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外来の待ち時間が長い!要因を解説。患者さんもできる待ち時間短縮法とは?

繁和泉看護師・予防医学士・薬機法管理者

病院受診での待ち時間。病院の規模によっては朝一に行っても帰ってくるのはお昼過ぎ…。なんてことはよくあります。クリニックでも人気の医師は受付から3時間待ち、4時間待ちと言うこともありますよね。

実際に待っていると

「本当に順番あっている?」

「これ…。抜かされていない?」

「あの人、私より後に来ていなかった??」

と感じることもありますよね。

医療従事者である私自身でさえも、あまりにも混んでいる外来を受診すると、ふと頭を掠めることはあります。

病院の内情を知らない人であれば、より疑わしく感じてしまうのも無理はありません。

今回は、「外来受診時の待ちの順番。時間が長くなる要因について」解説していきます。

基本的には受付順。受付順の中でも予約優先

まずは大前提。本来であれば、朝から受付した順番に診察は進みます。その中でも予約が優先。例にするとこんな感じ。

Aさん:8時受付

Bさん:8時30分予約、8時20分受付

Cさん:8時15分受付

Dさん:8時30分予約、8時半受付

例えばこの受付順であれば、以下のような流れであることが想定できます。

8時30分診療開始の時点では

B→A→C→D

となっていると思います。

Bさんはいずれにしても診療時間前に受付しているので、この時点では1番確定。ここで順番が入れ替わる可能性があるのはDさん。

Bさんの診察が終わり、Dさんの受付処理が終了し、診察ができるようになった時点でAさんとCさんの前に食い込みます。

例えば、Bさんの診察中にDさん受付準備が終了し診察準備ができた場合、順番は

B→D→A→C

となります。

仮にBさん終了後に準備ができていなくて、Aさん診察中にDさんの診察準備ができた場合

B→A→D→C

と変わってきます。

ですので予約している方は、後回しになるリスクを避けたいのであれば予定時間よりも早めに受付しておくのが無難です。

待ち時間がプラスされる要因

外来での待ち時間。 時として思った以上に延長してしまうことありますよね。ここでは、病院受診の際に待ち時間がプラスされる要因について紹介します。

1.血液検査

大きな総合病院などでは、プラス30分から1時間くらいは見ておきましょう。詳細の内訳は以下です。

・採血の要する時間:5-10分

・血液検査にかかる時間:15-30分

・確定した検査結果が電子カルテにアップロードさせる時間:5-10分

・中央処置室までの往復時間:5-10分

総合病院であれば、血液検査をする外来の場所が決まっています。多くの場合、中央処置室などに移動して血液検査のために採血をしてもらい、結果が上がるのを待ちます。

病院内の全ての血液検査を行う患者さんが集まるので、病院全体の混み具合によっては追加で待ち時間が生じてしまうでしょう。

一般的な血液検査であれば、15-20分もあれば結果は出ます。

しかし、腫瘍マーカーやホルモン系、凝固系などであれば30分-1時間以上かかってしまうこともあるのです。

病院全体の混み具合により採血するための時間だけではなく、採取した血液が検査室で検査される順番も待たなくてはいけないので、さらに時間がかかるでしょう。

医師の中には、定期健診などの場合血液検査を診察前に済ませてしまって、血液検査のデータが揃った状態で診察を始めるシステムを採用している場合もあります。

定期受診で血液検査の時間がかかってしまう検査項目がある場合には、午前に受診受付をし、採血だけしてお昼ご飯を食べ、午後1番の予約時間に予約するのが時間の無駄が生じない、賢い受診方法と言えるでしょう。

