいのかわからなくなったりします。
自分のペースで、好きな時間に好きなことをしていた独身時代とは違い、配偶者や子どものペースに合わせて家事を行うことは、発達障害の人にとっては、とても難しいことなのです。
【こんな対処法はどうでしょう?】
「あれもこれもムリ!」と感じたら、決して一人で終わらせようとしないことです。
家族で役割を分担したり、親しい人の力を借りましょう。
料理は自分、洗濯は夫、お風呂の掃除は子どもというように、役割分担を決めておくと、とても気持ちが楽になります。
2.片付けができない
発達障害の人の部屋は、部分的にはきちんと整えられているのに、全般的には散らかっているのが特徴です。
発達障害の特徴の『強いこだわり』のせいで、本棚の雑誌や漫画を、大きさや巻数の順にきっちりと並べないと気が済まない人もいます。
しかし、『優先順位がつけられない』特性があると『とっておく物』と『捨てる物』の区別が難しく、どうしても物が多い部屋になってしまいます。
そして、面倒なことは『後回しにする』特性が強いと、ついつい掃除が後回しになり、散らかった部屋になりがちです。
【こんな対処法はどうでしょう?】
完璧な片付けをしようと思わないで、『実用的な片付け』を目指してはいかがでしょうか。
もちろん最低限の衛生を保つための掃除は必要ですが、多少散らかっているように見えても、必要なものがすぐに見つかる程度に片付けるのです。
また、片付けも家族で役割分担し、子ども部屋は子どもが、寝室は配偶者というように、担当を決めるのもいいですね。
どうしても家族だけでは出来ないなら、家事代行サービスを利用するのも賢い方法です。
3.ママ友との付き合いが苦手
『人の気持ちを汲み取るのが苦手』という発達障害の特性から、人付き合いが苦手な人もいます。
子ども同士が同じ学校というだけで、親しそうに振舞うママ友たちに、強い抵抗を感じることもあります。
話の輪に入っても「いったい、何を話せばいいんだろう」と悩んでしまいます。
勇気を出して話し始めても、その場の話題に関係なく、自分のことばかり話す人もいます。
『自分の発言を相手がどう感じるか』が分からないために、思ったことをストレートに言ってしまうこともよくあります。
そのため、決して本人に悪気はなくても、周りから見れば『無神経に周りの人を傷つける』と感じられることがあります。
【こんな対処方法はどうでしょう?】
ママ友とは、「挨拶だけでよし!」と割り切って、無理に会話に入らないのも一つの方法です。
「あの人となら、友だちになれるかもしれない」と思える人で、自分の特性を理解してくれる人がいたら、まず、その人からお付き合いをスタートしてもいいのです。
『最初から全員と仲良くする必要はない』と割り切ることで、集団に対するストレスを減らすことができます。
大切な学校の情報は、ママ友経由ではなく、学校や先生から直接聞けばよいのですから。