このかわいくて美しいマカロンが、合成着色料を使用していないなんて信じられますか？

合成着色料・香料・保存料を使用せず、手作りにこだわったお菓子屋さん「パットニーベイク」を営んでいる今永さんにお話をお伺いしました。

マカロンといえば鮮やかで美しい色が特徴ですが、その色が不自然で苦手という人も意外と多いはず…。実は私もその一人で、人工的な色に抵抗がありどんなに流行っていても一度も食べたことがありませんでした。

でも、今永さんの作るマカロンは合成着色料不使用なんです！こんなにかわいいのに！

「パットニーベイク」では、マカロン以外のお菓子もなるべく添加物を使わず製造しています。今永さん自身も、普段からできるだけ体にいいものを選ぶようにしているそう。

その影響もあり、販売するお菓子の成分表示のシールを作成する際に「自分の作ったお菓子の成分表示に、合成着色料の記載をするのは嫌だなーと思って、合成着色料を使わないお菓子は作れないかな？と思った時に、鳩山町内で無農薬で野菜を作っている「元氣パートナーズ」さんの野菜パウダーに出会ったんです」と話します。

難しかった点や苦労した点を聞くと、「例えば同じビーツのパウダーを使ってピンクを出そうとしても、使った野菜の収穫時期などによって全く同じ色は出なかったり、組み合わせる素材によって変な色になってしまったりします。合成着色料を使っていたらこんなことはないので、逆にそれがとても楽しいです。カボチャや紫いもなどもきれいな色が出ますよ」とイキイキと楽しそうに教えていただきました。

「パットニーベイク」を開業する前から趣味でお菓子作りを続けていたという今永さんの、「お菓子作りを楽しむ！」という姿勢が伝わってきました。

今永さんは鳩山町への移住前、都内でステージ衣装の制作や、フリーのスタイリストとして働いていました。

少し前の鳩山町ではなかなか見られなかったおしゃれなお菓子を見て、ファッション業界で働いていた経験が今のお仕事にも活きているんだな、と思いました。ご本人は「関係ないと思いますよ」と笑っていましたが、写真を撮る際にサッとテーブルをセットされたり、公式ホームページの写真も今永さんのスタイリング。かっこいいです。

そして、なんといっても今永さんの作るデコレーションケーキはどれもおしゃれ！

無添加の手作りケーキというと、どこかほっこりした家庭的なデザインのものをイメージしてしまいますが、今永さんのケーキは色使いも美しく、デザインも華美すぎず洗練されています。

デコレーションケーキは見た目の美しさだけでなく、「お祝いなどでごちそうをいただいた後に召し上がると思うので、胃もたれしづらいようにスポンジケーキの作り方や生クリームにもこだわって作っています」といいます。

確かに、楽しみにしていたケーキなのに、「お腹いっぱいでもう食べられなくて残ってしまう…」なんてこと多いですよね。

今永さんのこれからの目標は、いつか実店舗を持つこと。理由を聞くと、「時間を気にせず、自由に好きなだけお菓子作りをしていられるから」とのこと。本当に「お菓子作りが好き」という気持ちにブレがないんだと感じました。

「パットニーベイク」のお菓子は「鳩山町コミュニティ・マルシェ」「J A鳩山農産物直売所」「上熊井農産物直売所」で販売中。「ふわとろ生シフォン」「季節のフルーツのトライフル」などが人気です。リピーターが多く、新作の入荷後すぐ完売してしまうものもあるとか。

今永さんの作る、身体に優しく、おいしく、美しいお菓子をぜひご賞味ください！