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日本語アップデート!「敬語」を学び直してみよう【準備編・敬語の考え方と種類】

高橋亜理香日本語教師/日本語・日本酒ライター

お読みくださってありがとうございます!日本語と日本酒の日本(二本)柱で生計を立てる、日本唯一(かもしれない)の日本語教師・高橋亜理香です。

仕事柄日々接する留学生に「日本語で難しいのは?」とたずねると、不動の最上位が「敬語」です。また、日本人からも「会社の後輩の敬語がヤバい」などという話は幾度となく耳にします。

義務教育のうちに敬語は学習するはずですが、多くの人が「学校で勉強した記憶がない」と言います。大人になって、バイト先や職場で教えられたり指摘されたりして知るパターンが多く、体系的に敬語のルールが整理できていない人は少なくないようです。

そこで今回から3回にわたって、大人が学び直せる「敬語ルール」を1からレクチャー。3回でほぼ完璧!基本の敬語を網羅します!

まず今回は、準備編と題して敬語の考え方と使うべき相手、また敬語の分類を簡単に整理します。社会生活や新生活にも今から活かせる敬語を、ぜひ見直してください!

敬語とは?敬語を使う相手とは?

まずは改めて。

敬語とは「相手や話題に上がっている第三者に対して敬意を示すための言葉遣いと、そのための特別な言葉」です。

敬語を使う相手は一般的に上司、先輩、年長者といった「目上の人」とされていますが、日本語では上下関係のほかに、親疎(距離感)を表す「ウチソト」の関係も敬語に関わります。

これらを総合すると、敬語を使う相手は

・目上の人(とその家族)
・初対面の人
・お客さま
・社外の人

といった人たちです。

ですが、年上でも自分の家族や親戚は「身内=ウチ」なので、敬語は使用しません。また、社外の人とのやり取りの中で自分の上司が話題に上った際は「社内の人間=ウチ」に当たるので、基本的に敬意は示しません。

こういった使い分けの部分が「日本語の敬語」の難しさで、特に外国人は日本人以上に「ウチソト」に戸惑いを感じることが多いようです。

敬語の種類

敬語の種類を大きく分けると「尊敬語」「謙譲語」の2分類。さらに「謙譲語」は、その中でⅠとⅡに分別されて、謙譲語Ⅱは「丁重語」と呼ばれます。そのほかに、「丁寧語」「美化語」というものがあり、全部で5種類に分類されます。

尊敬語は、相手や話題に上った第三者の動作を高めて敬意を表すためのもの。つまり相手の動作に使うものです。

それに対し、謙譲語は自分の動作を下げることで相手への敬意を示すものです。こちらは自分の動作に使います。また先述のように日本語には「ウチソト」の関係があるので、自分以外にも「ウチ」側の人の動作には謙譲語を用います。(そのために社外では上司の動作に謙譲語を使うといった、ややこしさが生じます)

ただし、謙譲語Ⅱ(丁重語)は尊敬する相手の有無ではなく、改まった場面などきちんとした言葉遣いをすべきシーンで自分の動作を下げて丁重に感じさせるための敬語です。

また、丁寧語は「です/ます/ございます」といった形。日本人が学ぶ「国文法」では「敬体」と呼ばれます。いわゆる「タメ口」の「常体」と区別するためのものです。

そして美化語は「料理→お料理」「住所→ご住所」といったように、頭に「お」「ご」という接頭辞をつけて、上品さを出すための言葉です。

まとめると

尊敬語:相手の動作を高める
謙譲語:相手へ向けた自分の動作を低める(それにより相手に敬意を示す)
(丁重語:相手不問、改まった場面で自分の動作に)
丁寧語:です・ます
美化語:「お」と「ご」で上品に!

以上のように整理して覚えてください!

次は尊敬語へ!

敬語の考え方と分類、頭の中で整理できましたか?

どんな人に敬語を使うのか、誰の動作にどの敬語を使うのか、だけでもすっきり分類できると敬語の学び直しがスムーズになります。

次は尊敬語です。ぜひ続けてお読みください!

第2回「尊敬語」

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日本語教師/日本語・日本酒ライター

都内日本語学校の専任講師を経て、現在はフリーランスの日本語教師として留学生の日本語・進学指導やオンラインレッスンをしています。外国人の日本語学習を通して日本人の気づかない日本語を探究中。兼業で日本酒ライター・テイスターとして、父の故郷の秋田県をはじめとした日本酒の良さを伝えるお仕事もしています。保有資格:日本語教育能力検定試験、J.S.A.SAKE DIPLOMA、SSI日本酒学講師、SSI利酒師

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