どうも、いわきのグルメを追い求める保険屋 SMILE AGAIN です。

今回はちょっと趣向を変えて、「お宝」が眠っていそうなお店をご紹介します。

町で見かけた歴史を感じさせる金物屋さん。

たぶんこのお店の雰囲気は、ちょっとやそっとの年数じゃなかなか出せないでしょう。

近くにお住まいの方なら、お店の中にどんな商品が並んでいるのか分からなくても、お店があることは知っているかもしれません。

ただ、こういった老舗のお店には得てして、大型スーパーやホームセンターでは見かけないような「逸品」が、何気なく置かれていたりするものです。

たまたま、ちょっとした用があってお伺いしたいわき市植田町の金物屋「大勝」さん。

店内に一歩足を踏み入れれば、そこには鍋ややかん、そして包丁などの日常によくある生活雑貨が顔を出し、その雰囲気はいかにも”昔ながらの金物屋さん”と言ったところでしょうか。

そんな金物屋さんの店内で、ある一角だけが特殊なオーラに包まれていることにやがて気づくことでしょう。

そのオーラの正体は「南部鉄器」。

岩手県盛岡市と奥州市の水沢地区で作られる伝統工芸品です。

そのドッシリとして深みのある風貌と静寂感漂う佇まいからは、無機質な鉄の肌でさえ暖かみのある穏やかな表情に見えてくるような、そんな不思議な造形美が感じられます。

そのせいか「南部鉄器」をただ見ているだけでどこか心和むような、そんなひと時がやってきました。

もちろん美術工芸品として眺めているよりも、実際に日常で使ってみてその実用性を体感していただいたほうが「南部鉄器」の作者としても本望でしょう。

その見た目通り、かなりの耐久性を誇るといわれる「南部鉄器」。

一度手に入れれば一生モノ。

そして使い込むほどに味わいが生まれ、自分好みの奥深い風合いに仕上げていくのも楽しみのひとつ

そのまま日用品として何代にも受け継がれるような、そんな魅力も「南部鉄器」ならではでしょう。

お湯を沸かせばまろやかで口当たりの良いお湯となり、しかも保温性が高く冷めにくい。

健康面に不可欠な鉄分補給にも効果的。

最近では昔ながらのフォルムを踏襲した作品のほかに、色合いやデザインにもこだわった作品も登場しています。

ここ「大勝」さんのコレクションの中にも昔ながらのデザインもあれば、けっこうスタイリッシュな作品も目につきますね。

こうやって店内で「南部鉄器」を見ていると一つ一つの作品に引き込まれ、だんだんとどの作品も欲しくなってくるのは私だけでしょうか？

もしかしたら「大勝」さんにあるコレクションは、いわき市でも指折りの作品数なのかもしれません。

”「南部鉄器」の著名な作者はけっこう芸術家気質”

”著名な作者は気分が乗らないと作らないし、作っても気に入らなければ市場には出回らない”

そんな「南部鉄器」の貴重なコレクションが、老舗の金物屋さんの一角でひっそりと独特のオーラを放ちながら売られています。

ちょっとでも「南部鉄器」に興味があれば、一度「大勝」さんに足を運んで直接コレクションに触れてみてください。

「南部鉄器」にまったく興味がなかった私でも「これは欲しい！」と思ったくらい、引き込まれるものがありますから。