「長崎屋」といえば、今はもう浜松市内には存在しておらず、親会社である「PPIHグループ」の「MEGAドン・キホーテ」がかつて長崎屋があった場所に出店しております。そもそも「長崎屋」自体を知らない方もいるかも知れませんが、実はかつて浜松の街中に長崎屋があったことをご存知でしょうか。

街中の幻の長崎屋とは

長崎屋は、「株式会社長崎屋」が運営するデパートで、現在全国では北海道・大阪など一部の地域に存在します。浜松市にも存在しており、現在の「MEGAドン・キホーテ浜松可美店」がある位置に「長崎屋」が存在しておりました。

ちなみに「MEGAドン・キホーテ浜松可美店」を運営する企業は「株式会社長崎屋」であり、厳密にいうと運営母体はそのまま存在します。

今回紹介したいのは、「MEGAドン・キホーテ浜松可美店」のほうではなく、街中にあったの長崎屋です。

信じられないかもしれませんが、現在の千歳モール街に長崎屋があり、「松菱デパート」の裏側のデパートとして存在しておりました。

そのほかにも近隣にはデパートがたくさんあり「ニチイ」「西武百貨店」「丸井デパート」などなど、昭和の時代にはまさしくデパートのバーゲンセール状態でした。

しかし、もしかしたら多くの浜松市民はこう思うでしょう「そんなこと知ってるよ！」と。そうです、この辺の街中デパート話は、昔懐かしのあるある話。30代以上であれば誰もが懐かしむ、良きあの頃の時代の話。

しかし今回はそんな、ありきたりの話ではございません。実は長崎屋はもう一つ「幻の長崎屋」があったのです。「可美店」「千歳店」そしてもう一つ実は街中に「長崎屋」があったと言われると驚きませんか！？

そして今もその痕跡が残っているというのです。ということで今回そこに行ってまいりました。

今も残る「幻の長崎屋」

幻の長崎屋が存在するのは、千歳から少し離れた「田町」のこの場所。今は廃墟となっているのですが、実はここに長崎屋があったようです。

長崎屋といえば、「赤いロゴ」が特徴的ですが、今はそんな面影は全くありません。というのも、ここにあった「長崎屋」はデパートの「長崎屋」ではなく別の業種だったようです。

よく見ると、昔は何かネオンサインか何かがあった痕跡があります。文字は「PALACE（宮殿）」と書かれております。長崎屋にネオンサインとは似つかわしくないのですが、どうやらここにあったのは「ボウリング場」のようです。

調査したところ、長崎屋はかつて一部店舗で「ボウリング場」を運営していた模様。そして浜松店はそのレアな長崎屋ボウリング場の数少ない店舗。

そして「長崎屋」の痕跡として現在も「看板」のみ残っております。

上の方に、グレーの何かあるのが見えるでしょうか。

「長崎屋」です。ロゴはデパートのロゴとは異なるものです。

この件について現在の長崎屋を運営する「PPIHグループ」に確認したところ。

との回答をいただきました。

もはや、長崎屋本社ですらこの詳しい状況を知ることができない、幻の「長崎屋」。そんな痕跡が浜松の街中にまるで「遺跡」のように残っているというのは結構ロマンじゃないですか？

現在は廃墟になってしまった結果、偶然にも残っているわけですが、今後再開発などで取り壊しがされることを想定すると今のうちにみておいた方が良い、スポットなのかもしれませんね。