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片付けが苦手でも頑張って!ここだけは死守してほしい場所

鈴木久美子片付け・収納専門家

こんにちは。片付け・収納の専門家、鈴木久美子です。私は日々、片付けや収納に悩む皆さんをサポートしています。片付けや収納のお悩みはいろいろありますが、何があってもここだけは、スッキリと片付けしてほしい、という場所があります。

どこから手を付けていいか分からない、毎日忙しくて片付ける時間もない、そんな皆さんに整理収納アドバイザーとしてお伝えしたいことをご紹介します。

どこから片付ければいい?

家中に物があふれていて、どこから手を付けていいか分からない、という人はいませんか?さあ、片付けよう!と思って、クローゼットの奥から服を引っ張り出してきたり、思い出の物を手放さなきゃ、と思っている人も多いと思います。たしかに、クローゼットも美しくしてほしいし、昔の思い出もちゃんと向き合ってほしいのですが、暮らしが快適になるために、まずやってほしい順番にお伝えします。新年を迎える前にぜひ着手してみて下さいね!

1.テーブル上の物に置きっぱなしの物に定位置を作る

毎日の食事をとるテーブルの上はどうなっていますか?物があふれて、食事の度に物を隅に避けて、物に囲まれて食べている、という人はいませんか?たくさんのお客様をサポートさせていただく中で、解決したいと思うのは、毎日の食事の環境です。人間、食事の時間はとても大切だと思います。お子様がいるご家庭はより大切にしてほしいです。同じ物を食べるとしても、きちんとしたテーブルで食べるか、物や郵便物に囲まれて食べるかは大違いです。ひどい場合では、テーブルの上は物であふれているから、床に置いた段ボールで食事をしている、という人もいました。

今、置きっぱなしになっている物はテーブルの上じゃないとダメですか?その文房具は違う場所に収納できませんか?郵便物、薬、耳かきや爪切りまで…、それは本来、違う収納場所があるはずです。テーブルの上がなんでも置き場になっている人は要注意です。一回だまされたと思って、全ての物を片付けてみてほしいです。隅に寄せるとか、降ろすのではなく、きちんと定位置を作って戻してくださいね。

2.キッチンカウンター上をやっつける

テーブルの上はスッキリできているよ!という人に次のステップはキッチンカウンターの上の物をやっつけてみて下さい。この場所もいろいろな物を大量に置いている人が多いです。キッチンカウンターは腰高の位置でかなり物を置きやすい高さなんです。ついつい、なんでも置いていると、それが定位置化してしまいます。リビングの中心でもあり、目につきやすい場所です。ここがスッキリすれば、お部屋は見違えるように美しくなりますよ。

3.玄関の置きっぱなしを元に戻す

玄関に物があふれかえっていませんか?出かける前に持って行く物だから…、とやたら玄関に物を置いてしまう人が多いのです。確かに、出かける前に必要なモノだからと、置いていると、子どものランドセルに習い事のバッグ、家族全員のコートに、ハンカチ、マスク。ポストから取ってきて、置きっぱなしの郵便物の山。通販で買い物した配送物も段ボールのまま、置きっぱなし…。限られた空間の玄関がギュウギュウになること間違いなしです。お客様の中には、家族全員がバッグを放置し、家族全員が衣類を脱ぎ、お菓子の食べ残しから、買い物袋まで放置されている人がいます。とにかく玄関が散らかってしまうのです。それはもはや玄関ではなく、物置になってしまっています。それぞれの物は面倒でも、それぞれの定位置に戻す必要があります。それは玄関に置かないと絶対無理ですか?やってみましょう!きっとスッキリとキレイな玄関にできると、暮らしへの意識も変わってくると思いますよ。

4.睡眠の環境を整える

最後に取り組んでほしいのが睡眠の環境を整える事です。収納内が多少グチャグチャでも、食事や睡眠が快適にできれば暮らしはきっと快適です。片付けが苦手な方の家では、床にマットレスや布団を直接敷いている人が多いです。もちろん、床に敷いてもいいのですが、マットレスや布団をあげずに敷きっぱなし…。あげてみたときには、布団の裏にカビがぎっちり生えてしまっているのもよくお見かけします。

布団の上げ下げは大変ですし、布団を上げた時に置く場所もないのなら、ベッドにするのがおすすめです。床から30cm以内の高さは、ハウスダストゾーンと言い、ホコリが多く対流しています。ベッドにすると、寝ている間にホコリを吸い込む量を減らせます。ベッド下にも収納スペースもできますよ。

また、物を多く溜め込んでいて、物置状態の部屋はあるのに、寝る場所がないという状況をよくお見掛けします。子どもが小さい時は家族みんな一緒の寝室で、というのは日本のよくある風習でもありますが、片付かないからという理由で、物置部屋はあるのに、高校生のお子様の部屋がなかったり、ご主人様の寝る場所はリビングしかない、なんていうパターンも多いです。

整理収納アドバイザーとして様々なご家庭をサポートしている中で、最も悲しく、矛盾を感じるのは、使ってもいない物、好きでもない物、何だったら、空箱とか、段ボールとか、そんな物を保管する部屋はあるのに、一人がゆっくり眠るスペースがない、ゆっくりと食事を食べる場所がない、という状態です。今、そのような状況にない人達も、物をやみくもに増やしてしまうと、いずれそのようになってしまう可能性もあります。

物のためではなく、家族が快適に暮らせる家にしてほしいと心から願っています。

片付け・収納専門家

整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリストの資格を保有し、片付け・収納の専門家として活動中。個人宅の片付け、収納のサポートを中心に、講座、記事執筆、Instagram、YouTubeなどで暮らしに役立つ情報を発信している。TV(NHKニュース7、ZIP、ラヴィット、ズームインサタデーなど)メディア出演多数。整理収納アドバイザー2級認定講師として整理収納アドバイザーの育成もしている。

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