【埼玉県鳩山町】実はずっと気になっていませんか?全国の猫好きから注目を集める雑貨店「豆ねこ」
鳩山カントリークラブの入り口の向かいの一軒家。何百回、いや何千回とお店の前を通っていたのに、ここが「コーヒー豆と雑貨の店 豆ねこ」だったとは恥ずかしながら知りませんでした。
豆ねこの店主・渡部さんが鳩山町にお店を開いたのは約10年前。こののどかな鳩山町に、「いい意味で鳩山町らしからぬ、おしゃれな雑貨屋さんができた。コーヒー豆も売っているらしい」ということだけは何年も前から知っていましたが、お邪魔するのは初めて。
小さな店内はもう、猫!猫!猫!
陶器や雑貨、トートバッグなど、猫モチーフの雑貨で埋め尽くされています。どれも個性的で愛嬌があり、一般的な「かわいい」だけではない味のあるアイテムばかり。
クスッと笑ってしまいそうなとぼけた顔をした猫や、一見素通りしそうになるけれど見ているうちになんだかすごく惹かれる猫、つい話しかけたくなる猫など、不思議な魅力に溢れたたくさんの作品たち。
私はもう「こんな雑貨店に出会いたかったんだ!」とばかりに好みのものばかりで、次回お邪魔した時に買うと決めている作品があります。普段はシンプルなアイテムが好きというかたも、インテリアのどこかにひとつ個性的な猫のアイテムを取り入れてみると、目に入る度に「ふふふ」と力が抜けてきっと心が癒されますよ。
豆ねこといえばコーヒー豆も知られています。コーヒー豆は100グラムからの量り売り。
「どのコーヒー豆も、熟練の焙煎士が炭火で長い時間をかけてじっくり焙煎したもの。コーヒー豆を目当てにお越しになるお客様も多いです」とのこと。ドリップバッグは鳩山町のふるさと納税の返礼品にもなっています。ちょっとした手土産にもいいですね。
そして、あまり知られていませんが中国茶も販売しています。
渡部さんが以前から気に入っていたという横浜中華街にある天仁茗茶(てんじんめいちゃ)の中から飲みやすくクセのないものをセレクト。中国茶もリピーターさんがいらっしゃるんだそう。コーヒーも中国茶も、豆ねこで買ったカップで飲んでみたくなります。
豆ねこでは渡部さんの手作りの作品も販売しています。
個性的な猫シルエットのトートバッグは他にはないデザイン!ゴブラン織やファーなどいろんな素材がありますよ。こちらも鳩山町のふるさと納税返礼品です。
1点1点デザインの異なるコースターもかわいいです。プレゼントにもおすすめ。
それにしても、なぜこんなに猫にこだわったお店になったのでしょう?
渡部さんは鳩山町への移住前も、埼玉県川口市で器や雑貨を扱うお店を営んでいました。「以前から猫は好きでしたが、その頃は万人受けするお店にしなくちゃ!と、猫にこだわらず一般的なお店と同じような作品を扱っていました。でも鳩山町で始めた豆ねこは、店舗の面積が前の店舗の3分の1ほど。それなら思い切って本当に自分が好きで欲しいと思うものだけに絞ろうと決め、それが猫でした」
豆ねこのようにテーマを絞った雑貨店は意外に少なく、猫雑誌に紹介されるなど猫好きのかたの間で話題に。町内でもファンは多いですが、県外から訪れるお客様も多いといいます。「猫モチーフの雑貨が好きというより、猫が好きというお客さまが多いです。お客さまと、飼っている猫の話ができるのも楽しいです」と渡部さん。
豆ねこで扱う陶芸作品は、全て渡部さんがセレクトしたもの。各地で行われるハンドメイドのイベントに足を運び、そこで知り合った作家さんや、SNSで見つけた好みの作家さんに声をかけ、取り扱いの交渉をするそうです。
以前のお店から15年ほどのお付き合いになる作家さんもいるそう。「お互いのこともわかっているので、細かい依頼はせず猫ちゃんのコーヒーカップを何個お願いします」というようなざっくりした依頼をし、どんなものが納品されるのかウキウキしながら開けるそうです。渡部さんと作家さんとの信頼関係がなければ絶対にできないことですよね。
作家さんや、器について語る渡部さんはとてもキラキラしていて楽しそう。積極的に「この作品を売ってやろう!」という姿勢では全くないのに、渡部さんから作品の説明を聞いていると、なんだか全部欲しくなってしまうのが不思議です。
それはきっと、渡部さんが心から自分が好きだと思った作品しか扱わず、作家さんへの尊敬と作品への愛に溢れているから。もし自分が陶芸作家だったら、渡部さんのようなかたのお店に自分の作品を置いてほしい!と思いました。
猫が好きなかたも、そうでないかたも。なんとなく入りづらい…なんて言わずに、ぜひ気軽に足を運んでみてください。店内をゆっくり見ているうちに、自分のお家に連れて帰りたくなる作品にきっと出会えるはずです。
※ご紹介した作品は一点ものも多く、完売している場合があります。