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【元美容看護師解説】美容外科での医師の賢い選び方!知恵はつけておくべき!

繁和泉看護師・予防医学士・薬機法管理者

私は過去、美容外科で10年以上勤務しておりました。大手の系列美容外科を2カ所、個人クリニックを1カ所。

手術や処置の介助もしておりましたので…。

それはもう、たくさんの美容外科の医師の知識や技術、人間性を間近にみていたものです。

近くで色々な医師を見ていたからこそ、「自分が処置を受ける時はこの先生にお願いしよう!」との取捨選択もできます。

特に技術面は、「手術介助をしている看護師だからこそ」判別できることであるとも言えるでしょう。(この辺りは美容医療に限らず一般診療にも言えることですが…。)

しかし、外から患者様として来院する際、先生の技術力や人間性を判断するのは正直なところ難しいはずです。

そこで今回は、「美容整形を受けたいと考えた時に美容外科の医師をどのように選んだら良いか」指標とするのに参考になる方法を、忖度なしに解説したいと思います。

1.【院長クラス】やはり視野には入る選択肢。施術料金によって検討するのが無難

院長クラスになると、基本的に美容外科での勤務経歴自体が10年以上になっている医師も少なくありません。

技術力はもちろん、経験値、営業力も問題なく備わっている頃です。間違いなく「ベテラン」の領域に。

自分の体を任せることを考えても、間違いなく無難になる選択肢。しかしながらその分「忙しくなっている」のも院長クラスです。

また、固定のファン・リピーターもある程度確保しているはずなので、患者様の選り好みもできてしまうクラスであると言えます。

つまり、院長クラスに新規の処置をおねがいするとなると「ある一定以上の施術料金の支払いがある」施術であれば院長自身もノリノリで処置や施術に挑みます。

逆に言うと「ボトックスやヒアルロン酸だけ」という、ちょっと客単価が低い処置の場合、施術に挑む足並みも「よっこらせ…。」とやや重目…。

院長自身のモチベーションが違うのをよく実感しておりました。

間違いのない技術を有している院長クラスですが、「院長レベルにも技術力に差はある」実態はあります。

もし、これから美容整形を検討していて、院長クラスにお願いしたいと考えているなら、自分が足を運べる範囲に複数クリニックがあるなら必ず無料カウンセリングに足を運び、吟味することを検討して欲しいです!

→100万以上の処置を検討しているなら、院長クラスは視野に入れたい!

2.【玉石混淆】美容医療経験5年目界隈の中堅医師

美容医療の経験年数が5年目界隈になってくると美容医療病界でもいわゆる「中堅」としてみなされるレベルです。

センスがあり営業力や技術力が備わっていれば、クリニックの要職についていたり院長に抜擢されている医師もいます。

中には、自分でクリニックを開院し始める医師もいるほど…。

しかしながら、センスには恵まれず、努力と根性で食らいついている医師や営業力がなくいまいち売り上げにつながらない医師もいるなど、玉石混淆としている世代でもあります。

固定客がぼちぼちとつき始め、レアリティの高い処置もちょこちょこと経験し始めているころ。

まだまだ発展途上であるため、技術や知識・人間力に対しても信頼が持て始める時期です。

症例件数を増やすためにモニター募集などをかけている施術もあり、中にはお得に処置を受けられるケースも少なくありません。

院長ほどこだわりが強くなく、客単価がめちゃくちゃ高くなくても親身に対応してくれて患者様の声や想いに耳を傾けてくれる。

ある意味、「知識・技術・センス・人間力」がある医師に、この時期に出会えたらラッキー

末長いお付き合いを視野に入れて、「自分の担当医を発掘する」にはベストな世代といえそうです。

→処置料金20万〜80万くらいの処置だと狙い目。症例写真やカウンセリングなどの相性を重視して「長く付き合えるかどうか」を視野に入れ比較検討したい。

3.【時間にゆとりがあるので優しい医師が多い】じっくり向き合って欲しいなら新人医師

新人医師とはいえ、それはあくまでも「美容医療の経験が新人」なだけである医師が多いはず。(臨床経験も少ないなら避けるほうが無難かも…。)

臨床経験がきちんとあるなら、基本的な医学の知識や技術は問題なく信頼できるはずなので、あくまでも「美容医療における知識や技術」特に新人医師の課題となる「営業力」を学んでいる時期です。

一般診療では、営業力は不必要なスキル。しかし、美容医療になると必要になるのです。慣れない新人医師だからこそ、患者様の声にしっかりと耳を傾けて対応してくれます。

ある意味

  • 「私は心配性だからしっかり話を聞いてほしい」
  • 「不安や疑問がたくさんあり、しっかりと解決してから取捨選択をしたい」

と、カウンセリングを重視しているなら新人医師は十分に時間を確保できるケースが多いです。

例え想定している施術料金が少なくても「無駄な時間」と思わずに、しっかり向き合ってくれるケースが多いでしょう。

しかしながら、技術力に不安があるのも懸念材料の一つ。正直なところまだまだ未知数な段階ではあります。

例えばですが、

  • ボトックスやヒアルロン酸注射などの可逆的な処置
  • 美肌レーザーや脱毛など、処置は看護師がやるもの

などであれば、そんなに医師の技術力は問題にならないはずです。

特に、個人的には注射系処置であるなら新人医師でも良いかなと思っています。

なんといっても、処置中も優しいんですよ。

どんなに安い処置でも患者様への声掛けもしっかりとしてくれるし、痛み予防のためのクーリングや内出血予防のための止血確認も医師の目で確認してくれます。

安い注射系処置だと、院長クラスになると対した声掛けもせず…

「はーい、いきまーす」

どすっ!どすっ!どすっ!

