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【駅の旅】平塚七夕祭りは規模を縮小して実施/JR東日本/東海道本線・平塚駅(神奈川県)

平塚は東海道本線の中枢駅

 東京から普通電車で1時間余、東海道本線の下り電車が相模川を渡ると、やがて平塚に着く。平塚折り返しの電車や、平塚で一部車両を切り離す電車も多くJR東日本の東海道本線の中枢駅である。平塚はサッカーJリーグ湘南ベルマーレのホームタウンとしても知られる。

相模川を渡るとすぐに平塚に着く
相模川を渡るとすぐに平塚に着く

駅のコンコースに大きな七夕飾り

 この駅の発車メロディーは「笹の葉さらさら・・・」でお馴染みの童謡『七夕の歌』。改札口を出ると、コンコースに大きな七夕飾りが1年中飾られている。

駅構内コンコースに飾られている七夕飾り
駅構内コンコースに飾られている七夕飾り

 昭和26年に戦後の復興とともに始まった平塚七夕まつりは、例年7月に開催され、70年の歴史を持つ。仙台(宮城県)、一宮(愛知県)と共に、日本三大七夕まつりのひとつに数えられている。梅雨の蒸し暑い時期だが、例年、多くの見物客で賑わう。だが、コロナ禍のために、2020年は中止となり、2021年も例年と比べて大幅に規模を縮小して7月1日から実施される予定。町をあげての伝統行事を来年こそは完全復活させてほしいものだ。

例年のにぎやかな七夕まつりが早く復活してほしい。
例年のにぎやかな七夕まつりが早く復活してほしい。

平塚は東海道五十三次の7番目の宿場町

平塚宿は江戸時代、東海道五十三次の、日本橋から7番目の宿場町として栄え、宿場をはさんで江戸側の入口に江戸見附、京都側の入口に上方見附が設置されていた。平塚駅の北西の旧東海道沿いに、脇本陣とともにそれらの位置を示す碑が立っている。

旧東海道に立つ平塚宿江戸見附
旧東海道に立つ平塚宿江戸見附

平塚海岸からの富士夕景は息を飲む美しさ

 南口を出て、まっすぐ15分ほど歩くと平塚海岸に出る。海岸には、美しい松並木が続いている。海岸にあるお店で買ったビールを飲みながら、潮風にあたる心地よさ。右手には富士山の雄姿がくっきりと見えた。やがて、西の空に日が落ちると、赤く染まった空に浮かぶ富士のシルエットに思わず息を飲む。特に日没直後が最も美しい。砂浜のビーチバレーコートでは、あたりが真っ暗になるまで若者たちの歓声が響いていた。

平塚海岸から眺める富士山夕景。空気の澄んだ日はとりわけ美しい。
平塚海岸から眺める富士山夕景。空気の澄んだ日はとりわけ美しい。

平塚のお気に入りの店2つ

 さて、この町には筆者がお気に入りの店が2つある。1つは北口にあるワインバー『ベルク』。2階にある店のカウンターに座り、笑顔の素敵なママさんお薦めのワインをゆっくりと味わいながらピザをつまむ。名物の鶏のから揚げもおいしい。この日のお薦めのワインは辛口のスパークリングワイン。すっきりとした舌触りが心地いい。ワインをボトルで注文することもできるが、おすすめのワインをショットで何種類も飲むのも楽しい。

今日のおすすめの赤のスパークリングを手に、笑顔の素敵なママさん。
今日のおすすめの赤のスパークリングを手に、笑顔の素敵なママさん。

 もう1つは、南口にあるタイ料理の店『パクチー屋』。タイ好きのマスターが作るタイのグリーンカレーやパッタイ(タイ風焼きそば)、春巻などを味わいながら、タイのチャンビールを飲む至福のひととき。もちろんパクチーもたくさんついてくる。マスターの人柄に惚れて、タイ料理を食べずに、会話を楽しみながらお酒を飲みに来る常連さんも多い。

このカウンターで飲むチャンビールは最高。
このカウンターで飲むチャンビールは最高。

【テツドラー田中の「駅の旅」⑯/JR東日本東海道本線/平塚駅/神奈川県平塚市宝町】

1955年神戸市生まれ。本名は田中正恭。生来の鉄道ファンを自認し、1981年国鉄全線、2000年国内鉄道全線走破のほか、シベリア、カナダ、オーストラリアの横断鉄道など、世界27カ国を鉄道旅行。主な著書は『消えゆく鉄道の風景』『終着駅』(自由国民社)、『夜汽車の風景』(クラッセ)、『プロ野球と鉄道』(交通新聞社)など。TBS『マツコの知らない世界』、文化放送『くにまるジャパン極』等にゲスト出演。雑誌寄稿多数。その他、離島めぐり、プロ野球観戦、地酒、エスニック料理など多趣味な人生を送る。2018年10月〜2023年3月までyahoo クリエイターズプログラム・ショート動画に259篇投稿。

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