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【クローゼット収納】収納のプロが徹底解説!ハンガーの選び方

鈴木久美子片付け・収納専門家

片付け・収納の専門家、鈴木久美子です。私は今まで800件以上、個人宅の整理収納を改善しています。

春になると、かわいい洋服がたくさんあって、新しい服を買いたくなりますよね!服が好きな人こそ、クローゼットは美しく整えてほしいです。

クローゼットを整理したのに、なんだかスッキリしない…、そんな人は、ハンガー

統一することをおすすめします。

ハンガーを揃えるメリット

ハンガーの統一は、もちろん見た目がとても美しくなりますし、衣類の増えすぎを防ぐ効果もあります。

しかし、私がサポートに訪問しているほとんどのご自宅ではハンガーが見事にバラバラ。素敵な衣類なのに、サビかけの針金ハンガーに掛かっていたり、カラフルなハンガーだったり、サイズが合っていなかったり、滑り落ちたりと、使いにくいハンガーがたくさんあります。

皆さん、ハンガーを揃えたいけど、何を選べばいいか分からない、と毎回質問を受けます。

『ハンガーを選ぶのはそんなに難しかな?』とも思いますが、たくさんの数を揃えるから失敗のないようにしたい、と思ってしまうのかもしれません。

今回は、主なハンガーの特徴とメリット、デメリットをご紹介しますので、皆さんに合ったハンガーを選んでみて下さい。

起毛ハンガー

起毛加工されたハンガーです。手軽な値段で大量にそろうのでハンガーを気軽に揃えたい人におすすめです。(一例:100本4980円程度)

衣類もすべりにくいのですが、ほどよい感じのすべりにくさなので、サッと衣類を取りたい人にもおすすめです。軽くて扱いやすいので、お子様にも良いです。

ただし、ニットなどの肩の部分が少しやすいです。また、重いコートなどでは長く使っていると折れやすい、という事も。(私が使っている物は10年以上使っても折れていませんが、お客様は折れた、という話をよく聞きます。)

また、このタイプのハンガーは下部分のバーもついていたり、小物掛け部分がついていたりと、スーツをセットでかけてネクタイも一緒に掛ける、ということも可能。マルチなハンガーです。

シリコンコーティング系ハンガー

ドイツ製の人気ハンガー、マワハンガーを代表としたハンガーです。特徴は緩やかにカーブした肩の形状で、ニットなどの肩が出にくい点です。

また、女性物のテロテロしたブラウスなどもすべりにくく、ハンガーの中ではすべりにくさはNo.1です。

ただ、デメリットはすべりにいので、急いでいるときパッと引いても取りにくい…、という事も。男性たちからは不評の声をよく聞きます。また、保存の状態にもよると思いますが、シリコンコーティング部分がべたべたしてきてしまっている人もよく見かけます。

ただ、起毛系ハンガーとは違い、スリムな形状でも中の金属がしっかりとしているので、折れる事はまずないので、半永久的に使えます。少し重いので小さな子どもや、しっかりとしたクローゼットパイプではないところ(突っ張り棒)には向きません。

アルミハンガー

無印良品などの定番のアルミ製ハンガーはあります。軽くて扱いやすく、見た目もおしゃれ。洗濯ハンガーとしても使えるので、洗濯に時に干して、そのまましまいたい、という人におすすめです。ただし、すべりやすいので、洋服が落ちてしまう事も多いです。そして、案外高価なので安く済ませたい人には、プラスチック製が良いかもしれません。

プラスチック製ハンガー

値段が最も安いお手軽ハンガー。あまりお金はかけたくないけど、すっこりした印象にしたいという人は、プラスチック製でもよいかと思います。

今まで、ピンクやブルー、黒(クリーニング)などバラバラだったハンガーがスッキリ統一されるだけで、とてもスッキリした印象になりますよ。

洗濯用としても使えますが、日差しが当たる外干しなどを繰り返すと劣化はしてきます。

木製ハンガー

クローゼットをショップのようにおしゃれにしたい、高級感を出したい、という人におすすめです。木製でも茶色だけでなく、白や黒もあります。とても上質な雰囲気になります。ただ、幅が太くてスペースを取りますし、値段も他のハンガーに比べて高価です。

クリップハンガー

クリップ式のハンガーです。スカートハンガーと呼ばれることもあります。クリップがついていて、ウエスト部分挟んで使います。スカートだけでなく、もちろんパンツを掛ける事も可能。パンツを2つに折らずにまっすぐに掛けられます。

クリップハンガーは4連や3連の物を省スペースと思い購入している人をよく見かけますが、実はみなさん、使いにくい…と言っています。

なぜなら1つの衣類を掛けたり取ったりする際に他の3着分が一緒に掛かっていると重いし、煩わしいし、大変不便なのです。さらに大して省スペースではないのであまりおすすめではありません。

パンツハンガー

パンツハンガーはパンツを2つ折りにして掛けるタイプのハンガーです。パンツに折り目が多少ついてしまいますが、半分の長さで掛ける事ができるので、下に引き出しを入れていてスペースがない場合や、上下2段のクローゼットの場合などは、こちらのタイプのハンガーがおすすめです。

今回は、主なハンガーの特徴をご紹介させて頂きました。どれがいいかは、お好みによって違いますが、ハンがーを揃えた方がいいのは間違いありません。

自分の大切な衣類を適当ではなく、大切に保管するという意味もあります。

ぜひ、スッキリと整ったテンション上がるクローゼットにしてみて下さいね。

片付け・収納専門家

整理収納アドバイザー1級、住宅収納スペシャリストの資格を保有し、片付け・収納の専門家として活動中。個人宅の片付け、収納のサポートを中心に、講座、記事執筆、Instagram、YouTubeなどで暮らしに役立つ情報を発信している。TV(NHKニュース7、ZIP、ラヴィット、ズームインサタデーなど)メディア出演多数。整理収納アドバイザー2級認定講師として整理収納アドバイザーの育成もしている。

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