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手術がうまい外科医は外来が苦手?その実情を元・手術室看護師が解説

繁和泉看護師・予防医学士・薬機法管理者

「これから手術を受けるのに、この先生で大丈夫かな??」と不安を感じることはありませんか?不愛想で目もあわせない…、会話は淡々としていてコミュニケーションもなんとなく 取りにくい。

医師相手なので患者さんも「コミュニケーションが取りにくくても仕方がないかな」と諦めがちですが、自分の体を任せる手術を受けることに不安を感じてしまうケースもありますよね。

ですが手術技術が優秀な医師ほど「外来が苦手」と話す医師が少なくないのも事実です。

今回は手術室看護師・外来看護師としてさまざまな診療科を経験してきた筆者が、手術が上手い外科医に限って外来が苦手な実態を紐解いていきます。

「手術がうまい医師は、何事もスマート」

手術室看護師として働いているとさまざまな診療科の医師の手術介助をします。担当する診療科にかかわらず、手術が上手い医師とそうではない医師というのはたくさんの介助をしていると明らかにわかるようになってきます。

手術が上手い医師は1つの術式をとっても他の医師と比較して

  • 手術時間が短くなる
  • 手術をする場所をきれいに保つ、汚れない
  • 何をしたいのかが明確で、迷わない

など、何をするのにもスマート。

その分、こだわりも強く介助する看護師に求めるスキルも高いのですが、その分手術の内容や進行は驚くほどです。

看護師としても遜色のない働きを求められるので、医師の腕に見合うようにスキルアップもできます。

手術がうまい医師に聞いてみた「苦手な仕事は?」→「外来」

手術がうまい医師は、自分の手術がうまく流れると非常に上機嫌になります。

普段は寡黙でも自分から話しかけて来たり、鼻歌を歌ったりする医師もいるほど。

上機嫌になってくると手術室の雰囲気も良くなり自然と会話も弾みます。そんな中で、私がぶつけた質問。

筆者「先生の手術は見ほれるほどすごいです。何事もスマートですよね。先生には苦手な仕事はあるんですか?」
外科医「...。外来」

そうなの??と驚きましたが…追加でなぜ苦手なのか聞いてみると…

外科医「本来、結構人見知りでさ…。初めて会う人とか慣れない人と話すのは苦手なんだよね…。でも結構周りにもいるよ。外来が苦手な医者…緊張するんだよね。外来…」
外科医「自分のペースで好きにできる手術の方が圧倒的に好き」
外科医「患者さんの相手って緊張するよね。」

なるほど…。自分のペースが大事なのかもしれませんね…。

その後も何人か「手術うまいな…」と感じる医師に同様の質問を投げてみましたが、皆一様に回答は「外来」でした。

外来に来てびっくり。手術のうまい医師の外来→サクッと診療(患者はさみしい)→実は本人なりにスマートな対応

その後、外来診療に従事していた時のこと。先ほど紹介した医師の診察介助に入る機会もありました。

医師自身が言っていた通り、外来診療中の医師はあまり人の目を見ず、テンプレ通りの質問や対応を繰り返すような実にあっさりしたもの。

患者さんから見ると決してよい診療とは言いにくいかもしれません。

  • 医師にとって必要な情報を厳選し聞き出している
  • 傾聴する仕事は看護師に任せている
  • 目をあまり見ず人見知りをしているような雰囲気もある

など、やや特徴的。

とはいえ、患者さんはいろいろと不安や心配事を話したいもの。医師の対応の不足分「傾聴業務」を看護師がおぎなっていることも良くあります。

看護師が上手にサポートをして外来診療はまとめられていました。

医師をよくよく見てみるとたしかに…。心なしか緊張している様子もうかがえました。

医師の「スマートな対応」と患者さんの「聞いてほしい」心が行き違っているのかもしれませんね。

まとめ「不安を感じたら看護師に相談してみて」

医師の外来での対応と手術の腕は必ずしも直結しません。とはいえ、自分の体を預けることになるならば、信頼できる医師に任せたいですよね。

心配なら、まずは現場にいる看護師に相談してみるのもひとつの方法です。看護師はたくさんの患者さんからいろいろな不安や心配事も相談され慣れています。

もちろん、手術の腕に関する評判だって心得ているはず。一番間近で見ている手術室看護師は多くの情報を持っているのですが、病棟や外来看護師でも構いません。

病院というコミュニティは狭いもの。外来や病棟の看護師だって、手術の腕に関する評判は聞いているはず。

いろいろと情報収集して、それでも不安がぬぐえないようなら、今ではセカンドオピニオンという方法もあります。

・スタッフに医師の評判を聞いてみる
・どうしても不安がぬぐえないならセカンドオピニオンも視野に入れる

あなたにとって信頼できる医師選びの参考のひとつになれば幸いです。

看護師・予防医学士・薬機法管理者

【医療・美容・健康・ヘルスケア・子育てに関するリアルな情報を発信】兄妹の子育てをしながら働くワーママ。保有資格を活かしながら実際の現場で得た自身の知識や経験をもとに「誇大表現にならないリアルな情報をユーザーに届け、ユーザーが自分にとって適切な判断ができる」情報発信を追求。Well-beingな社会を目指す。

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