と打ち込んでいく医師もいるほど。

客単価が安いと、経験が長い医師はモチベーションが上がらないケースも少なくありません……

→カウンセリング重視の場合や注射系処置でもしっかりと向き合って欲しい場合などは新人医師の方が良い場合もある…想定施術料金は20万円以内か…。

4.【まれに現れる新人エース】会えたら超ラッキー

私も長い美容医療の経験の中で1人しかお目見えすることがなかったのですが、「抜群にセンスのある、期待の新人エース」なる美容外科の医師がごくごくまれにいます。

私の人生でたった1人の期待の新人「O先生」がその人でした。

元々、形成外科で臨床診療をしていたので、顔の整形に関しては難なく技術を発揮し、その造形美の仕上がりはもちろん、傷口一つとっても「いったいどこが切り口でしたか?」と思うくらい素晴らしい技術の持ち主。

美容医療に限らず、手術を介助している看護師たちの休憩時間に話すネタとして「医師の手術のうまさ・下手さ」はよく話題にあがります。

O先生は入職後1ヶ月も経たないうちに看護師たちの話題の標的に…。

  • 「O先生、めっちゃ上手くない?仕上がりレベルが違う……」
  • 「今日、抜糸したんだけどさ、すでにめっちゃ綺麗なんだよね。赤みもほとんどなくて」
  • 「ヒアルロン酸だけでもかなりうまいよ?注射するときにも迷わないし、個別性もよく見ているからすっごい見違える」

こんな噂がしたたかに出回れば、身内の処置希望はO先生に殺到します。

先ほど、新人医師の項でも述べましたが、新人医師は固定客もいなく、大きな処置が入ることも少ないので時間には比較的ゆとりがあります。

センスのある医師で、時間にゆとりがあればスタッフ人気はもちろん上々♪

看護師がこぞってO先生にお願いしているところを見たら受付嬢だって気にならないはずがありません。

つまり患者様にとっても「たっぷり時間をかけてくれて、丁寧で、且つ仕上がりに対しても大きな期待が持てる」医師であると言えます。

内部人気1位をあっという間にかっさらったO先生。やはり、その後半年も経たずに予約殺到の人気医師に。5年もしないうちに自分のクリニックを開院する先生になりました。

→スタッフが処置を受けている医師を確認。入職後間もないのに注射だけではなく、手術も受けているスタッフがたくさんいたら狙い目!

まとめ

今回は、美容整形を検討している際に「どうやって医師選びをしたら良いか」の参考となる情報について解説しました。今回紹介した内容は、あくまでも「私が見て聞いた美容外科の医師たちの傾向」を元にまとめた内容です。

中には、院長クラスでも一つ一つの症例にしっかりと向き合ってくれる医師もいますし、新人だけれども唯我独尊の医師もいました。

ただ、割とレアケースではあったので、今回の解説ではのぞいています。

やはり、経験年数によって医師の傾向には偏りが見られるのでそれらをまとめています。

院長クラス
100万以上(系列の安めクリニックなら80万以上)で検討したい。しかし、クリニックごとの比較は要
中堅クラス
当たり外れが大きい。長い目で見た「お付き合い」を視野に入れ選ぶ。20〜80万くらいの処置で検討
新人クラス
安めの処置だとむしろ検討したい。優しいし寄り添ってくれる。20万位の処置で検討

この辺りを参考にすると良いと思います。

そして忘れてほしくないのが「内部処置はどの先生が多く処置しているか」!

特に看護師が受けていて、何人も同じ医師で受けているなら非常に狙い目です!

看護師に評価されている医師こそ「内部からの信頼を得ている証拠」といっても過言ではありません。

少なくとも「知識・技術・人間力」は絶対的な信頼を得ていると言えるでしょう。

美容医療を受けたいけど、医師選びにお悩みの方はぜひ参考にしてくださいね!

看護師・予防医学士・薬機法管理者

【医療・美容・健康・ヘルスケア・子育てに関するリアルな情報を発信】兄妹の子育てをしながら働くワーママ。保有資格を活かしながら実際の現場で得た自身の知識や経験をもとに「誇大表現にならないリアルな情報をユーザーに届け、ユーザーが自分にとって適切な判断ができる」情報発信を追求。Well-beingな社会を目指す。

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