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不登校防止。【子どもたちが学校へ行く4つの理由】これを失うと、子どもたちは必ず学校へ行かなくなる。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


私は、10数年前ですが、スクールカウンセラーをやっていました。
スクールカウンセラーは、中学校・小学校・適応指導教室と、計6年半やりました。

学校相談室に寄せられる悩みのトップは、いつも不登校問題でした。
それはきっと、いじめや学業問題や友人関係問題は、担任の先生や塾の先生や友達に相談するから、という理由もあったかと思います。

さて、学校に行かない行けない子どもに向かって、親や先生は、「どうして学校に行かないんだ?」と尋ねますが、その質問に明確に答えられる子どもは、ほとんどいません。

けれど、無視し続けるわけにはいかないので、子どもたちは、無理やり大人たちが納得しそうな答えをひねり出し、それを口にします。

周囲の大人たちは、「なるほど」とばかり、学校に行かない理由を取り除きますが、それでも子どもは、やっぱり学校に行こうとはしません。

違うんです。

子どもたちは、何か学校に行かない理由があって不登校になっているのではなく、学校に行く理由を見失って、だから学校に行かないのです。

皆さんは、子どもたちが何故、毎日学校に行っているか、
その理由を考えたことがありますか?

子どもたちが学校へ行く理由は、下記の4つです。
他にも細かい理由はたくさんありますが、集約すると下記の4つになります。

1.学校が楽しいと感じて行っている。
2.学校に行く意義を感じて行っている。
3.行くことが当たり前(習慣化)だと思って行っている。
4.親や先生の強制・圧力で、仕方なく行っている

上記が、子どもたちが学校へ行っている理由で、
上記の理由を全て失うと、子どもたちは必ず不登校になってしまいます。

(補足説明)
上記は、不登校を治す方法ではありません。
くれぐれも勘違いなさらないようにして下さい。

ちなみに私は、「学校が楽しい」と感じる子どもではなく、学校に行くのが嫌で嫌で仕方なかったのですが、親が「絶対に行け」、担任の先生が「どうしても来い」と言うので、仕方なく行っていました。
小学校1年生の最初ら、嫌々学校に行っている私でしたが、行っているうちに、やがてそれが習慣となり、自分なりに行く意義を覚え、少しずつ「学校が楽しい」と感じ始めたというわけです。

私が子どもの頃は、不登校などという言葉はなかったのですが、
もしもあの時、「学校は、行きたい人だけが行けばいいんだよ」「学校は、無理して来なくていいんだよ」等という耳障りのいい声が聞こえていたら、私は間違いなく不登校児になったかと思います。そして今も、ひきこもりになっているかもしれません。

願わくば、我が子には、
学校が楽しいと感じる子どもであって欲しいと思うのですが、
学校が楽しいと感じる子と楽しくないと感じる子どもは実際にいて…、
その違いに関しては、長くなるので、また次の機会に言及したいと思います。

取りあえず、今日は、
「自分のお子さんを不登校にさせたくないと思うのであれば、上記4つの理由を子どもたちから取り上げないようにしてください」とだけお伝えしておきます。

あなたは、学校が楽しいと感じる子どもでしたか?
あなたのお子さんは、学校が楽しいと感じながら登校していますか?


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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