2.画像検査:レントゲン撮影・CT・ MRI

・レントゲン撮影に要する時間:5分程度

・MRI、CT:10分程度

・造影剤ありの場合:+5分程度

・放射線科医による画像診断:30分から1時間

・画像アップロードの時間:5-15分

レントゲンやCT・MRIなどの画像検査も外来の待ち時間を延長させる要因のひとつです。

レントゲン撮影であれば撮影時間は短いですが、CTやMRIは撮影内容により数分から数十分の拘束時間が生じます。

撮影に造影剤を使用するのであれば、追加で時間がかかってしまいます。

特にCTやMRIなどの、造影剤を使い繊細な状況を検査している場合だと撮影して終わりではありません。

撮影をしてその画像がデータとして上がってきた後に、放射線科医による画像診断が行われます。

放射線科医の画像診断のコメントが入った上で、外来で主治医の診察が進むので、これらの結果が上がってくるまで待ち時間は追加で生じてしまいます。

3.再受診か初診か新しいデータの作成

・初受診:カルテデータの作成などに10-30分

・再受診:診察内容の確認のみ5-10分程度

病院受診で待ちが生じてしまう理由のひとつに、事務処理も影響を及ぼすひとつの要因です。

初受診であればカルテを作成するのに、個人情報や保険証などの情報登録やカルテ作成が必要になります。

どこかの病院からの紹介であれば、紹介情報の照合や取り込みなども、必要になってくるでしょう。

再受診であり、その中でも特に定期検診であれば事務処理は簡単に済みます。

基本的に何か別の症状が生じていない限り、事務処理もコピペを主とした作業とミスがないかの確認作業で終わります。

初受診と再受診には手数に明確な違いがあります。事務処理作業の量によって、待ち時間に差は生じます。

予測できる診察結果により前後する

・余命などに関わる重要な検査結果が出た場合

・緊急手術などが必要になる場合

がんの話や今後の予後に関わることなど、医師から告げなくてはならない内容がヘビーになることが予測される場合。

しっかりとした時間を確保するために、診察が後ろ倒しになることもあります。

しっかり向き合い、質疑応答をするための時間を確保する必要があると判断される場合です。

医師の判断で後ろ倒しにする順番は異なりますが、通常、一般的な診察時間を5分程度で計算している場合、10分近くの時間を確保できるよう調整します。

医師により受診の人数が変わるので待ち時間も変わる

・人気の医師は待ち時間が長くなる

・新しく来た医師などは、抱えている患者さんの数がまだ少ないので待ちが短い傾向に

端的に言うと人気の医師は待ちます。長くかかっている患者さんが多いと、ついつい話が盛り上がってしまうこともしばしば。

また、そもそも人気なので患者さんの人数が多いこと自体が待ち時間につながっています。

一方で新人医師や就職したばかり・医局より派遣されている出張医師などは、抱えている患者数が少ないので待ち時間が少ない傾向に。

軽症なら、待ち時間を優先して「早く終わる医師は誰ですか??」と受付で聞いてみるのもよいでしょう。また、定期受診で「いつもの薬を処方してほしい」だけなら、別医師が担当してもよいケースもあります。

医師側でも確認が行われ、OKであれば当日のみ担当変更も可能な場合もあります。

AIに診察順を組ませてみたいけれども…

外来受診の診察順。さまざまな要素が加味されて、完全な受付順とはならずに呼び出し番号が前後するのです。

1日の混み具合や組まれている検査により、診察内容が予測できないので、毎日臨機応変に対応しているのが現在の外来受診の特徴。

近年流行りのAIによって、検査結果が上がった順に呼び出し番号を操作すること事態は可能でしょう。

しかし、患者さんの診察結果によって、長い時間の確保が必要であること、患者さんのキャラクターにより時間が要してしまうことなど不確定な要素はまだまだあるのが実情です。

人により確保する時間の予測などは、おそらくAIに判断させるのは、まだまだ難しいのではないでしょうか。

病院受診は医師対患者という、人と人との情報交換の場でもあります。さまざまな思惑や感情が交錯する場でもあるので、これらを判断して呼び出し順をコントロールする必要があるのですね。

まとめ

病院の外来受診。総合病院などであれば、軽症の人から重症の人までさまざまな病態の患者さんが受診されます。

診察だけではなく、診察に必要な情報収集をするのに採血や画像診断など検査が組み込まれると、さらに診察までの待ち時間は延長します。

その日の受診人数によってはどんどん延長時間が蓄積し、結果として半日がかりになってしまうことは少なくありません。

私たち、医療従事者側も少しでも待ち時間を生じないように、さまざまな工夫はしているのですが...。

やはり病院の診察だからこそ、適当にすませられるものではないので、時間が押してしまうこともあるのです。

医師により受診の人数が変わるので待ち時間も変わる

その日、その日の様子を見ながら毎日試行錯誤しています。

「待ち時間を何とかしたい」と考える場合、検査の受ける時間や受け付け順、担当医師に見てもらいたいかどうかなどで患者さんの方でもアプローチできる要素もあります。

待ち時間にお悩みの方は、是非受付スタッフなどに相談してみてください。

その日の状況により、対処できることが何かしらあるはずです。

看護師・予防医学士・薬機法管理者

【医療・美容・健康・ヘルスケア・子育てに関するリアルな情報を発信】兄妹の子育てをしながら働くワーママ。保有資格を活かしながら実際の現場で得た自身の知識や経験をもとに「誇大表現にならないリアルな情報をユーザーに届け、ユーザーが自分にとって適切な判断ができる」情報発信を追求。Well-beingな社会を目指す。

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